訪問日:2026年5月2日
活動の形態:1級沢登り+α (死亡事故は多い) / レンタ / 2名
装備:フェルト足袋 (caravan)
感動度:限りなく (2段10m)
所在地:奈良県 吉野郡 下北山村 前鬼
※ もぐのてくてく日記
① 晴れた
沢活動としては停滞していた今回のゴールデンウィーク。
ついに、雨も風も過ぎ去り、快晴かつ気温高いことが見込める日がやってきた。
いよいよ、前鬼川である。
不動七重の滝へは、2013年に遠望、2017年にF5滝前。2020年にF5からF1までを下った。

5年9ヶ月ぶり。初めてこの滝の上流の世界へ足を踏み入れる。
② 前鬼川の水舞台
林道は途中から支流の黒谷沿いを進むようになり、広い拠点で停車。すでに何台か車がある。
今回我々は前鬼川の寒さ対策として上下3mmのウェットスーツを着込んで向かった。

駐車場から見える, 黒谷に注ぐ支流滝

黒谷を降るもぐ
踏み跡から黒谷に入渓し、しばらく降ると前鬼川に合流する。

前鬼川 中流部にやってきた!

明るくていいね!

屈曲点の淵に目を奪われる

岩の配置も良い感じ

透明感がすごい!

前鬼川の水舞台と呼んでみる

この場所に来るだけでも価値はある。

滝横からは水没し、巻いた
ぜひこの水舞台で癒されてほしい。
③ 前鬼川の浅瀞
印象的な岩に挟まれたこの空間も前鬼川の美を体現しているところ。




こちらも、前鬼川の浅瀞(あさとろ)と呼んでみる。滝や明確な滑ではないところで、水舞台と並んで、双璧の場所だと思う。

右岸のドリル地形

2条1m滝をスローで
④ 紺碧の滝
大きな岩がたくさん重なる屈曲点には名瀑がかかっている。

こんな岩場があるね

荷物を置いて滝前に進む

これが2段10m滝だ

深緑色が煌めく
連日の雨で水量を増した滝は迫力がすごいし、神々しい姿に見惚れてしまう。
落差以上に体の芯に迫るものがあるし、滝前の岩の造詣が場の力を高めていた。

前鬼のような渓谷の動物たちは、他の谷の動物に比べて幸福度は変わってくるのか?
という疑問を元に色々と調べて見たけれど、沢登りで「格が高い」と感じる谷は水質が良かったり、人工物がつくなかったり、いくつかの観点で、野生生物にとっても良い要素はあるものの、餌があるか、ストレスが低いか、繁殖できるか、隠れられるか などの個々の生き物にとっての生きやすさが重要なようで、学問的には動物福祉というカテゴリらしい。上記は🇳🇿NZのDavid Mellorが現代動物福祉の理論として提唱しているようだ。
⑤ 渡渉点と前鬼川の大ナメ

左岸から巻いていく

滝上の危険な渡渉点 (水量強く、巻いた)
この2段10m滝の上の渡渉点は何人もの方が命を落としている危険なところ。
この日は水量も多く、無理にロープ出したりはせず、左岸の巻ルートを使った。
前鬼川中流部は渡渉のみが難所ポイントとなっており、この日もその上のポイントもなかなか流れが強かった。

小ナメ滝から始まる強い流れ

もぐがロープをつけて渡ってくれた

大ナメだ!

ここは安心できるところ

4段50mが合流する

大ナメも終わりを告げる
⑥ 滝沢合流地点付近

シャクナゲ

水を被った岩

2段4mCS

ここは左岸トラバースでも越えられる

左岸から滝沢が合流する

樹林帯へ


前鬼川中流部の中では、目立ちにくい区間でもある。
⑦ しづくの滝 一帯
そうしてやってきたのが、この場所。
左岸からの流れをしずくの滝 と呼んでいるようだが、空間的には本流の流れも合わせてそう呼びたい。

まずは横~上から観察


谷に入っていく

2段10mの深緑の煌めきとは違う、透明度の高い青の空間。
ここは、写真で残る以上に空間的な体験価値が大きく、感じいってしまった。
ウェット着用だったので、思っていたほど寒くはなかった。
⑧ 脱渓と地震

隣の広い棚から進んでいく

左岸支流が加わるところで巻き道に入った。
ここから我々はショートカットに入り、沢沿いを離れて三重の滝への道に繋がるように進み、その道沿いに3m滝前(垢取場)に到達。


ここもめちゃ良い雰囲気で、ここから上が前鬼川の上流部になる。
我々はここで脱渓だ。高度上げて、また下がり、小仲坊の施設が見える。
なんでも、61代目の当主である五鬼助義之さんが現代でも守り継いでいるようだ。
車道を降りていって、車へ帰還。

きなりの湯に向かって、いくが、この時緊急地震速報がスマホで鳴り響いた。
実際運転しながらけっこうな揺れを感じる。
169号の池原貯水池横の例の道を南に運転中だったので、地震の規模次第では、斜面崩壊による即死のリスクを感じかなりの恐怖。1分半程度でその危険箇所を通過し、スポーツ公園に突入。(M5.7 最大震度4の地震 ※ 震源の深さ:約70km)
⑨ きなり→425
まずは新設されたコインランドリを活用して洗濯乾燥をかけ、食事→温泉と繋いだ。


きなりの湯はこの場所でありながら若いスタッフもおり、GWなど繁忙期限定の短期田舎バイト構造なども見えてきた。
ものを無くしかけたことで、時間を消耗して、ばたついてしまったが、発見できて移動開始。
今までの奈良県の滝遠征では、大峰山脈の東側と台高の西側を行くことばかりで、大峰の西側の中でも南部の十津川村エリアはほぼ訪れておらず、下北山村からのルート425に乗ることになる。
スポーツ公園から十津川の道の駅までは、44.1km。奥地川 → 芦廻瀬川白谷 → 芦廻瀬川 とざっくりと辿っていくことになるが、膨大な数のくねくねが待っており、道中気を保つのが難しくなる。
芦廻瀬川の遡行を躊躇するほどの長さだった… たどり着いた道の駅は車いっぱいおり、我々もニトリを出して眠りについた。

