滝いろ|滝川豆焼沢の滝

活動記録



豆焼沢の滝

大滝と両門の滝—【埼玉県 秩父市 大滝】—

コメント

美しいコケの世界には
厳しい試練が待っていて、
力を合わせて乗り越えた課題。

奥秩父、荒川源流の沢登りです。

滝の記録

訪問日 2014年9月27日
活動の形態:上級滝巡り&沢登り(2名)
装備:7mm30m×1,サワートレッカー(フェルト)
感動度(両門):かなり~限りなく

2級上

伊勢沢などでコンビを組んだ
友人と一段階レベルを上げた沢に
行ってきました。

帰ってよくよくガイドをみてみたら
「中級の実力がついたら挑戦してもらいたい」、
と書かれてました。

そんな、Lv7のパーティで
Lv30のボスに挑んだ記録です。

その1 入渓まで

拠点は秩父の西の果て、
雁坂トンネルに入る手前の
「出会いの丘」です。

出会いの丘の隣に流れる川は
ワサビ沢という豆焼沢の支流なので
そこを登ってはいけません。

ヘリポートから
豆焼沢の合流点まで下るか、
豆焼沢の左岸側にある作業道を利用して
ショートカットします。

ショートカットの道は途中から不明瞭で、
若干迷いましたが最終的に道に戻り、
川沿いに降り立ちました。

その2 トオの滝の突破

沢装備に変えてしばらく進むと、
立派な滝が現れました。

形の良い美瀑で癒されました。

が、しかし、この滝が登れません。。笑
他の記録を見てみると簡単に登ってますが、
足の置き場がなかったです。。

で、高巻きの道がわからず、
左岸から大高巻きを始めて見事に失敗。

せっかくなので、
懸垂下降の練習をしました。

巻き道は右岸にあり、
滝よりもちょっと下流に戻ったところからです。

その3 大滝への道 〜直登パラダイス〜

ここから先はしばらく
快適に登れる滝が続き、楽しい行程です。

2段8mのつばくろ滝。
上下段とも快適に登れます。

と続いていき、
次のスダレ状12mがポイントです。

滝の右側からは普通の人は登れません。
左側に急なルンゼがあって、
そこを登って越えましたが、
高度感があってかなり怖かったです。

そして次が大滝への最後の関門。

この滝は以前
残置のロープがついてましたが、
ついにその支点の木が折れ、残置ロープが消滅。

直登できなければ大滝へはいけません。

ここを友人が華麗に突破して
僕もロープでなんとか突破。

と、このように、
この沢は微妙なところで
直登ができないと猛烈に高巻きを強いられ、
一気に時間がなくなっていきます。

【豆焼沢大滝 4段50M】

この沢で一番大きく見事な滝。

ただ倒木がかなり邪魔であり、
全体的にこの沢の他の部分に
インパクトが強すぎて、

いまいちこの大滝の、
印象度が強くならなかったです。

その4 両門の滝へ 〜高巻き地獄〜

滝めぐりなら
ここで引き上げるのも手ですが、
強引に直登した滝もあり、
下るのは相当気が引けます。

しかももう一つのハイライト両門の滝はもうすぐ。
今回は最後まで遡行します。

大滝は高巻き。
踏み跡は錯綜しており、やや迷います。

次の2段10mも逆側からの高巻きです。

そのあとにぶつかる滝がなかなかの美瀑。
苔むした滝です。

連続の高巻きに僻意してると、
次は4段20mのかなり豪快な滝。

この巻きが一つのカギでした。

(3段目と4段目)

滝からそれほど離れず、
小さく巻いていくと、そこはまだ2・3段目の間。

懸垂下降で沢床におりて、
残りの上段を登って行くのは
自分たちの技術力では危険性の方が高い。

なので高巻きを続行。

一歩右がただの崖といった
1m程度のスペースを抜けると遥か上方に微かな突破口が。

そのわずかな間隙を縫ったことで高巻きは成功。
ロープを出して、沢床に降り立ちました。

だいたいそこから20分。
沢を登ることでついに両門の滝です。

【豆焼沢両門の滝】

規模的には釜の沢の両門の滝と同程度で
釜の沢も十分美しかったですが、
こちらの両門滝の美しさは
また別の要素を含んでいます。

水の流れに気泡が含まれており、
よりしゅわしゅわした流れ方。

「さらさら」もいいですが、
「しゅわしゅわ」な流れは
どこか体に染みこんできます。

この滝はさらにこの優美な右側の
50mナメ滝を水線突破しながら楽しめる、
それもポイントが高いです。

行くのは大変ですが、
埼玉県で最高の滝の1つだと思います。

その5 登山道へ 〜冷水地獄〜

日没までに無事帰るには
かなり時間が押していて急ぎで先へ進みます。

しばらくは普通の川沿いですが、
突然小さなゴルジュが現れ、
シャワークライムを余儀なくされます。

正直、唖然としましたが、
ここで高巻きなど考えられないので、
意を決して突撃。

標高が高いので
氷点下なみに冷えた水が直撃してきます。

ゴルジュを突破したあと、
それなりに水がある左の枝沢に進みますが、
ひたすらに滝場が続ききつかったです。。。

ゴルジュと滝場だけで
合計23くらい滝があった気がしますが、
それぞれまとめて一つの連瀑としておきます。

突然、「昇竜の滝」
と名付けられた滝にたどり着き遡行終了。

そこから左に進めば雁坂小屋です。

なんとか困難な沢を詰めきりました!

その6 出会いの丘へ

下山路は8.2kmもあります。
道の真ん中くらいで完全に日が暮れて、
僕のヘッドライト一個だけで
ひたすら暗闇の中、下山しました。

暗闇下山はあんまり気分がいいものではないです。

しかし、6.7kmで林道に出れて、
そこでいったん、安堵。
熊や滑落の危険も消え去ったことで
お互いの健闘をたたえ合いました。

無事19時20分には丘に戻れました。

御嶽山の噴火について知ったのは
着替えの途中でした。

いろいろと思うところはあります。

2011年に行った
根尾の滝も御嶽山周辺でした。

コースタイム
7:05:出発
8:40:迷ったのち沢に降り立つ
9:09:トオの滝⇒懸垂練習
11:10:つばくろ滝
11:46:12mスダレ状の滝
12:40:大滝手前の直瀑
13:00:豆焼沢大滝
14:01:4段20m滝
14:53:両門の滝
16:02:詰め終わる
16:24:雁坂小屋
<日が暮れる!>
19:20:出会いの丘

アクセス

Step1 出会いの丘へ
Step2 入渓点へ
Step3 沢を遡行

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