滝いろ|九蔵川本谷の滝

活動記録



九蔵川本谷の滝

九蔵川本谷 中流域—【岐阜県 高山市 朝日町】—

コメント

マイナーかつ
日帰り可能ということで、
飛騨川源流に近い青屋川流域の
九蔵川本谷へ向かいました。

終盤にある
30m直瀑を目指すことにします。

↓常照寺の東側の谷です。

滝の記録

訪問日 2015年10月11日
活動の形態:沢登り(2名)/レンタカー
装備:沢タビ, 7mm30m×1
感動度(15m):まあまあ~けっこう

①岐阜の谷へ

岐阜には目にしていない
大滝がたくさんありますが、
それらを見るよりも今回のテーマは、
【時間をかけて岐阜の谷を歩く】
ということでした。

②全体像

(書くのが初めてなので、
たぶん不正確なところあります。
特に後半はもっと長いです。)

青屋川沿いに伸びる林道沿いに
九蔵集落があります。
そして林道は図の通り
左岸沿いに伸びています。

2001年の名古屋ACCの記録では、
集落先ですぐ川に降りて入渓していますが、
ここがよくわからず、林道をしばらく進み、
広いところで駐車しました。

ちょうどその地点に枝沢が流れていたので、
下降して九蔵川本谷に
下降することにしました。

16分ほどの下降で本谷に出ましたが、
そこはちょうど取水堰堤がある場所でした。

取水堰堤より下流部の滝は
今回カットしてしまいました。

そして今回は最終的に、
目的の30m直瀑には辿りつけず、
九蔵川本谷の中流部の記録となります。

③トゥエンティフォー

レンタカー24時間しばりでの
岐阜の沢日帰りはなかなか
大変なことになりました。

首都高から中央道で松本まで。
そこからの下道は97km笑。

乗鞍の滝々(番所大滝・前川本谷大滝など)
の方面と分岐して岐阜側へ。
近くに道の駅があったので
そこで2.5時間の仮眠。

アプローチ地点まで移動して沢装備からの
枝沢下降開始は8時43分になっていました。

正直開始時刻は遅すぎました。
ちょっと友達が寝すぎていました。

23時のレンタカー返却のためには、
片道最低6時間として
17時には車に戻らないといけません。

つまり活動可能な時間がわずか8時間17分。
ちょっと寝不足
という条件下でのアタックです。

④へつりの沢

読み方は「きゅうぞう川」だそうです。

水量は豊富で、
渓相もちょっと東京近郊では見られないような
色合いと所々での川幅の狭まり方でした。

前半は堰堤までですが、
いい間隔で滝が現れて非常に楽しめる内容
になっていました。

雰囲気が良い5mチムニー滝

ここは左から越えます。

菱型の滝に辿り着いたあたりで、
土砂降りの雨になってしまいました。

左岸側でツェルトを出してしばしの雨宿り。
雨がやむまで30分近く休んだと思います。

この先もへつりで突破していくと、
連瀑の上に美しい三条の滝が現れました。
(固有の滝名ではありません)

さらにさらに

こんな感じですすんでいくと・・・

こんな綺麗な釜をもった5m幅広滝が現れ、
ここは少し手前の右から高巻きをすると、
同時に3段20m滝と
堰堤の姿が目に入ってきます。

ここの高巻きのトラバースは
やや悪いです。

堰堤も右から超えて前半は終了します。

⑤脱出路考察

真ん中の河原をコースの休憩所としました。

11時36分到着で約20分のお昼タイムです。

今回予習が不十分だったんですが、
この河原までの報告も、
また30m直瀑まで行った報告でも

どちらも簡単にどちらかの岸の林道に
上がっているようでした。

なので下山は林道を下るだけで、
短時間で済むとふんでいました。

リミットタイムの設定は15時。

ギリギリで到達できそうな時間です。
しかしここからが
苦しい戦いの始まりとなります。

⑥終わりなき九蔵川

前半と比べて難所が
増えるわけではないんですが、
単調な河原が長く続き体力を消耗します。

【3mのチムニー滝】

ここはかなり見どころの滝でした。

この滝と小俣谷の位置関係が曖昧です。

軌道跡

軌道後を越えて、
しばらく進むと林道の橋の真下に着きました。

この時が12時52分。

これより上流林道は右岸沿いに移りますが
次第に場所を確認できなくなり、
続いているのかわからなくなりました。

澄んでいて美しかったところ

ひたすら進みます。

【2条8m分岐瀑】

ここは右の壁を直登します。
振り返ってみると…

枝沢の滝も見える、
なかなかの場所でした。

進んでいきます。

【15mの堂々とした急傾瀑】

今回見た中で最も立派でした。
右岸から高巻きます。

さらには5mのヒョングリ滝。

釜も綺麗で大きく
なかなか良かったです。
この滝の時点で14時18分。
リミットまではもう42分になっていました。

ここからもひたすらに長く、
今日一番のペースで突き進みましたが、
14:46分の時点でこの滝が出てきます。

ここでタイムアップ。

久しぶりの敗退です。
無念でした。

⑦ルート決壊

右岸を少し登ったら
そのまま高巻きができる道で
また進みたくなりましたがさすがに諦め。

その明瞭な道沿いに戻り始めます。

ところがその道が大崩落、
を起こしたのか、どうかもわからないほど
途中で終わっていて、
ただのトラバースに終始し始めて焦ります。

これだったら沢下降のほうが早いです。
沢沿いに降りて、
直登した2条8m滝は懸垂下降。

下山は林道沿い
ということを想定していました。

片道6時間沢登りしてきたところが、
ルート崩壊していて全て沢下降になったら、
残り2時間で抜け出せるわけがありません。。

時間がかかってかかって
嫌な予感しかしませんでした。

まあさすがに橋まで辿り着いたら勝ちであり、
日没ギリギリのところで橋の下に到着!!!
本当に安堵しました。

⑧まとめ

急斜面を這い上がってそこからは、
異様に早く車まで戻れました。

沢装備を解除して運転し始めが
本当にちょうど17時。

3連休の中日だったこともあって、
高速もまったく渋滞してませんでした。
最後の方の首都高の事故渋滞は
一個前のランプで降りてかわしました。

無事24時間ミッションは完了し、
岐阜の、そして飛騨川の源流域の谷を歩く
ということは達成できましたが、

ちょっと事前のリサーチ不足、
朝のスタートの遅さ、
日帰り計画の無謀さによって
30m直瀑にはいけませんでした。

それでも色合いと美渓さ(魚も多かった)は
十分に訪れる価値があったフィールドでした。

今度行くことがあれば林道も活用して
より奥の地域を探訪したいです。

橋より上流の林道が右岸沿いに
どこまで伸びてるのかは
ちゃんと突き止めたいです。

もしもっと伸びていたら、断念地点から
さらに30mくらいよじ登れば
その林道に出れました。

情報が少ない沢では今回のような、
予定通り行かないことも出てきますが、
逆にそういう

何が起こるかわからない要素を
大切にしていきたいです。

アクセス

Step1 高山市朝日町へ
Step2 青屋川沿いに進む
Step3 九蔵集落の先で入渓
Step4 沢を進む

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