阿武隈川 南沢の滝

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阿武隈川 南沢大滝(2段30m)
—【福島県 西白河郡 西郷村 小田倉】—

滝の記録

訪問日 2017年10月28日
活動の形態:2級沢登り (2人) / レンタ
装備:8mm30m, 沢タビ
感動度:けっこう

①迫る台風22号

台風の接近に伴いベストと思われる
首都圏近郊の場所は、新潟か福島。


今回は2年4ヶ月ぶりに
阿武隈川の源流地域に足を進めた。

前回は本谷の奥にある、
立派な滝々をめぐった。

同じ駐車スペースには、
今回も車はなく、懐かしさを感じる。

本谷の川底が見えてきてしまったので、
少し戻って道を探したら、右に伸びていて
そこを河原まで降りると、
一里滝沢、さらに南沢が見える。

とにかく本谷は、水量が多いと感じる。

②最初の滝

南沢に入って程なくで滝の姿が見えた。

これがF1。
写真で見ていたよりも圧倒的に多い水量。

左側から水流を右に
横切って越えて行くらしい。。。

少し登ってみたが、
トラバースの傾斜が結構急で、
水流に隠れてスタンスは見えない。

水流左の壁は、
角度が急すぎて危険と判断。

この滝を高巻くような、
クライミング力へっぽこパーティの記録は
見てなかったけれど、僕らは畑が違う。

限界ギリギリのザレ場を登り続ければ、
木が生えたエリアに到達。

ここからは、
滝に近づくようにトラバースを開始。

結構な急斜面だったので、
30mロープを2~3回ピッチを切る。

最後は懸垂下降で沢床へ。

今回の活動にて相方は、
エイト環も安全環付きカラビナを忘れていた。

1個環ビナを貸して、
ムンターヒッチを覚えてもらう。

③F2をいかに

その先で珍しい岩石を発見。

この肌色〜ピンクが混ざった岩石であるが、
帰宅後調べて見たら、どうやらこれは、
アルカリ長石で、全体的には花崗岩系。

ということは深成岩だが、
この辺りの深成岩は、
70万~170万年前のものとのことで、

60万年前に噴火を開始した、
那須火山群のものではないので、
不思議だなと思っていたら、

今は火山の寿命を終えて、
もうなくなってしまった、

塔のへつりカルデラ群

が生み出したものであることに行き着く。


しばらく進んでいけば、
「悪め」と噂を聞いていた、
F2 Y字状7Mが目の前に。

少し休憩し、あーだこーだ言っていたら、
Kくんは水流右の残置スリングまで、
下から直上して掴んでしまう。

その場所へ30Mザイルを投げたのだが、
意図が伝わらず、

30mザイルを残置スリングに結びつけ、
自身ににはつけずに、
そのまま直上しきってしまった。。。

お〜い、お茶!

とりあえず残置スリング点まで直上して、
そこでスリングに自己確保。

降ろしてもらったお助け紐に
30Mを連結してロープを上げてもらう。

ザイルは水流をゆさゆさしながら
左から流れてきている。

そろそろ頃合いだろうと、
一歩ずつ直上して登ることができた。

しかし確保はまだ
されてない状態でした。。。

綿密な打ち合わせが、
必要だと痛感した1登でした。

④F3とF4

2段13mの滝!

紅葉が左上に見えて、いい感じの滝風景。

上段の左側は赤茶けて、
ツルツルに削れているのがいい感じです。

この滝は左岸高巻き。

明瞭な踏み跡がありました。

落ち口からみる美しい滝下の眺め。

そして続くが6m滝。

「登れるな!」

と断言するKの言葉を信じ、
フリーで取り付いてきました。

残置ハーケンに、
何本かスリングがかかっていて、
それを一切迷わずに掴む。

ハーケン自体もスタンスにしながらも、
上部はホールドが少なくて恐怖。

ここは気力だけで抜けきりました。

そしてすぐにザイルを準備し始めて、
下に投げたら、テンションがかかって、
Kもザイルを掴みながら登ってきた。

顔面蒼白の彼が言うに、
残置ハーケンが抜けたとのこと。。。

「ハーケンを横方向に引っ張ってしまい、
それで抜けて、危うく滑落するところだった」

(僕はそのハーケンなしでは多分登れず)

「なんとかバランスを立て直したその時に、
ザイルが降ってきて、掴んで直登した」

とのことだった。

ハーケンが抜けても滑落しないのは
やはり天才だなと思ったが、
さすがにショックを受けた模様。

慎重に先に進みます。

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⑤大滝へ

そしたら小ゴルジュが現れて、
僕は腰まで浸かりながら突破。

その先の2段6m滝は左から登るが、
スタンスが細かい!

わずかな距離だったが、
地味に恐怖の斜め登り。

12m 弓型階段状の滝

12mの弓型の滝は階段状になっていて、
左岸から一歩ずつ登っていける。(III-)

大常木谷の五間の滝
少し似ていました。

真ん中の岩で別れ、
右側だけ水量の多い5m滝(III)

普段はおそらく左は流れてません。

右に進むと2段7m滝があって、
これは普通に越えられます。

さらなる二俣を右に進むと
両岸が狭くなって、前衛滝と大滝!

