御宝前大滝
御宝前大滝【山形県 尾花沢市 鶴子】
滝の記録
訪問日 2018年6月23日
活動の形態:1級上沢登り (2人) / レンタ
装備:8mm×20m+30m, 沢タビ
感動度:けっこう?かなり
ひとこと
今シーズンの残り全てを、
棒に振ってしまうかもしれない。
そんな危険をはらみながらも、
滝の未来に賭けてみたくなった。
そんな東北の滝巡り。
①Into the Yamagata
弾丸で山形へと向かう。
今回は滝ぺーさんとの活動。
滝ペーさんは、
広い意味では同世代だが、
僕より少し年下。
そんな「下の世代からの突き上げ」は、
ここ何年も待ち望んでいたものであった。
東根のインターまで行ってそこから、
村山、尾花沢と進み、細い道に入って行く。
登山道の起点として、
立派な小屋があるようだが、
途中それを示す案内板は皆無で、
滝屋のみならず、世間から、
忘れ去られようとしている感があった。
途中車のGPSが道から飛んでしまったが、
しばらくで戻って小屋前に到着。
入渓準備を進めて行く。
②壬生川
狙うは御宝前大滝。
壬生川(にゅうがわ)という河川の源流は、
「道元峡」
「層雲峡」
「源流部」
という3つのエリアに分かれる
素晴らしい渓谷を有する。
今回は下流部の
「道元峡」は林道でスルーし、
大滝までの「層雲峡」を遡行。
大滝を見終えた後、戻ってくるプランだ。
林道の序盤でははるか上から、
壬生川を見下ろすことができる。
多段40m滝
石の門
と、見所は散在。
終点からは「層雲峡」に入渓する。
③体の状態
前回の椹谷にて、
打ち付けた下半身は問題がなかったが、
逆に、上半身が整体をきっかけに、
違和感を出し始めていた。
骨の問題なのか。
だとしたら、今回ミスって、
再度ダメージを与えたら、
今シーズンはリハビリで終了する可能性もある。
沢歩きでのムーブのうち、
・大きく足を上げる動作
・ジャンプ系の動作
・上半身に負荷をかける動作
は行わないなど、
ムーブ限定遡行で、
スピードが出ない。
なおかつ、左の肺には息苦しさがあり、
普段より疲れてしまって、
滝ペーさんには引き離されてしまった。。。笑
④渓谷の模様
壬生川、層雲峡には、
予想を超えた数の小滝があり、
それらとの触れ合いは楽しい。
【お釜石】
似たような巨岩がこの他にも2つはあり、
どれがお釜石なのか不明でした。
大岩が横にある2m滝
1.5m滝
幅広2m滝
途中、信じられない場所に、
今はもう閉じられた山荘がある。
大沢山荘
ここまできたらもう一息。
⑤雪渓も越えて
途中、まだ雪渓が数カ所残っていた。
中央を通過した最初のものは、
僕が乗った後、ぐらっと動いて恐怖。
もう一つは右の隙間を通ったが、
隣の土斜面がドロドロで、
かなり汚れることとなった。
2m滝
2条2mCS滝
そうすると、
五郎沢を分ける分岐があって、
いかにも大滝がありそうな雰囲気に。
⑥大滝での時間
【御宝前大滝】 (40m)
ほぼコースタイム通りの到着となった。
渡辺さんのサイトで以前ご覧し、
沢の扉さんでも見た御宝前大滝は、
立体的なイメージが湧きにくかったが、
カーブを描く沢筋に、
壁となって落ちている30m。
さらに上部の10m弱と、
40m程度の大きさだろうか。
のんびりと撮影をしていく。
下流部も含めて
滝ペーさんには綺麗な画像として撮れる、
理想の絞り値があること、
NDは64があった方が良いことなど、
他にもたくさんを教えて頂いた。
⑦迷い
帰路に向かう前に、
五郎沢にあるという20m滝を見に行く。
ただ、体が万全でなく、
無理ができないこと、
ちょっとでは見つからなかったことから引き返し。
沢ルートでの下降は、
胸部の状態に不安が強かったので、
途中で収めたルート図も見つつ、
帰りは 「御宝前分岐」
→「クラビ沢分岐」
→「落合」
と帰ることを提案。
ガレを登りながら登山道をたどるが、
途中から見失ってしまう。
滝ペーさんのGPSをたよりに、
下流にトラバースしながら、
さらに高度をあげて行くが、
道は見つからない。
滝ペーさんから、
危険な香りがする。
今なら引き返せるので、
引き返して沢コースで戻りたいとの意見。
高低差350m程度の斜面であれば、
2~2.5時間 程度あれば道がなくても、
御宝前分岐西の登山道に這い上がれる。
「最悪、闇下山でもOK」というのが僕の実感だったが、
総合的な判断で、
ここは引き返しへ向かう。
⑧あらためて道
おや?
降りれば降りるほど、明瞭な道になり、
登山道が見つかってしまった。。。
さっきまでとは
状況が変わったということで、
ここは登山道を慎重に辿って行く。
グイグイと進んで行くが、
意外とこの登山道が長く、
途中止まると虫がたかってくるのがタチが悪い。
御宝前分岐に到達し、一安心。
⑨クラビ沢と下山
その後、クラビ沢分岐へと向かうが、
地形図でクラビ沢分岐っぽい場所は、
実際にそうではなく、
もっと西なので注意が必要です。
クラビ沢沿いの下山路は、
時折クラビ沢の滝が見え隠れするが、
どれもこれもそれなりに大きさがあり、
美瀑ばかりだった気がする。
クラビ沢を下りきれば、ついに、
層雲峡コースの入渓地点となった、
落合。
落合では大休止。
20分ちょっとは休んだんじゃないかと思う。
当初は、道元峡の
「竜ヶ滝」「材木岩」を
見に行こうと思ってましたが、
意外と大変そうなこと、
総合的な疲労感から今回はパスへ。
最後の林道も結構長く感じ、
ヘロヘロになりながら車に帰還。
この後、白銀の滝を経て、
花笠温泉 ふくの湯へ。
近くでラーメンを食して活動を終了。
翌日も滝に寄りながら、
帰京しました。
⑩まとめ
御宝前大滝というか、
この壬生川一帯が、滝巡りの世界から、
忘れ去れているレベルで、
その一旦が知れてよかったです。
僕はまたこの流域、
来ると思います。笑
赤い渓谷はなかなか楽しめました。
登山道は距離も長く、
最初を中心に不明瞭な箇所もあるので、
山ルートでの下山はオススメできません。
(沢1級 / 下山含めた総合グレード 1級上)
結果的に、体は持ってくれて、
「滝の未来」に向けて、
意味のある1日だった気がします。
コースタイム
5:12 御所山荘発
5:29 林道のがれ場
5:42 多段40m
6:10 落合
6:42 お釜石
7:30 大沢小屋
8:09 2条2mCS
8:23~50 御宝前大滝撮影
9:17 五郎沢探索終了
9:25 登山道へ移動開始
?迷い中?
10:33 登山道発見し登り始め
11:42 御宝前分岐
12:49 クラビ分岐(?)
15:18 車着
16:30 鶴子ダム見学
17:01~04 白銀の滝撮影
→温泉へ