訪問日:2025年11月16日
活動の形態:1級沢登り+α / 公共交通機関 / 単独
装備:フェルト足袋 (caravan)
感動度:まあまあ~けっこう
所在地:東京都 西多摩郡 奥多摩町 小丹波 → 大丹波
① 入川谷の不動滝
この日は日曜日の活動。
早めに動き始めて、古里駅に至る。
入川谷を渡るところで、橋のすぐ下に不動滝があることがわかるが、
通常はスルーして先に進んでしまうところ。
ここは右岸の尾根状を少し下り、滝を斜め上から見るところから、
ロープを出して接近して見ることにした。

20mをシングルで

時に急なところもあり、危険はある
木に対してのロープの位置を工夫するなど、ノーハーネスの中で安全性を担保しようとした。

右岸は護岸工事されてるが、ゴルジュ地形も

滝前は広く平らな感じ
この場所に来るなら、清見滝が見える橋から強引に入った方が楽だろう。
清見滝と不動滝は実質的に2連、2段とも言える関係性にあるが、清見滝の上段が堰堤構造。(2月に蝉沢活動の最後に橋から遠望はしていた)

清見滝は降って横から見た

登り返す
自然のままの姿をとどめていないのは残念だが、門もある通常は訪れづらい滝前。
わずかに秘密の基地感もあり、今回その姿を目にとめることができてよかった。
② 大蔵沢へ
入川谷は12年半前に滝サークルのメンバーと、
速滝を目指しに訪問して以来少し上に進んでいく。
(途中シジュウカラらしき鳥を確認)
大蔵沢の出合い付近には昭和石材工業所さんが展開されているので、
敷地に入らないように早めに入渓して護岸された沢沿いを進んだ。

その後、10分ほど進むと大きな2段堰堤が現れるが、これは右岸側に立派な道があり越えられる。

大蔵沢の巨大堰堤

鋼管スリット堰堤が登場
スリット堰堤は右側の方に隙間があって、突破できる。
森は浅く、荒れた感じで始まっていく。
③ 荒れた渓相の中
メインどころとなる堰堤は抜けたはずだが、
人工物の排水管があったりしながら、森は整っていない。
そしてそこらじゅうにガレがあり、浮石に引っかかって、おもっきり右脛にダメージ。スパッツをつけてなければ、骨が危うかったような痛みでしばし悶絶。(439m地点)
その後絶望的なガレ、荒れ荒れの荒れ状態の箇所を通過する中、やたらこの谷の岩には白いチョーク跡みたいなものがついていることに気づく。


入川工場が採掘する主母岩は「硬砂岩」であるが、このエリアは中生代 ジュラ紀の混在岩で、様々な岩石が混在している。一部は風化した石灰岩がボロボロに川底に散らばり、無数の浮石になっているのだろう。

三角岩に滝が隠れる!(2m部)

越えると4mの末広がりの流れが!
ここは一つの滝風景で、ようやく一つ落ち着くことができた。

その上の2段5m滝
④ 岩横の滝
10m級のゆるナメ段瀑があって、その先に岩間系ゆる段瀑4m+6m滝がある。

ゆる段瀑

赤い部分

その上部にやや見所!

ここは明瞭なチャートだ

段瀑の一番上

左岸の突き出しエリア

右岸に巨岩突き出た2m滝

近づいてみて
もっとも地形的に特徴ある場所の可能性を感じ、あたりを掃除して撮影。
その感覚は誤っていなかった。この滝を越えると谷はなお、ひらけてくる。
⑤ 再悶絶の後、尾根


うねりを見せるナメがあった。

石灰岩

こんな場所にメットが… (611m)

右岸ちょい岩

木漏れ日 (653m)

5:6 二俣 (672m)

少し上
この先686m地点にて、浮石にてさっきよりも下の右脛を強く打った。さらにワサビ田跡が現れ、718m地点でもわさび田を構成していた岩が崩れて転倒し、左脛を打った。

オオバイノモトソウを多く見た

詰めに入る
742mで水が枯れて詰めは左岸の谷状の地形に入ったが、773mあたりで「ピキピキピーキー」と連続的に奏でる不思議な鳥の声を聞く。これは復習にて認識したが、清津大栃沢でコーラスで聞いた キクイタダキの可能性がとても高い。
詰めに入っても岩の土台が変わらない。