(写真には前衛滝は写っておらず)

⑥巻く

なかなか迫力がありましたが、
滝前にスペースがなくてしぶきが冷たい。

ここでのご飯休憩はあり得ず、
突破を開始します。

大滝は下段のザレ場を登った後、
滝側にトラバースして、
上段を直登する人が多いようですが、

このトラバース部分が
どう考えても危険に見えました。

一度決死の覚悟で渡りきってしまえば、
もう戻ってこれないような雰囲気があります。

僕はこの傾斜の高巻きは経験があったので、
高巻きを選択。

厳しめのザレ場で落石の危険性も高い。

しっかりした木まで到達してから、
ザイルを垂らして、登ってきてもらう。

さらに根っこを伝いながらの
斜面直上を続けたら、
緩い尾根に到達することができた。

問題はこの尾根が大滝上に、
簡単に続いていない可能性があることだったが、

尾根を進めば、
ドンピシャで大滝の上の右岸であった。

ここも念のためザイルを出し、
斜め懸垂をして沢床へ。

⑦登山道へ

あとはこの先にもう一本、
クライミングが必要そうな滝の記載が。

6m滝。

これは容易に
右岸から巻くことが可能。

この先は最後、
右と左に沢が分かれるが、

レポでは右は最後スラブ壁に突入し、
少し面倒そうなことが書いてあった。

さらに水量も右が少なく、
滝も大した水量ではなさそうだったので左へ。

これは凝灰角礫岩??

3mのナメ滝。

水が枯れてしばらくのところで、
右側の尾根に乗りましたが、
これがちょっと早すぎました。

さらに詰めで
最後はかなり急な尾根へと変貌し、
藪漕ぎを強いられます。


結局沢を離れてから
30分弱はかかってようやく登山道に。

アカミノイヌツゲ?


⑧下山

甲子山にて昼食。

前日夜にファミマで購入したおむすびは、
午前四時に賞味期限を迎えていて、
硬くて全滅でした。

下山路は歩きやすく、
距離もかなり短めです。

綺麗な紅葉

降りていって、建物も見えても
大黒屋への道は左だったのでそちらへ

すると「衣紋滝」
という滝への案内があって、
気になりましたが、所要時間を調べたら
大黒屋から片道30分とのこと。

なんか、違和感も感じたので、
今回はパス。

さらに戻ったら、
白水滝」分岐があり、
これはあっさりと訪爆。

なかなかな地形ですが、
すぐ上に堰堤がある景観です。

このすぐ下流で、
二つの堰堤の形で阿武隈川本谷と、
白水滝のかかる沢がぶつかります。

白水滝の沢は、
そのまま「白水沢」といって、
衣紋滝も白水沢の沢登りルートで
普通に見れることを後で知ります。

しばらくで大黒屋に到達!

2年前日帰り入浴に来ました。

車道を登ったら降りる坂道につきます。

活動終わりのストレッチを、
初めてマットの上でやりたかったですが、
ちょうど台風に追いつかれたか
雨が降ってきてできずに終わりました。

コースタイム
7:02 車発
7:27 F1
8:32 F1を巻き終わる
8:51 F2
9:14 F2を越える
9:25 F3(2段13m滝)
9:39 F4(6m滝)
9:54 小ゴルジュ
10:07 弓状
10:30 大滝真下
11:05 大滝落ち口
11:21 3mナメ
12:08 登山道に出る(すぐ甲子山)
12:53 下山開始
14:04 白水滝
14:09 大黒屋
14:20頃 車着

⑨甲子温泉

日帰り温泉時刻は3時までで、
2時30分までには温泉入口へ。

前回の内風呂(恵比須の湯)が
最高で、それを期待してたら、
なんと13~16時は内風呂が
清掃中では入れないとのこと。

(確かに前回は午前中で、
本谷を引き返して帰って来ていた)

温泉館内にしては割と歩いて、
さらには川にかかる橋まで渡ったら、
体を洗えない混浴の大岩風呂が待っていた。
なんでも150年の歴史があるそう。

かなり深いと思ったら最大水深は1.2m。

体をがっつり洗えないのは、
痛恨でしたが、天井も高く、
不思議な空間でした。

⑩まとめ

今回相棒の忘れ物は多く、
運転に必要なメガネもないとのことで、
行き帰り全運転となり、多少ハードでした。

水量が多かったことでF1は巻かざるを得ず、
若干難易度が上がった気がして、
登攀も初級者には時に厳しいです。

遡行だけなら、
中奥川 戸倉谷と同じくらいの
難易度の気がしました(2級上)。

しかし、下山が楽チンであることから、
総合的な難易度は下がり、
また通常の水量であれば、
もう少し下がりで2級下レベルのようです。

クライミングに関しては、
今回を経てようやく真剣に学び始めました。

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