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訪問日 2019年4月13日
活動の形態:2級 (2人) / 車
装備:8mm×50m / 8mm×30m, 沢タビ, 撮影機材
感動度:けっこう~かなり
今年もシーズンが始まった。
ゴールデンウィークの計画に備えて、
滝ペーさんとの沢トレで安倍川流域の白沢(しろんさわ)本谷へ。
緑の堰堤が見えてくる。
ここに着くまでにはスイッチバックという、
バックのまま坂道を登るというテクが必要になるが、
滝ペーさんのそれは高水準に達していた。
堰堤からしばらく道を辿り、
最後まで進んだあたりで、対岸へ。
河原に降りれそうなところから、
もう少し奥側からだとしっかりとした道に乗れる。
そこからは踏み跡頼りに、
白沢の上流に向かって右側の岸を進んでいき、
右俣との出会いでそれは終わる。
ここから僕らは本谷を沢通しで、
時にアクロバティックに進んだが、
これまた本谷の上流に向かって右側の岸(=左岸)を行けば、
この巨岩帯はスルーすることができる。
2連の滝
そうすると、ゴルジュな雰囲気になる。
白沢大滝を滝見で目指す場合は、
これを右側から大巻きしていくのだが、
僕らは今回水線上に進む。
扁平型の岩と滝
いくつかの小滝をかわしていくと、
5~6mの急傾斜の滝が暗い中飛沫をあげる。
この写真だと2本目の滝
水流沿いの直登か、
左からのトラバースだと、
水流沿いの直登に分があると判断。
ここは僕が登って、滝ペーさんをフォロー。
ホールドが細かく、難しめの課題であった。
滝ペーさんはここで一回水に沈み、
低体温気味になってしまった。
そうすると、
次はもっと難しい7mCSが待ち構える。
これの直登はリスキーで、右からさくっと巻いた。
そうすると、大きな滝の前に辿りつく。
これが白沢大滝。
下の方が2つの流れになっているのは、
右側が本谷で、両門になっているから。
この時間、絶望的な日当たりで、
いい写真は撮れなかった。
さて、本谷の8m滝は、
左からは全くルートは見えず、
右側は細かい上に、真ん中上で、
難しめな箇所が見えてこれも高巻き!
割と大きめな巻きになり、
途中長めのトラバースがある。
最後は確かロープを出して、沢床に復帰。
徐々に滝ペーさんも体温を取り戻しつつある。
8m滝上の滝も一緒に巻いていた。
さて、ここからは5m級のナメ滝から始まる流れの先に、
13m級の直瀑がそびえる。。。
軽く近寄って、ここも右からの高巻き。
リッジ状の木が、
しっかりと生えた尾根伝いに超えるが、
最後はまた少しロープが必要で沢に復帰。
滝ペーさんは春の樹木。
どんどんと伸びていき、一直線に成長をする。
僕が今まで続けてきたのは、
次の世代の成長の一時期を、
サポートするという、
その役目を果たすためだったのかもしれない。
続く6mハング滝の巻きは、
一旦右側の枯れ沢沿いに上がって尾根に乗って、
そうしたらトイ状の12m滝となる。
6mハング滝の上から極端に水量が減り、
この滝もほとんど水はない。
しかし、中央に切れ込んだクラック、
右隅の角度、岩の存在感がなかなかに味のある滝であった。
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またも右から巻くと、
いよいよ5段50mとされる滝の基部に着く。
下からは25~30m程度にしか見えない。
僕が右隅で、
滝ペーさんが左で、各々登っていく。
右隅は時にホールドが足りなくなり、
少しシビアな登りだったが、気合いで登り切る。
(III+~IV-)
そうすると、狭い階段状に滝は続いていき、
1段、2段、3段と目一杯に体を使って、登っていった。
目の前には、あと登れそうなCS滝が1本!
これさえ登れば、この部分は突破だ!
