滝のグレード分類
情報の整理
滝に関する情報の中で、
わかりにくい箇所というのは、
到達難易度に関する体系的な情報です。
万人に共通するものではないですが、
あくまで僕がこれを書いてる時点での基準で
到達難易度に関するクラスを分類します。
経験と共に変更が予想されるので、
絶対的なものではありません。
「このグレードを元に◯◯滝に行ったが、
重大な事故にあってしまった」
ということがあっても、
まったく責任はとれませんので、
ご了承ください。
①一般的な滝巡りの領域
レベル1 お手軽滝
観光ついでに行ける滝。
2009~13年頃行くことが多かった。
詳しくはお手軽滝巡りページ
レベル2 ハイキングの延長線上
整備されたコースはあるが、
短くはなく、場所によっては長め。
頑張って歩けばたどり着ける。
2010~13年頃行くことが多かった。
根尾の滝・田立の滝・百尋の滝(東京)・西沢本棚
番外編1 ダートや酷道が厳しい
滝へのアプローチを
開始する拠点に行くまでが大変。
ダート:前川本谷大滝・醤油樽の滝・滝頭不動滝
酷道:轟九十九滝・くろくまの滝(西から)
番外編2 雨後や冬季でレベルUP
雨後:桜江 龍頭が滝・庵座の滝
冬季:田立の滝
②滝屋の世界
ここからは、
少しずつ難易度が上がっていきます。
沢登りのグレードに滝も当てはめていきます。
A 登攀系
例えグレードが低めでも、
登攀系の場所は技術がないと本当に危険です。
B 体力系(沢泊含む)
そのグレードの中で、
特に体力が一番必要な部類。
C ゴルジュ
へつりやつっぱり、泳ぎなど
ゴルジュの通過が核心。
D スラブ
スラブ登攀が核心。
E 高トラ(高巻き,トラバース)
どこかしらの渋いトラバースが核心。
F 下降系
下降ルートで目的の大滝を目指す活動で、
その部分が一番痺れる活動。
G 総合系
各分野の力をバランス良く求められる。
レベル3 中級滝巡り「1級下」
道がないか、わかりづらい。
もしくはあっても、難所があるようなコース。
多少の滝巡りの経験・装備や心の準備、
さらに事前にルートを調べることが必要。
2012年に早戸大滝で初体験。
B 体力系:松見の滝・三条の滝
E 高トラ:伊勢沢大滝・北精進ヶ滝
F 下降系:殺人の滝
G 総合系:グミの滝・大ヘンジョウ滝・早戸大滝・茶釜の滝・常布の滝・鳥屋鐘沢(途中まで)
レベル4 初級の沢1「1級」
片道が3時間以上かかったり、
クライミングや少し渋いトラバースが必要であったりなど。
2013年釜ノ沢両門滝で初体験。
A 登攀系:小草平・軍刀利沢・雨棚
B 体力系:釜ノ沢両門滝・九蔵川本谷・社台の滝・天女滝
E 高トラ:五所ヶ滝・赤滝(霧ヶ滝渓谷)
F 下降系:赤川御滝(下降ルート)
G 総合系:御来光の滝・蔵王不動滝・双門の滝(遠望)・モロクボ沢・野門沢布引滝・葛葉川本谷・赤滝(阿武隈川)
レベル5 初級の沢2「1級上」
トラバースや下降で
ザイルを出すことが多くなり、
懸垂下降の必要性も増してくる。
また滝の登りも高度感が出て来る。
体力系はさらに長いコース。
2014年に岩屋谷雄滝で初体験。
A 登攀系:与左衛門滝・水無川本谷・根羽大薙沢・那須井戸沢・大ノ山沢・赤岩沢大滝(無雪期)
B 体力系:鷹ノ巣谷
C ゴルジュ:大常木谷・水根沢
E 高トラ:澗満滝・蓮川布引滝(沢遡行)・二十女沢・ダルマ沢(表丹沢)
F 下降系:川苔谷
G 総合系:岩屋谷雄滝・小足沢大滝・小河内沢雨乞滝・矢納谷(コーリン滝)
③沢屋の世界
ここからは、
さらに厳しい世界となり、
常日頃からの修行が必要になります。
レベル6 初~中級の沢1「2級下」
かなり難しい難易度の滝巡り。
厳しい登攀・体力・下降と登り返し・スラブ登攀など。
2014年に豆焼沢で初体験。
A 登攀系:
・阿武隈川南沢
・竜喰谷(曲り滝直登)
・川苔谷逆川:2段10mのF1の落ち口への一歩はえげつない。
・日原川 巳ノ戸谷:忌山の悪場の通過が険しく、下山も難しい。
B 体力系:
・笠谷
・東黒沢→エスケープ(1.5日ルート)
・黒桂河内ニノ右俣大滝 (日帰り遡下行)
・尾白川黄蓮谷 千丈の滝・坊主の滝 (日帰り)
C ゴルジュ:小川谷廊下
D スラブ:米子沢
E 高トラ:奥ノ深谷
F 下降系:双門滝壺・九階滝直下
G 総合系:豆焼沢両門の滝・下棚沢(3段20m上まで)
レベル7 初~中級の沢2「2級」
登攀・ザイルワーク共に確かな技術が必要。
体の柔らかさ等も十分保っておく必要がある。下降もシビア。
2014年鳥屋待沢で初体験。
A 登攀系
・ヌク沢(左俣右沢)
・鳥屋待沢右俣
・中ア 西横川
B 体力系:和名倉沢(出合~1470mエスケープ)
高巻きは時に渋く、沢中1泊の1.5日プラン。
E 高トラ:エビラ沢(登攀と合わせて…)・関ノ沢ガリ沢・松谷洞
F 下降系:篠沢大滝 途中まで…・海ノ溝洞
レベル8 初~中級の沢3「2級上」
油断ならないスパイシーな世界。
2016年に初体験。
A 登攀系:大源太川北沢本谷・明神洞
C ゴルジュ:川浦谷
E 高トラ
・戸倉谷V字滝
F 下降系:扇ノ山 小又川
④中級沢屋の世界
総合的な力が試される中級沢登りの世界
レベル9 中級の沢1「3級下」
F 下降系:加茂助谷 ニコニコ滝群
1泊2日。ミスの許されない下降ルート
G 総合系:湯檜曽本谷・笹木沢
レベル10 中級の沢2「3級」
A 登攀系:ヤド沢
B 体力系:ヒスイの滝
2泊3日。池口岳の登頂。
沢までの500m下降。そこからのアプローチ。
ダルマ沢の詰め・そして下山。。。
体力満載ルートながらも、
際どいトラバースが当たり前にこなせる力が必要。
F 下降系:池郷川小又谷下流部
G 総合系:中津川(白滑八丁~詰めまで)
体力・登攀・泳ぎ・トラバース・高巻き等あらゆる要素がハード
レベル11 中級の沢3「3級上」
2016年に初体験。
A 登攀系:尿前沢
F 下降系:小高塚沢→宮之浦川