ウメコバ沢の滝
ウメコバ沢の滝【栃木県 日光市 足尾町】
滝の記録
訪問日 2020年10月24日
活動の形態:2級沢登り(高トラ) / 車
装備:8mm×30m(2本 未使用), ミラーレス一眼(広角), 三脚
感動度:かなり~限りなく
①3度目の親水公園
今年はんぺんさんと行っておきたかったウメコバ。
いくつもの課題が流れていくが、なんとか、今年に向かうことに成功する。
足尾の親水公園は3度目。
2016年の小足沢大滝、
2018年の阿蘇沢カラ沢の滝、
2年ごとに訪れている印象。
松木川沿いの道を進む。
②ジャンダルムズーム
前回、オツルミズ沢で、TG-5を紛失してしまっていたので、α6500を首にぶら下げて、適宜撮影。
ジャンダルム
青空と岩
2度目だが前回の小足の時、昔の自分はよく頑張って歩いたんだなと実感。
③懐かしのF1とF2
松木川の渡渉タイミングが今回のジオポイント。
形の良い小石もあったが、もう少し探索を行っても良かった。
F1
残置ロープにフリクションのっとはかけたが、一切掴まずに登攀。
ロープの芯はまだ残っているが、表面ははげていて今後の利用は少し不安。
F2 チョックストーン
ここまでは前回も来ていた。
光はさしてくれなかった。
右の残置ロープ沿いが近づくと寝ている。
④真のウメコバの世界
そのままちょっとしたトラバースを続けていくと、小滝が見えるので降りる。
そのさきの小滝では奥にかっちょ良い岩が重なる。
岩峰
この辺りは開けており、ウメコバ 沢の爽快感を感じ始めるところ。
門のような滝
御来光の滝のギザギザ要素を彷彿とさせた。
どこか似ている。
スローシャッターのセルフ画像を撮ろうとしたが、やや動いてしまって失敗に終わった。。。
はんぺんさんは「エモい」写真を撮り上げ、観た人の感情をワクワクさせることがテーマ。
学ぶことは多い。
⑤絶景とウメコバの大滝
右から巻く。
途中高度感がある箇所があった。
RED
すると、奥に大きな滝が見えて、手前の平坦な大地の側に例のピナクルが聳え立っていた。
蕎麦タイムとしたが、そばの汁がウェアに降り注ぎ悲劇。
味わいにいく。
近くとミニ澗満滝といった雰囲気。
この滝は深みがある。
じっくりいたいところだが、日帰り遡行では厳しい。
直登の可能性は感じたが、緊張する登攀になりそう。。。
ピナクルと大滝の間のルンゼから高巻き開始。
⑥殺人ルンゼと高度感
出だしから高さがあり、その後もチョックストーンが連発して、なかなか危険なルンゼ。
幸い全く落石を起こさず、上からはんぺんさんをフォローしたが、はんぺんさんは、
「後続を(がいたら)五人くらい殺した!」
というほど落石を発生させたらしく、
とても危険なルンゼです。
そこは開けており、
「おやおや??」
という感じで、上に登っても道は繋がるのか不明な岩稜帯。
先人の記録を見てみても、この場所っぽいところがあるので、直上開始。
2カ所ほど怪しいムーブがあったため、一眼をザックにしまうことになった。
この2箇所を越えたら道は繋がっており、上に行けるのだが、大滝の巻きを完遂するパートは、
難しくはないものの、非常に高度感がある、岩場の側壁トラバースとなっており、
慎重に通過して事なきを得た。
⑦圧倒的絶景と紅葉の滝
絶景。
続く滝も降りずに巻きを継続する。
そうすると次はシャワークライムという噂の、15m級の滝が見えてくる。
この滝は、紅葉が見事だった。。。
紅葉のピークをどう定義するかは、人によって違うらしいが、緑が残っていることが重要だとお聞きする。
緑が完全に消えていたら、赤も既に一部は枯れており、もう遅いと言えるのだそうだ。
寒いのでシャワーを避けるべく、左岸のルンゼより高巻き開始。
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⑧通過して詰めていく
大滝のルンゼよりはだいぶマシで、割と高度は上げることになったが、つないで巻きに成功。
途中振り返れば絶景
もう一本 10m級のナメ滝が見えたが、こちらも継続して巻いた。
あとはどこで中倉尾根に出るか。
途中で誘惑に負けて右岸に突き出すと、登れない岩稜帯に遮られて大変なことになる可能性がある。
そのため、比較的終盤まで沢沿いに行き、終盤で右岸から巻き上がり開始。
⑨ドローンタイムと中倉尾根
疲労しながらも、高度を上げていく。
対岸に、小足沢大滝っぽいのが見えたので、感動しつつ、はんぺんさんがドローンを展開。
そうしたら、見えていたのは三沢の滝であった。
そして、三沢の左俣の地形は異常。。。
無事中倉尾根に突き出る。
神々の大地「高天原(たかあまはら)」を思わせる大地が見えた。
⑩絶景のちあられ
仁田元沢の両岸はサラダボールのようで絶景。
中倉尾根は緩やかで美しい。
夕暮れに
あたりが暗くなってくると、小雨が降り、さらには「あられ」が混じってきた!
あられと冷たい風に打たれながら、暗い稜線を行くのはなかなかしんどく、辛い時間が流れる。
⑪道迷い
この尾根、一定以上の高度ではほとんど案内やテープがなく、途中で道迷いをしてしまった。
その後、電波が繋がったので、山レコのログ記録を見てみたら、中倉山からは割と南の尾根のほうに流れていくことを確認。
ルートを修正して、林道に降り立つ。
電波が通じるところまで来てから、K氏に翌日の沢トレ案の延期を打診。
ジムへの変更を快諾をいただいた。
約20kmの旅が終了。
⑫滝屋7名
ダッシュで日光のやしおの湯へ向かい、間に合って体を洗っていたら、隣の男性に話しかけられて、そうしたらおでんさんだった。。
2年ぶり小坂町の飲食店以来の再会で、また湯船にはあっきーさん・親方さん・サモハンさん・matsuさんもいて、風呂場は滝屋が70%以上を占めていて、びっくり。
その後のバーミヤンでは、従業員不足か営業が半分崩壊していた。。。
はんぺんさんとは、 中野区で解散。
ありがとうございました。
…ジムは結局一人で行くことになり、奮闘しました。
今回のジオ
今までの知見にはない、安山岩やざくろ石角閃岩が非常に見事。
⑬まとめ
ウメコバはスペシャル。行く前からどうだと思ってましたが、本当にスペシャル。
目を穿つ印象的な岩峰が沢筋を支配する、荒涼とした世界の中で、確かな水が流れ、滝が形成されている。
巻ルートは特別な危険値に陥らずに、一つの道が構成されていて、自然の冥利。
だけども初級沢登りのつもりで行くと、その高度感に面食らって、敗退もあり得る。
小足沢大滝、カラ沢の滝、ウメコバ 。
足尾を知る3本目として、価値あるアウトドア体験でした。