西横川の滝

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30m大滝
—【長野県 伊那郡 宮田村】—

滝の記録

訪問日 2017年9月10日
活動の形態:2級沢登り (単独) / バス+前泊+バス
装備:8mm20m, 沢タビ
感動度:けっこう~かなり

①初の中央アルプス

長野県の天竜川水系は、
去年の小河内沢以来となるが、
小河内沢が天竜川左岸の
南アルプスの山域にあるのに対し、
右岸側の中央アルプス山域は初のアプローチ。

今回単独だったので、
公共交通機関でいける、
ちょっと遠目の場所を探していたら、
バシッとハマったのがしらび平周辺。

入渓点までバスの連続で行けるという、
まさかの超お得なコース。

木曽駒ヶ岳 千畳敷カールへの
ロープウェイの起点ながら、
自家用車はかなり手前で通行止めのため、
バスが頻繁に行ってくれるのです。

②バスタと宿と

忘れられない一日を過ごした夕方、
バスタ新宿に駆け込む。

新宿から最後の高速バスを使った遠征は、
2014年6月の岩屋谷にも行った
紀伊遠征だったはずなので、
あれから3年3ヶ月は経ってしまった。。。
(他の場所からはその後も少し。)

当時は確かに、新宿駅西口に散在する
バス停の分かりにくさは尋常ではなく、
発車するバスを追いかけて、
タクシーに乗ったり、

スラム街みたいな、
待合所に集まる殺風景な光景が、
あれはあれで心に残っていた。

バスタは頭の良い人たちが、
綺麗に遂行した効率的なターミナルなんだろう。
当時の十倍は利便性が向上していた。。。

駒ヶ根市にたどり着き、本日の宿に前泊。
布団でそこそこ寝ることができた。

③しらび平へ

朝、4時に起きて、
ちょっと離れたセブンまで
本日のご飯と水を調達へ。

駅前に向かって、5時のバスを待ったが、
5時のバスは季節的に、
先週までで終わってしまっていた。。。

今週からは始発バスは6時発であり、
一時間もバス停で待つことに。

いろんなところで
ちょこちょこ人が乗って行き、
車で来た人たちが合流する菅の平は
とんでもない行列に。

どちらかといえば、
ロープウェイが使えるからか、
軽装気味の登山客が多い。
しらび平に到着した。

④堰堤と東横川の滝

今回は活動の舞台は、
西横川という中御所谷の支流。

下りはロープウェイでサクッと降りて、
余った時間で近くの滝巡りをする算段だ。

車道を少し戻ったら、しらび橋。
橋の下流に大きめの滝があった気がしたが、
無理をする気にはならなかった。

最初の堰堤を
左から越えたところで入渓準備。
ここはバスからも見えるところなので、
何回か通るバスが眩しく映る。

もう一個の堰堤も
左からという記事があったので、
行こうとしてみたが、結構厳しいスラブの登り。

特に記載がなかったはずなのに、
想像以上の厳しさに焦る。

結局登れず、クライムダウンして、
右岸を小さく巻くことに。
途中までの砂状の斜面は恐ろしく、
デンジャラスな小巻きになりました。

この高巻きに衝撃を受けて、
心ここにあらずで歩いていたら、
胸の左ポッケが空いていて、
新しくしたばかりのスマホが、
水たまりにぽちゃん。

止まらないアホさ。

1秒で救出したら、
なぜかまだ動いてくれたが、
そのうち止まってしまうのも
時間の問題かもしれない。

すぐに幅広の5m滝が現れて、
そこは西横川と東横川の合流点。
東横川の15m滝を見学に行きます。

巨岩を越えると滝が。

ちょっと大きさもあり、
なかなか形の良い急傾瀑でした。

⑤小滝を越えて30m大滝

くの字の滝

西横川はしばらくして、
巨岩帯へ。

巨岩帯の滝は直登できず、
結構周りから巻かされたりします。

大岩横 3m滝

2条3m滝

2段5m滝

7mナメ滝

4連の滝

小滝をこなしていくと、
30m大滝の姿が確認できる。

前衛滝を左岸から巻いて越えると滝前だ。

西横川は白亜紀に生成された、
花崗閃緑岩が作る白い渓谷

大滝は白さが際立ち、
青空との対比が美しい

南向きの沢なので、
太陽は大体自分の後方にあって、
逆光にはならない。

滝壺に映る影…

落差は30mはある、
なかなかの一本であった。

⑥上部滝群

さて、この滝は直登しなければならない。

右岸から取り付いて行くが、
一箇所スラブに乗り上がるとこが、
緊張する場面で、滑落の恐怖がよぎる。

それ以降は、
高さはあるが、それほど難しくはない。
III- ~ III のフリーソロ。

そのすぐ上にも18m滝が落ちていて、
なかなかの景観。

こちらも右岸側から登っていくが、
スリップには気をつけなければならない。

それを越えたら、二俣となる。
右が進むべき沢筋だ。

ここからは3段9m滝。

そして2段13m滝。

これは、水流を右から横切って、
左上に直上していった。

8mくらいの滝の落差は曖昧で、
この辺りは記憶が不鮮明です。

核心は12m滝。

中央から直上してスラブの前で困る。
ギリギリ伸ばした手の先が、スラブ上の
土斜面にあるが、ホールドにはならない。

×マークがそのスラブ。

足を大きく上げて、スラブに乗せた場合、
傾斜の違いから滑落のイメージしか湧かず、悶絶。

すでに下から7mは
上に来てしまっているはずだ。

ハンマーを使って、
土斜面にかけられないか奮闘するも、
土のすぐ下は硬い岩になっていて、
全く刺さらない。

冷静になってクライムダウンし、
草付きのバンドを左に行った後、斜上したら、
なんとかスラブの上まで来ることができた。

手とハンマーでもがいた土の跡が見て取れる.

