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雲間の滝は秘瀑のクラシックルート。
連瀑帯の中の世界はあまり知られていないが、
一部要塞のようにピリリとした世界が存在する。
訪問日 2020年8月16日
活動の形態:中級+α滝めぐり+沢下降(単独) / 車
装備:7.5mm×50m, 8mm×50m, ミラーレス一眼(広角), 三脚, 沢タビ(フェルト)
感動度:かなり~限りなく
家をスタートして20分運転したところで、
ナイフを忘れたことに気づく。
今回はナイフがないと死ぬかもしれないので、
引き返すことにする。
長野は最近縁遠いところで、
ここはだいぶ遠い距離に感じた。
障子ヶ瀬。レポートは、
「瀑へ」と「滝の引力」を
参考にさせていただいた。
雲間の滝下流部にあるという
連瀑帯の見学も視野に入れています。
兵庫のTAKUさんが
以前見に行ったというのを、
聞いた気がするも、
あえて詳細は確認せずに、
お楽しみにということで向かいました。
チェーン交換場を拠点に、
トンネル手前の足場から梓川へ。
道なりに進んで支流の障子ヶ瀬に突入。
堰堤を右から2つ越して、
壊れた堰堤を過ぎると右側に支流が流れ込む。
5m滝
これを左から越えながらそのまま尾根へ。
それぞれ微妙にルートが異なっているが、
それは人それぞれ。
途中崩壊地を通った。
最初から高めに行ったほうが安全。
僕は途中で連瀑帯に接近し、
連瀑帯を高巻きするような形で到達。
明るい二段の滝。
「有名な秘瀑」に訪れられて嬉しい。
今回から新三脚、レオフォトを導入。
「箕面の滝と、池郷ゴルジュぐらい違う」
と、パンダさんに教えて頂き決意したが、
やはり、間違いのない買い物だったと思う。
写真のブレが少なくなった。
上段を上から...
余力と経験のある人は、
ぜひ上段滝壺にいきましょう。
今回はこの後の、下降もあったため、
行く気力が起きなかったです。
すぐ下は水流沿いだとハーケン支点になるため、
中間尾根から木をつたいに降る。
最後に、次の滝の懸垂支点も兼ねた木を確保。
50mロープを1本分では下まで届かず、
2本連結体制とする。
スリングをナイフで切って、
ロープの回収をスムーズに仕立てる。
降りて、屈曲部の滝の撮影に向かう。
明暗差が強く、
上部の雲間の滝は白飛びしてしまう。
滝の下降は、
水流に揉まれると大変なことになりそうなので、
なんとかスラブ沿いに避けて、下降。
これが連瀑帯の高巻き中に目撃した、
威圧感ある大きな滝に間違いない。
倒木まみれの荒れた滝下で、
ロープ回収後下流側へ移動。
この滝は撮影の画角やポイントを、
なんだか間違えてしまったようで、
印象的な姿を残すことはできなかった。
沢は下流で屈曲した途端、
トイ状の10m滝がスタート。
さらにその滝は間髪入れずに、
飛瀑と化し、視界が開けていた。。。
ここは右岸側の樹林帯から懸垂を試みる。
ぱっと見の高度感は30mあり、
50m一本では微妙に足りないと判断。
先ほどと同様に連結して、懸垂。
ここは木が多かったため、
スリングに加えてマイロンを使用。
滝というよりも単なる樹林の壁を降りたという、
面白みにかける懸垂ではあったが、
無事下降、回収に成功する。
シンプルな、飛沫系。
滝前は意外と飛沫が飛ばない安息地があり、
ゆっくりと息を整えることができた。
日が全体に当たらなくなってきていて、
明暗差も強く、撮影条件はよろしくない。
すぐ下はなんと壊れた堰堤と一体化した、
8m滝となっている。
左岸のガレ場を
バイルを使用して慎重に移動し、
クライムダウンして下へ。
その下には3段の段瀑が待っている。
ここは右岸からロープ一本で
下降開始。
1番上の段
2段目
落差で見た場合
3段25m程度のはずなのだが、
斜めに長さが出るため、
上二段分で長さが尽きる。
最終段は左岸から
巻き降りる取り付きが悪かったので、
大きな倒木を支点として懸垂を仕掛ける。
3段目
回収ができて安堵。
5m滝の下流部は開けているのが見えるので、
ゴルジュはここまでかなという感じ。
5m滝は左岸のクライムダウンが悪く、
右岸のややもろい溝状を慎重に降った。。
(丁寧に行くならロープを下ろすべき)
しばらくで支流が合わさって、
GPSを確認したところ、行きの分岐と一致!
あとは少し小石を拾って、
車へと帰還した!
ログ
この時点でまだ14時前後であったため、
時間には余裕があり、少しずつ帰路へ。
八ヶ岳PAで見た入道雲
ところが、小仏周辺で17km渋滞が発生。
レンタ返却期限が危うくなってきたため、
上野原-調布間を下道走行するなど奮闘。
帰還するや否や、
車の処理を手厚く、
重要顧客のように扱ってもらいました。
障子ヶ瀬は崩壊が激しいところなので、
剥き出しの角ばった石も多い。
特に礫岩や火山礫凝灰岩系が多かった印象で、
石英の塊のようなチャートが見られました。
(後にこの岩は鉱物「玉髄」だと判明)
①雲間の滝はそこまでタイプな滝ではなかったが、青空で良い風景
②雲間の滝の連瀑帯は、異常な難易度の危険空間とは言えない。
③2段40m滝から雲間の滝に至る区間は要塞の渓相で側壁が発達。
④沢下降は支点工作とロープ回収が命。
⑤障子ヶ瀬には玉髄がある。
沢遡行の場合、
直登は絶望的でも巻きはなんとかなりそうな
そんな地形が多かったです。
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