阿武隈川源流の滝
雌滝 雄滝 天狗滝 霧降滝 赤滝—【福島県 西白河郡 西郷村 小田倉】—
コメント
中級+αの滝巡りとして
適度なコース阿武隈川源流。
必要なアドベンチャー度合いと
結果的に得られる滝体験度の絶妙なバランスこそ
雄滝・赤滝の魅力だと思います。
滝の記録
訪問日 2015年6月21日
活動の形態:中~上級滝巡り/レンタカー
感動度(雄滝):限りなく
①迫る梅雨前線
いくつかの候補地の中から今回選んだのは、
福島県の南のエリア。阿武隈源流は、
素晴らしい滝々が轟々と水を落とす、
行ってみたかった地域でした。
しかし、前日夜のLINE天気では、
午前9時から0.6mm/Hの雨量で、
どんどん雨量が増してってました。
これは、目的地の変更か。。。
けっこう悩みました。
今までの経験的にはわりと危険な雨量。
しかし、心は完全に阿武隈川に向かっています。
カレーが食べたい。
もう気持ちは完全にカレーの時に、
店が閉店している可能性が
かなり高いと知った気分。
ラーメンなのか。。。
と思いましたが、
唯一の解決策が浮かびます。
それが、夏至前日の
早い日の出を利用して、
超特急で最終目的地の赤滝まで行き、
AM9:00の雨が降り始める前に沢沿いを脱出する、
という早朝アプローチでした。
甲子温泉手前の坂道に入り、
大きな橋の下ぐらいに左に入る道があり、
その先に車1~2台の駐車スペースありです。
②朝は早い
東北地方の夏至前後の日の出は、
4時過ぎであり、
4時25分には沢装備をして出発しました。
しばらくはちゃんとした道があります。
ただ、この地域も若干秘境とはいえ、
今まで多くの先人が訪れており、
今更僕が何か書いて意味があるのか、
というところは深く感じますが、
あえて意味があるなら、
滝色という世界の中に、
「阿武隈川源流の色」を足し加えて、
少しでも立体的に日本の滝の魅力、色を、
表現したいということになるかもしれません。
③深緑の滝壺
距離は有りますが、
諦めることなく進むと雌滝です。
轟々とした迫力ある滝姿は
ここに来てよかった。間違いなかった。
と、そう確信できる存在感でした。
裏見もできます。
これは横から↓↓
④勇ましく
ここからは鎖を利用した雌滝の高巻きです。
巻き終わる頃から少し見え始める雄滝。
その雄大な姿に一瞬にして心を奪われ、
吸い込まれるように滝壺に向いました。
雄滝はただただ美しく、
素直に感動しました。
雄滝まで訪れるだけでも、
良い活動になります。
⑤巻きは大きく
素晴らしい雄滝を後にし、
右岸高巻きに入ります。
ここは入り口が核心で、
若干間違えてタイムロスをくらいました。
実際は雌滝の高巻きが
終わりきらない地点に、
かすかに上に向かう道があり、
そこが雄滝高巻きの起点です。
ちゃんと乗れれば踏み跡は明瞭ですが、
高低差がかなりあり、ところどころ
傾斜もきつめなので、
このコースの難所になっています。
⑥天狗
登り切ったところですぐ右側に降りて行くと、
天狗沢にぶつかり、天狗滝を見に行けます。
落差40mで奥ゆかしい佇まいと綺麗な流れ。
小休憩をはさみました。
⑦霧降
その後、本流にのって進むと、
雌滝の前の地点のように鎖場が現れます。
アトラクションを楽しんでいくと、
二俣が現れ、右に霧降滝の流れが見えます。
こちらは本流であり、
水量豊富で大迫力の霧降滝。
真正面から見ることで、
実は幅広い滝なのだと気づきました。
⑧茶色い奇瀑
改めてコースを整理すると、
その1 右岸歩きやすい道
その2 沢沿い+ちょっとした鎖場
その3 雌滝
その4 高巻きエリア
その5 雄滝
その6 高巻きエリア+天狗滝
その7 ちょっと沢沿い
その8 霧降滝&赤滝
という感じになっていて、
霧降滝と赤滝は近くに落ちています。
接近中・・・
水と岩の芸術、赤滝。
上段の真の流れはかなり見えづらく、
登って行きたい感じもしましたが、
降りれない可能性が高いので断念。
何一つ飾ることなく、
ただ純粋に来てよかった。
とそう思えるような場所。
雨はまだ降っておらず、
贅沢に滝壺で遊んで楽しめました。
阿武隈川源流。
そこは想像を越えた美しい水と、
個性的な滝々がそれぞれの舞を織りなす、
素晴らしい水のフィールドでした。
これからどれだけレポートが増えようが、
この地が美しく保たれていくことを願います。
帰りはモヤがかかり始めたので急いで、
10時過ぎに車に戻り、
甲子温泉へ向かいました。
<コースタイム>
4:25 出発
5:23 雌滝着
5:46 雌滝発
5:58 雄滝着
6:14 雄滝発
<やや迷う>
7:11 天狗滝着
7:28 霧降滝着
7:40 霧降滝発
7:45 赤滝着 (行き 200分)
8:15 赤滝発
10:09 帰還 (帰り 114分)
アクセス
Step1 西郷村へ
Step2 甲子温泉手前の大きな橋の下あたりへ
Step3 駐車して山道をたどる
Step4 鎖場や沢沿いを進む