川内 杉川柴倉沢の滝 (右俣)

クライミング

訪問日:2026年6月20日
活動の形態:2級上沢登り / Car Share / 単独
装備:フェルト足袋 (caravan), 30m×8.0mm × 1本
感動度:かなり~限りなく 感動
所在地:新潟県 五泉市 上杉川

① 川内の音風景

今回新潟に行く機会を得て、
新潟駅よりも海側の宿、本田旅館で2泊お世話になることになった。

ここは実際に訪れてみないとわからない人間味溢れる宿だった。気づけば、世の中を、表面的なカスタマーサクセスの品質という物差しばかりで見るようになっていたように思う。

五泉市は新潟市からも近く、少し高速に乗って下車。
チャレンジランド杉川の先。

川内山塊は山深く、1泊以上が必要な場所も多いが、
今回の柴倉沢は日帰りでの探報記事を2本確認済み。

実はこの入渓点にて非常に興味深い2種の鳥の鳴き声を確認した。

このピロロロロ〜は、アカショウビンで間違いない。

こちらのピレポンピ〜は、確定 とまでは至らなかったが、現在 イカル と推定している。

アカショウビンとイカルは、分類上も生態上もかなり違う鳥である。カワセミ科の沢の赤い鳥であるアカショウビンとアトリ科の森の口笛鳥であるイカルが同時に居合わせたのは、この場所の面白い点だった。

木六山への駐車スペースから少し道を辿り、橋のところで入渓する。

橋からも見える流れ

早速特徴的な岩が

キョウガノコ

こちらも目を奪われる紋様

② 下流部のゴルジュ

ゴルジュ感が出る

引き締まってきた

1mの先に2.5mが

滝は小さいがなかなかの空間に感動

この日は水量が少なめだったのもあり、 左側のメインの流れの右側から登攀。

滝を越える所の粒々

6m堰堤は倒木を使って越えられた

しわしわ

再び狭まる

③ 深い縁の3m滝

2連1.5mを越えると…

標高184m地点に深い淵の滝が現れる

もちろん泳いで取り付いても越えられるのだろうが、ここは左岸トラバースに挑戦。

途中壁から剥がされないように体を整えるバランスや、なんとも言えない左右のバランス保持が絶妙に楽しく、越えられた (体感 IV~IV+)。

振り返って①

振り返って②

実はうっかりこの先しばらく行ったところまで、地点の記録は行っていたが、GPSのログを撮り忘れていた。。

④ 平凡からのヌケマノ滝

穏やか

支流からわずかな流れを受ける

しわしわ〜

ベニヒダダケ?

この辺りは柴倉沢の中もかなり見どころが少ない区間で、小蝿も多く鬱陶しかった。

ヌケマノ滝に到達!

残念ながら左側に流れはなかったが、地形図にも名前が載っているマイナーな滝を訪瀑。

間が抜けているから?間を抜けていくから?、どちらかと言えば後者が名の由来な気がします。

水量少なかっただけか、倒木が片方を埋めたか

丸石が2つ

枝分かれした木が目に止まった

鋭い岩

⑤ 柴倉沢の大滝

平坦なところ

うねる

この辺の謎の転倒を一回したが、パターンとしては右足が外側に外傾している岩に乗った時に滑って一気に体重を崩すことに気づいた。何気ない動作も法則性を見出せると、改善に繋げられる気がする。

この先で谷が引き締まりを見せ、大滝を予感させる。

真下は少し行きづらいが到達した。(お玉杓子が集まっているところがあり、注意したい。)

見えているところで13m。実際にはもう少しありそうで15m程度。

ちょい回廊の奥の少し秘境感があるところで、滝めぐりやってんなあという感覚になる一本。

右壁を登れるか少しトライしてみたが、遠目には使えそうなスタンスが全部外傾していて、とても悪い。かなり難しい感じがして、巻きへ。

オオバギボウシ

巻いているところ

ここからゴルジュを一緒に巻いてしまえる流れなので、あえて近づかないような場所ではあるが、慎重に降りていき、ロープなしで上り返せる事を確認の上、降り立った…

⑥ 柴倉沢のゴルジュ大滝、その上

そこには圧倒的造形美の2段滝

落差で言えば2つ合わせても10mぐらいだろう。

ただしかし、凄まじいