オツルミズ沢 カグラ滝+α
カグラ滝とその少し上【新潟県 南魚沼市-荒山】
滝の記録
訪問日 2020年10月11日
活動の形態:中級滝巡り+α / 上級滝めぐり+α(3名) / 車
装備:7.3mm×50m(2本), ミラーレス一眼(広角), 三脚
感動度:かなり~限りなく
①OTSURUMIZUへ
オツルミズ沢の下流部へ。
ジロト沢の遡行プランもあったが、リハビリには長すぎるような気もする。
サナギ滝を見に行くことに決定。
オツルミズ沢は滝めぐりでは有名な「カグラ滝」が下流部にあり、はんぺんさんは既に5度見ているとのこと。
いずれこの沢を遡行するとしたら、下流部でじっくり撮影をしながらは厳しいだろう。
行きは滝ペーさんの車で、新潟へ向かう。なんだかんだ2週連続での同行となった。
②諸事情
天気は良さそう。
圧倒的に険しい渓谷風景を見ながら進み、カグラ滝も途中遠望する。
諸事情により写真なし。
本流の魚止滝があるところ、
でオツルミズ沢は合流する。
遡行はせずに、左岸の伝統的な巻道を進む。
雨の後なのか滑りやすい登山道。
天空のトラバースエリアも、一瞬時が止まる危険な場所もあって、そそくさと進む。
登山道の終盤、滝に近づくところが濡れた岩のトラバースで非常に危険だった。
他にルートは存在しない。
カグラ滝に至る。
③オツルミズのカグラ
滝を迎えるにあたっての谷の角度というものに対して、僕は真昼大滝のようなイメージであったが、
実際はだいぶ違った。
癒し系の分岐瀑だが、周りが荒凉としたスラブのため、そこまで癒しの空間とは言えない。
どちらかと言えば、規模感に圧倒される滝。いろんな場所から眺めて変化を楽しむ滝。
滝撮影中に、たわしを紛失。
滝ペーさんは、最近脱三脚して、少し退屈で悲しそうだったので、カグラ滝のリードをお願いする。
④カグラは灌木帯へ
残置ボルトがあるところが、登攀の開始地点。
そこからは、10m弱上がったところで、水流に近づくか、木に入っていくか別れる。
一度木に入ると、そのままずっと高巻きになりそう。
滝ペーさんは木に入っていったが、相当藪にてこずっている。
セカンドのはんぺんさん含め、かなり嫌なヤブ地帯なんだろうと推察。
僕がラストで進むと、傾斜があるのと、密藪で体が引っかかる。
ロープの進路を整理して追いついて、藪の中で支点構築した箇所まで行ったのち、少し上に出ると、滝の落ち口が横目に見えた。
⑤近づけず、上へ
しかし、そこに行くには少しスラブを見下ろし、降りていくようなイメージになり、選択肢には加えられず、フリーで高度を上げていく。。。
少し微妙な登りで、上部でロープを固定し、登ってきてもらったが、同箇所に、みんながセルフをとったことでずれ始め、一瞬危うくなる。
横向きの灌木に支点を取る際には、ずれないように巻きつけることが必要。
このあたりで、今日のサナギ滝は無理感が出てきて、滝ペーさんがさらに先行して巻きに入り、緩くなる。
僕も回収しつつ、早めに登ったがここであるものがなくなっていた。
⑥TGとの別れ
それは、ザックの右胸付近につけていたTG-5。
ミニ三脚付きで消えた。
付属の赤い紐ベルト自体が、ヤブで引っ張られて緩んで落っこちた模様。
2018年の5月のニコニコで散った、ハンディカムの後継として導入して、
2年5ヶ月使っていたが、失われてしまった。
この後50mロープ連結して沢床に懸垂するが、一人戦意を喪失して、先へ進む気が起きない。
しかし、泳ぎがなければということで先に進むことにする。
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⑦ゆく
3段の釜がある滝
(Go Pro静止画)
泳がずに対岸に渡って越える。
小滝
時に腰近くまで濡れる。
通過が嫌な感じの滝もあった。
⑧サナギ滝 V字連瀑帯
そうして、サナギ滝有する、圧倒的V字ゴルジュが!!!
サナギ滝も超遠望だが見える!!!
しかし、中望遠レンズを忘れたのでズームできず。
⑨ 台湾風ゴルジュ滝
この先に進んでみると、一年間の概ね雪に覆われる屈曲部に、物凄い空間が形成されていて、
そこに狭い見事な滝が形成されていた。
ゴルジャーが見事な足捌きで迫る。
この場所は本当に素晴らしかった。。。
少雪のシーズンに、ここだけ目指しても良いと思う。
さて引き返し。
⑩ スリップとカグラ懸垂
さっきのV字ゴルジュが見える場所で、はんぺんさんがドローンを飛ばすが、あまりにも圧倒的な滝の数に一同言葉を失う。
戻りでもちょっと微妙な箇所があって、ハーケン一枚とスリングを数十センチ残置。
お助けロープ20mが流されていったが、なんとか回収してもらえた。
カグラ滝の落ち口では、非常に危険なスリップを経験。
ああいうことを、何度もやっているとそのうち、おしまいになってしまうんだろう。
今回はカグラ滝を懸垂下降。
50m 2本連結して、悠々と降っていく。
GoProにスイッチを入れて、降り始めるが、静止画モードになっていて、皆さんの笑顔が切り取られていて終了。。。
朝よりも岩が乾いて、登りやすくなっている感じがした。
ちょうど50m分で、いきの残置ボルト地点に到着。
⑪撮影とその後
戻って、オツルミズ沢の橋よりも本流よりの滝。
魚止の滝の写真も撮りにいった。
橋上の見える滝
温泉に向かって進んでいると、ヒッチハイクの方がいて、滝ペーさんの方の車に乗ってもらったが、
広い道に出たところで一旦止まって、行き先を検討していると、
「じゃあここでいいや」と無愛想に立ち去ってしまったとのことだった。。。
「見晴らしの湯こまみ」で素晴らしい湯に浸かる。
「レストラン 小樽」という洋食レストランで、たくさん夕食を食べ、満足。
帰路ははんぺんさんの車にとって都へ。
途中運転を交代しながら、中野区の駅で解散。
ありがとうございました!
【今回のジオ】
V字ゴルジュが見える開けた場所で採取。
特に新幹線の顔のような、圧倒的に硬い「チャート」はお気に入りに。
⑫まとめ
オツルミズ沢は、下流部だけも、確かに想像よりも険しかった。
スラブ捌きに慣れた上で、水線を攻めていかないと、ヤブにいれられると大変なことになる。
TG-5にしても、たわしにしても、紛失しないためのシステムの構築。
不安定な状況下でも安定したロープワークの実践。
怪我の完治。
GoProの習熟。
いろんな課題を突きつけられたこの谷。
後で見れば「あの時の活動が」と思えるようなそんな1日にしたいと感じました。