詰め上がった先はちょうど 22-040 の看板の場所だった。
⑥ 真名井沢へ
ここから道をだとって少し北側から真名井沢への下降を試みる。


斜面はなかなかに急なところがあるので、初級者には時間がかかる可能性も。
さっきまでいた尾根の南側の大蔵沢が岩だらけの詰めだったのに対し、この辺りは基本的に土斜面で全く地形の様相が違うことも面白い。紅葉もいい感じであることが視界に入ってきた。

降り立ったのは奥の二俣の2m

紅葉と巨木が美しいところ
穏やかなところで、渓相の良さにびっくりする。ここから下降へ。

2段5mの下部4m

インゼル状の5m滝

雰囲気いい感じだった3m斜瀑

ワイド段瀑4.5m

1.5m上段の下の4.5m斜瀑

ワイドな2条5m (その上の左側に1.5m)
気づけば見所が絶え間なく続き、真名井沢のポテンシャルに驚かされ続ける。
⑦ 深いところ

舟型岩CSある5m (初見ではクライムダウンできず、巻降りてから登って、練習)

くの字滝上部の2条2.8m部分

少し離れるとリッジがいい感じ

0.5m+1.5m

5.5m CS滝

左岸そりたつ3mナメパート
この辺りにはここに残していない小滝がたくさんある。

4連のナメ滝

3m斜瀑
小さな堰堤を上段に構えた少し大きめの滝は巻いて滝前に

これが魚止の滝で、すぐ下の637mで沢は二俣となっている。
良い滝だった。

2.5m クロス

2.3m 斜瀑

4.2m斜瀑 (開けて紅葉も映える)

巨木モミの木の表面

2m滝の前に印象的な巨木があって、可能性が高そうなのがモミ (582m)。
その後も深い森を辿っていくが、550m地点で明確に森が浅くなる瞬間があった。
⑧ 沢を抜ける

スラブ連瀑

平坦なところ

2段1.4m 島のような岩がある風景

黒光りするナメ地帯

穏やか

3.5m直瀑
この後、堰堤地帯となり、そこをかわしていって脱渓。

モノレール

林道沿いの真名井沢には平らな岩が
2010年の弘田さんの記録を見るに、まさにその時堰堤が増設されている感じが綴られており、沢の変化の記録をダイナミックに感じ取れる。
大丹波川沿いの道に出る前に装備を整えて、こ綺麗に歩き始めた。
⑩ 帰路に
今回は5月の水根沢の後に寄った、「釜めし なかい」さんによりやすいコースだったので、歩いて訪問。

見事な色だ (50分くらい外待ち)

食べる頃にはあたりは暗くなっていた
食事は身に染みるし、公共交通機関なので、酒を決めれるのが贅沢なところだ。
この後25分弱歩いて川井駅に到着し、青梅線で帰路に着いた。

⑪ まとめ
入川谷支流の大蔵沢は遡行価値は乏しく、何度も怪我を仕掛けておすすめはできない場所に。一方の真名井沢はよく訪れられているだけあって、シンプルに美渓。
今年は一般的な滝屋が訪れることが少ない奥多摩・檜原村の入門沢3選とも言える「シダクラ沢・シンナソー・真名井沢」を全て訪れることになった。
・森の深さ的な意味と景観の良さはシダクラ
・コンパクトな滝登りはシンナソー
・トータルで盛りだくさんな美渓は真名井
というのが、実感。(どれもわかりやすい大滝はない)
大蔵沢での3度の転倒に関しては、浮石だらけという特徴的なデンジャラス要素に加えて、動体視力や運動神経が変化している可能性も否定できない。この日が滝をみた実働日としては 445日目になるが、これだけの転倒と、それらが全て悶絶級の脛ダメージというのは記憶にない。
自分の感覚的にこのぐらいできるという部分と、実際の体の反応に僅かな差分が生じている可能性もあるだろう。そうした差分が大きくなっているタイミングこそが大きな事故を招く可能性があり、気をつけていきたいと思います。
