滝いろ|奥多摩 後山川 片倉谷の滝 (中盤まで)

活動記録

訪問日 2025年7月13日

活動の形態:1級~1級上沢登り / 公共交通機関 / 2名

装備:フェルト沢靴(サワーとレッカー) / 8.0 mm × 20m × 2

感動度:まあまあ~けっこう

所在地:山梨県 北都留郡 丹波山村 杉奈久保

① 後山川へ

多摩川の源流域は奥多摩湖の上流で丹波川(一ノ瀬川に至る)と小菅川に分かれるが、丹波川の中でも大きな支流 後山川(うしろやまがわ)流域へ初めて足を運ぶことにした。

奥多摩駅から丹波山村役場行きのバスに乗車

なお丹波山村は昭和にも平成にも流域として一体感がある奥多摩町側に合併の希望を入れているが、奥多摩町側が余裕がないとして、断っている。(しかも都道府県が違うので、それが行われた場合、都道府県の面積や人口など影響する範囲がでかいのもあるようだ)

お祭りで下車。

丹波川本流を見下ろす

右側に上がっていく道が正解だが少し間違って、急いで軌道修正する。

片倉谷の入渓点には雲取方面から下山してきたと思われる4名の方が休憩していた。

装備を整えて入渓する。

② 大量の小滝

序盤の小滝群をゆく

新しいザックを手に入れたもぐ

小滝

チャチャっと準備できるという語源かもしれない35L チャチャパックを背負っている。

装備が重いこともあり、僕のペースではなく基本的に先行して自分のペースで歩いてもらった。

自由に進んでいく

奥多摩の森だ

存在感ある岩

ゴツゴツしたところ

穏やかな沢筋の中で目立った滝が少ない沢も多いが、片倉谷はひたすらに小滝を経由して高度を下げていく特異な河川。

③ 8mY字滝の登攀

木橋と石積堰堤を越えていく

もぐら岩の流れ

花崗岩系に藻のバイオフィルム、円形の赤褐色パッチを確認

2条4m滝 (ゴヘイ窪出合の先)

枕状岩にかかる美しき流れ

上部がY字状の8m滝に至る。

しばらく休憩ののち、左壁から登れそうだったのでトライ。

途中2箇所適切な場所でハーケンを決め、登り切った。階段状だが段差が1つ1つやや大きめで多少滑りがある。上部は右手に効くスローパーを見つけられた。III+

フォロー登攀

ハーケンの回収に降りる

④ ヒグラシやヒガラ

5mナメ連瀑

少し浸かったところ

この辺りを過ぎてヒグラシの合唱を聞いた。

なんでも梅雨明け前後の6月下旬〜7月上旬から出現するようで、本来は 夜明け前(薄明)と日没前後が一番聞くようだが、曇天や深い谷で暗く、気温が25 ℃前後になると日中でもと鳴き出すとのこと。

藍墨茶 × 海老茶系のガマガエル

2条3mCS滝 (この滝の前にこのブン太がいた)

この辺りでは「(高い音で)ピーピーピーピーピー」との囀りを連続で確認したが、最も近い鳴き声だと判断されるのはヒガラだった。

ヒガラのスケッチ画像 (写真を参考に再現)

屈曲型の3段4m滝

2条1.5m滝

⑤ 中盤の小滝

2条3.5m滝

トイ状滝を登ったところ

スラブを含む4m屈曲滝 (スタンスの取り方が面白いところ)

2mCS滝を超えると4mの小簾状の滝に至る。

隅に入っていく

振り返った倒木と流れ

特徴的だったところとして、棺桶のような形の岩とその横の2.5mナメ滝

ここで食事休憩(UDON)を決める。

そこからもうしばらく進んで谷が屈曲するところでは大きな鹿がいて、我々の姿を見るとものすごいスピードで谷をかけて行った。(まさに谷筋で鹿を見ることは比較的珍しく、そのスピードもいつになく早かった気がする…)

マサエ門窪出合には本流に3段9m級の滝がかかりなかなか。

⑥ マサエ門窪からの脱出

本当はこのまま片倉谷を遡行して左岸から登山道に抜けたいところだったが、この日は時間切れのため片倉谷右岸上部にあるという登山道に合流してそこから道を歩いていく方針を設定。

マサエ門窪は少し入ると傾斜が急になりそこを登り切ったところが予想だにしないコル地形になっており、地形図と違って困惑。そこに乗り上がるところの岩が脆かった…

しかしもう少し詰めると、沢地形が戻ってきて安堵。

この辺りのどこかでザックの雨蓋を閉め忘れてnorth faceの救急バッグ(ヘッドランプ込み)やヘアブラシ(青)を落としてしまった…

苔ロック地帯は浮石だらけなので注意が必要とされる。

脱渓時、苔ロックが嫌いになったもぐは一度「またね!」と告げたのち、「あばよ!」と言い換えていた。

⑦ 下山へ

割と細い片倉谷右岸の登山道に至るが、ここは時間がかかる。片倉谷のもう少し上部で渡渉して左岸側の登山道へ歩みを進める。登山道に合流した際には当初見立てていた、最終バスの時間がかなり危ぶまれていた…

堂所の分岐に至ったのが17:02 50秒…

鴨沢西に18:12にいきたい所だがかなり厳しい。

このあともぐの調子が戻り、ダッシュで下山を行う。かなりいいペースまで持ってきたが、やはり厳しいというところで、過去お世話になったタクシーにご連絡を行ったところ営業時間17:00までのため、やはりバスに乗らなければならない。

改めて調べ直すと、少し東側の留浦(とずら)バス停発のバスは18:40頃に最終であるため、間に合うことが判明。鴨沢の駐車場で装備解除し着替えまで完了。そこから留浦までは20分弱あったが、せっせと歩き、完遂。

最終バスに揺られながら駅に戻った。

⑧ その後、まとめ

この日は青梅駅の居酒屋 みんみん家に立ち寄り、オムライスを選択。

とても美味しく、青梅駅周辺で4店舗目を開拓した。

(偕楽→青梅食堂→青梅麦酒→みんみん家)

片倉谷はもともと、今後のために体力トレーニング的な要素で選んだ部分はあったが、公共交通機関ならでは重量とその距離によって、全区間の遡行はならず、また下山もバスが危うい展開になったのは反省点。ただそれらを踏まえても強くなっていけば良いと思う。

まだ数回しか履いていないサワートレッカーの左足のフェルト上の青い部分とソールの間(踵側)に隙間ができていた。原因は謎だが耐久性に難があるのかもしれない。

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