滝いろ|大峰 神童子谷・ノウナシ谷の滝

活動記録

滝の記録

訪問日 2023年11月3日

活動の形態:2級下沢上り/ 車(カーシェア)

装備:8mm×30(1本), フェルト足袋

感動度:かなり(釜滝・馬頭滝)

所在地:奈良県 吉野郡 天川村 北角

①11月の沢登り

体の調子も上がってきたので、3連休で動きたいと考えていた。

多少距離もある癒しの沢歩き候補として大峰の神童子谷を思いつく。

前日夜に名古屋発で針の近くの旅籠屋で泊まり、早朝に天川村を目指した。

道中の奈良 吉野町のLAWSON リバーサイド店は過去の滝めぐりでもちょこちょこよっており、思い入れがある。

天川の川迫川流域は双門布引谷に続いて3度目の訪問となった。

② 川へ

駐車スペースに到達するも寒さにテンションが上がらず、待機。

それでも装備して、林道を辿る。

河原に降り立つ明瞭な案内はないが、過去の経験上、ここでしょというのは見えてくるもの。

へっついさん (水量 極小)

谷を歩いて晩秋を感じる。

良き風景。

③ 赤鍋の滝

大きな淵を構えた立派な滝。

両岸高く、中央突破が必要だが寒くて落ちられない。

右から近づくと残地ハーケンにスリングもあるので中央まではいける。

その上は残置ロープがあらぬ方向に流れているので使用できない。

ラバーソールなら容易だが、フェルトでは…

かなり怪しい傾斜に5分以上試行錯誤を試みるも、行動開始。

落ち葉動かぬ場所は逆に安定的であると仮定し、また極小カチも活用して前進。

なかなかシビアだったが突破することができた。(フェルトIV)

④ 泳ぎ

すぐ上の小滝を進と、淵を備えた滝が待っている。

ここはちょっと泳がざるを得ない。

11月に入り避けたいところではあったが、ぼしゃんと飛び込んで這い上がり。

2段滝を横から観察

残置ロープがあったから良いものの、ロープなしでフェルトだったら難儀だった気がします。

⑤ 釜滝

小滝や湾曲部、特徴的な岩を経ると、釜滝に辿りつく。

釜滝は確かに秘境に存在していて、岩盤の地形もすごく存在感があるのだが、滝に向かって後ろの地形や下流側の穏やかさは秘境の滝と思えない安心感。

そんな強弱のギャップがなんとも言えない釜滝の良さだなと思います。水量や水の煌めきは他の季節の方が良いでしょう。

⑥ ノウナシ谷

左から越えて滝上を観察した後、右俣のノウナシ谷に入る。

5m滝

向かって左のバンドから越える。

写真では表現が難しいが美しかったところ。

柔らかい谷を進んでいくとノウナシ滝に至る。

⑦ ノウナシ滝・千手滝

ノウナシ滝は水量的に寂しかったが、上部の紅葉は見事。

両方のバランスが取れるとなお素晴らしいと思う。

本来は右から大きめに巻くようだが、滝に向かってすぐ右側の急傾斜をダイレクトで取り付いていき、最短での巻きを完遂した。

千手滝

この滝は思いの外、雰囲気があって良い感じ。

⑧ 千手の巻きと馬頭滝

地形的にこの谷の中でも一番険しくどうしたものか。膝上まで浸かりながら滝の左岸側に近づいていくと、小さめに巻けそうなルートを目にする。

しかし、壁に張り付いてトラバースするルートは外傾が厳しく断念。

もっと基盤を登ってから近づくルートを選択するも、単独では危険だった。

緊張するのっこしを経て支点となる木の根っこを確保。ロープを出してソロビレイシステムでバンド上に上がる。安定した木までのトラバースルートを完遂した。

その後もうしばらく緊張パートがあるも、繋がって左に大きな滝が見える…

馬頭滝は千手滝の上段的な立ち位置とも言える。

下に行けるかは不明だし、だいぶ巻きの模索に時間を使ってしまったので、下山が危うい…

それでも滝屋として模索しないのはないなと思った。

ロープを出して滝前に降り立つと、貸切感が強く、とても良い場だった…

惜しむは時間がなく長居できなかったこと。

この巻きルートがすぐに繋がらなかったら、遭難が決まっていた可能性が高いが、III級の登りで滝上に出れた。

⑨ 地蔵滝とその上

比較的すぐに地蔵滝に至る。

この滝も釜滝と同じく非常に緩やかな滝前。

千手・馬頭の緊張感が和らぐ。

そこからしばらく先で水量がぐんと減ってくるが、長い下山ルートを考えた際、水の確保が必須であり、たっぷりと川の水を汲んでから詰め上がった。

⑩ 長い下山

ある程度の覚悟はできていたものの、下山までにかなり高度を上げる必要があり、ところどころで足がつって動けなくなる。アップダウンも激しく足が疲労。大普賢岳、国見岳はそれぞれ迂回ルートで登頂はせず。

七曜岳は登頂

行者還岳を迂回しながら、天川辻から小坪谷へ降りるルートを選択。

正直、小坪谷がどこだかわからなかったので、大丈夫か不安であったが、GPSも頼りに下山。天川辻の名称も当時は知らず、この時点で暗闇になってくる。

この道はほとんど登山道とは呼べず、ピンクテープが連なっているが、闇夜でその場所を見失うことが多い。途中から枯れた谷沿いをただ降りていくと、小坪谷右岸の道に合流!

最後に橋を渡り、車道に出て車に戻ってくることができた。

⑩ その後、まとめ

電波が通じるところまで行って、返却時間を少し延長。

LAWSON リバーサイド店でエネルギー補給し、針の王将で2nd エネルギー補給。

名古屋へと帰還した。

神童子谷では穏やかで晩秋を感じる貴重な時間を過ごすことができた。ただ、距離が長すぎたため運動不足の体が悲鳴をあげて、特に右足の腿の前や膝下の前側の筋肉が痙攣。

肉体的な鍛錬が足りない中でこのルートを日帰りでこなせたのは、過去の経験による充電器・ヘッドライトなどの装備に加えて、適切なタイミングで水を水を汲めたこと、そして千手・馬頭の巻きを詰まずに完遂できたことが大きい。

このレベルの活動をこなす心技体は常に保ち続けたいと思います。

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