この後は、少し悪いが、
III級レベルの登攀で滝上に至る。
恐怖!

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⑦お花と20m滝と慰霊碑と

この後は癒しのナメ連瀑が続く。

2条5m滝。

お花をたくさん観察。

ミヤマアキノキリンソウ

イワツメクサ

トゲトゲで攻撃的なのは、アザミ

そしたら奥の二俣となり、
左は階段状の20m滝。

II+~III- 程度の連続で上部まで。

最後の5m滝は、苔がついていたりで、
やたらぬめる。

こう行けばいい
というルートはすぐ見えたが、
スリップの危険があったので緊張した。
III級。

振り返って。

細身のナメ滝を超えたら、
幅広の5m滝があって、
それで滝は終了。

上部は枯れた棚が続く。

サクライウズ

ボサっぽくなり、
そこからもちょっと距離を登ったら、
豊田山岳会の慰霊碑が。

20年前のものです。

慰霊碑の少し下に
長谷部新道が横切っています。

⑧千畳式カールから下まで

後はこの道を、
千畳敷カールまで、ひたすら歩く。

最初はロープウェイが見えなくて、
あの尾根を越えたら見えるはず!
と思って越えたら、
はるか遠くに見えて意気消沈。

実際、カールまで45分はかかりました。

途中谷側に3回すベリかけました。

ヒョウタンボク。

中御所谷の源流部?

千畳敷カール

2万年前の最終氷期には、
ここに氷河地形が形成されていた
とのこと。

ロープウェイは9分間隔になっていて、
30分待ちぐらいで乗り込むことができた。

途中、中御所三十八滝、三連の大滝、
日暮の滝をスタッフの方が解説をしてくれる。

三十八滝

(今のところ未カウント)

⑨日暮散策+α

降りたら、早速日暮の滝へ。

岩畳の道を15分歩けば
日暮の滝とのことだったけど、
最終の滝前にて、道は崩壊し、
沢靴がないと滝前に行くのは、
困難な状態だった。

やはり、中御所谷は水量が多く、
豪快な滝だ。

ロープウェイが上を通ってたはずですが、
音もなく、あんまり気づきませんでした。

この後は、支流の悪沢にあるという、
名瀑、サギダルを目指します。

登攀で疲労した状態で、
肩と肺がなんだか痛い。

軽量化で、貴重品、水、
食事だけを防水パックに入れて、
長めのスリングでザックみたいに背負って、
滝を見に行くことに。

そしたら、悪沢の7mほどの滝
(記録によっては20m)が現れて、
ちょっと戦意喪失。

デポでザイルは置いてきたので、
この滝を直登した場合、帰りはフリーで
クライムダウンできなければならない。

後先を考えなければ左側を、
ギリギリ登れそうな感じはしたが、
クライムダウンはどう考えても厳しい。

右岸のガレ場の高巻きも上まで行ってみるが、
もちろんいけるけど、ノーザイルで
行くべき場所じゃないなと判断。

後は、なんか最近のテーマの一つ、
「のんびり」を無視した、成果主義
に陥りそうで、気持ちも萎えてしまった。

クマいちごを発見!

日暮の滝の遊歩道終点の岩で装備解除。

何名かの滝見見物の方と、
お話ししながら、荷物をまとめてバスへ。

タイミングよく乗れて、
こまくさ温泉のあるバス停で下車。

見たことある!と思ったら、
去年小河内沢の帰りに、
一人で寄った温泉だった。

なかなかツボにはまる温泉で、
二階の最新マッサージ機も気持ちが良かった。

その後女体入口へ向かって、
駒ヶ根インターでバスを待つ。

渋滞で到着予想より割と遅くなったが、
それを自分で運転しなくていいので、
高速バスは偉大なシステム。
しかも片道3500円。。

いい旅でした。

コースタイム

6:00 駒ヶ根駅からバス乗る
6:47 しらび平着
6:59 第一堰堤
入渓準備
7:15 第二堰堤で苦戦
7:45 東横川 15m滝
8:21 前衛滝の前
8:26 大滝
8:35 登攀開始
9:06 12m滝
9:29 なんとかスラブ上に
10:09 奥の二俣 20m滝前
10:50 慰霊碑前
11:40 千畳敷カール
12:27 ロープウェイ乗ってる途中
12:46 日暮の滝前
13:18 悪沢の7m滝
撤退へ
14:20 しらび平発のバス
こまくさの湯→相当のんびり→帰路へ

⑩まとめ

西横川は難易度的に
那須の井戸沢を1~1.5ランク
上にしたような沢でした。

結果的に抜けれましたが、クライミング的には
ルートの見極め、スラブへの慣れなど、
個人的に厳しい箇所がありました。

30m大滝は期待薄でしたが、
実際には「けっこう〜かなり」感動し、
いい滝が見れたと思います。

千畳敷カール周辺も楽しめ、
日暮の滝、悪沢、温泉まで行って、
前泊に、バスまで合わせた贅沢コース
です。

またこの流域に来る日まで、
体と感覚を鍛えておきます。

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