西丹沢 悪沢の滝
悪沢の滝【神奈川県 足柄上郡 山北町 中川】
コメント
白水沢の転倒から1ヶ月半。
ようやく、違和感が小さくなってきて、
沢に戻りたくだなってきたこのところ。
今年も大活躍だった、
滝ペーさんのお誘いを受け、
丹沢に向かうこととなる。
滝の記録
訪問日 2019年11月16日
活動の形態:2級上沢登り(2人)/ 車
装備:8.0mm×30m (1本), 沢足袋, 撮影機材(三脚含む)
感動度:まあまあ~けっこう
①失態
朝、目覚めると凄く違和感。
滝に行くはずだが、
異常にぐっすり睡眠できた感。
これは!!
と思って、時計を見ると、
5時45分。約束の時間を45分過ぎていた。
機内モードをオフにして、
通信を確認、1分前に電話があり、
急ぎ、コメントし、準備。
滝ペーさんは快く待っていてくれた。
まだギリギリ丹沢は間に合いそう。
②拠点
今回の悪沢は駐車地点が肝要。
丹沢湖より北側の、
自然教室へ向かう道は広くなく、
悪沢入渓地横に良いスペースがある!
と思って、出発始めたら、
そこは、工事用車両の拠点地でダメとのこと。
北側少し広めの邪魔にならない場所へ移動。
遡行を開始した。
③中規模の滝
最初の滝は人工物多し。
左から見下ろす。
次の滝は、暗い中、大きく落ちる。
20m級の滝
再度離れて。
右からシビアに登れるかもしれない。
が、極悪が予想されるので、左巻き。
白い
20m級の滝 (その2)
こちらも見事でびっくり。
滝ペーさんが登ってみたが、
階段状の下はともかく、上段はハング気味、
シャワーありで厳しそうとのことだった。
僕を鑑賞した場所から
すぐの崖を登り始めたが、
この崖が最悪。
ボロボロボロボロと崩れ続け、
次の一歩に足が伸びない。
姿が見えない僕に、
滝ペーさんから笛音が届くが、
悪すぎて通過に時間をかけてしまった。
悪い崖にいると、
自分の呼吸を感じることができる。
今、たしかに生きているんだなと
実感することができるが、
推奨されるものではない。
右巻き。
④悪い沢のナメ小滝
そうこうすると、
悪沢のナメ小滝エリア。
先日の台風の雨もあったのか、
ネット時期の内容よりも沢が綺麗。
快適に進んで行ける。
⑤掴んで乗り込む
そして奥まったところに、スラブ滝。
後藤さんのトポによれば、
右側凹角がIV+~V-。
突破は、できるのだろうか。
カメラを預けて挑戦させてもらった。
出だしはフリクション。
そこからは、カチが2~3だが、
ジム課題のものよりは容易い。
踏み込み系にて体をあげて、
下からも見えた残置ハーケンで、
ランニング支点を取る。
(滝ペーさん ご提供)
そこからさらに繋いで、
スラブが続く滝頭は避けて右へ。
唯、この抜けきるところが、
ホールドスタンス共に悪く、
時間を要した。
木でビレイ解除。
なかなか緊張感があるルートでした。
⑥太もものしなやかさ
そうして滝は続き、
お次は2段8m滝。
フリーで上段近くまで行くも、
ハングした上段が難所。
一旦僕が下に降りて、
ビレイ役に入り、滝ペーさんがトライ。
トラバース、さらには
アブミでの突破を試みるが、
どうも難しい様子。
僕もトラバースを試したところ、
課題が何を求めているのかはわかった。
しかし、右手スローパーに重点を移し、
耐えきるためには、
両足太もものしなやかさ、筋力が必須。
これはケガで沢を1ヶ月以上休み、
ボルダリングも、4ヶ月サボっている身では、
とても厳しかった。。笑
(後藤さんによればこちらも IV+~V -)。
右巻きは沢慣れしていれば、簡単。
⑦滝はつづくよ
7m Y字滝
それからは小滝が連続する。
通過に困るところはない。
少し広い場の屈曲部に、
3段25m滝がかかっている。
水は少ないが、少し良い場所だった。
下部、傾斜は立っているが、
スタンスホールド豊富(III+)。
上はスリップにだけ気をつける。
ロープは使用しなかった。
この後も滝は連続し、水が枯れてから、
詰め上がるまでの距離は短い。
スラブ滝は真ん中を
1.5kmほどの沢なので、
大変コンパクトな凝縮された気分を味わえた。
⑧愉快な下山
下山はぐるっと回って、
大滝沢と箱根屋沢の中間尾根から下山。
途中に見えた噴煙は箱根。
紅葉
最後の方は、
両側2m以上の薄暗い竹やぶの中を、
30m弱進む箇所があって、肝試し気分。
最後は、法面(のりめん)スラブの上に出て、
ここが一番の難所なのか?!とビビるも、
すぐ左に道が繋がっていて、終了。
完!!!
⑨その後
特に寄り道はせず、帰路へ。
滝ペーさんとは
某登山サークルの話で盛り上がり、
また、車内にて沢尻氏逮捕の衝撃に驚く。
滝めぐりにも中毒性はあるが、
人の脳というのは多重人格的な構成。
いったい、どいつに、
自分の主人格の主導権を握らせるのか。
そこに関しては、
全ての滝好きが一度、
考えてみてもいいかもしれません。
⑩まとめ
悪沢は、悪かったけれども、
コンパクトで白くて、個人的には、
綺麗度でも満足。
「沢登り」という領域に、
久しぶりに戻ってこれたこの日。
体の動きそのものは悪くなくて、
スタミナ面も、そこまで落ちてなくて、
まあ良かったと思ったら、どんどん寒ってきて、
オフシーズンに。笑
IV級以上のクライミングというのは、
自分には無理だと昔は思ってましたが、
現場で経験を積み、
ボルダリングも頑張っていけば、
全然可能なことでした。