という状況で、いざ登り始めるも、
巨岩が意外に大きくせり出していて、
左も右も登れる余地がない。
これはあかんと、空身作戦に変更。
右側に関しては、岩の上も観れる位置に
体を移動させるも、
どうしても体を動かすことができない。
今度は左側から、
滝ペーさんに肩を貸してもらって挑戦。
少しいい感じだったが、
あてにしたホールドがあって、
より、肩に踏み込んだムーブで上に出た後、
まさか、その掴んだカチが微妙に動いた。
後ろに放出されそうで、
とんでもない恐怖を感じる。
ここは、うまく連携できて、なんとか復帰。
このあと、ハンマー投げや、
ハーケンによる途中支点を取る形での、
空身リードフォロークライミングも試みたが、
どうしたって、普通のムーブでは攻略不可な課題だった。
そもそもレポを改めて読み返しても、
階段状で、すんなり上がっていけるという記載ばかりで、
水にあまり削り取られていない
岩の角ばった形状からも、
これは最近ここにはまってしまったCSであるだろうと推察。
撤退を開始する。
撤退は乾いた岩に、
ハーケン2枚+スリングで支点をとり、
そこから50、30の8mmロープ連結で下まで懸垂。
かなり時間がかかってしまったので、
遡行は取りやめて、
右俣との中間尾根に出るプランに変更。
沢を下っていったが、この白沢本谷は、
もう少し上流に行かないと、
左岸側に崖が続き、
尾根に乗るのは不可能な地形であることが判明。
なので、完全に来た沢を下ることにした。
さらに下っていき、13m直瀑の真上では、
行きの下降時にかすかに躊躇して選択しなかった、
トラバース路を使って、崖上に復帰。
急な箇所ではロープも出しつつ、下っていたが、
懸垂のピッチを切り、
中間で僕が待機している場面で、
地形的に安息の場所が少なかったことから、
ほぼ真下で待ってしまっていた。
そこへ、
「ズドン!!!」
と左膝に15cm級の落石。。
「痛えええ!!」
と言葉に出したのち、
しばらく言葉が出なかった。。。
滝ペーさん的にも
反省要素があったみたいだが、
やはり懸垂途中にロープの真下にいるのは横着。
しっかりとした位置どりをしなければいけないと勉強。
膝は痛くなってしまったが、下降は継続。
今度は、左俣大滝との
両門になっている滝の1つ上のパートに来るが、
ここから高巻きで戻っていくのは、
取り付きがまず悪い。
時間もかかりそうだった。
なので、巨岩が重なる
その滝を隙をついて下降していく。
一箇所、巨岩にロープをかけて支点とした。
そうすると、8m滝上になるが、
今度は絶対に動かない流木を支点とする。
回収できるように、
ロープの過剰な食い込み防止策も施し、
8m滝下に。
そうしたら、大滝は陽の光が当たり、
良好な状態にあった。。。
朝は寒かった天気も、
このころには暖かくなってきている。
ここまでくれば、滝見ルートで戻れるのだが、
左岸にあった、残置スリングを活用し、
50mロープで、7mCS滝下まで懸垂下降。
さらに、そこでは大岩を支点に、
少しスライダー状の最初登った滝を下降。
ロープの回収もうまくいき、
無事核心部を通過。
あとは、痛みに耐えながら、
巨岩帯をスルーするルートを描いて、
右俣出会いまで。
そして道から車まで。
お風呂cafe
→豚SOBAさんでまぜそばを食し、帰路へ。
白沢本谷は、左俣の大滝が有名ですが、
本谷は急峻で滝が連なり、
巻き主体でもトレーニングになります。
水流沿いを登った5m滝は
明るくなった夕方見ると、
左側をうまく登った方が難易度低そうでした。
トイ状の大滝は、
おそらくCS滝が埋まってしまったんだと思いますが、
上級沢屋さんの通過レポが見てみたいです。
個人的には、片手だけで、
操作しなければいけないということの、
意味がわかったチョックストーンでした。
そこは登れなかったですが、
全体的に充実度は高めの活動となりました。
膝はまだ何かに触れると痛み、回復を待ちたいです。
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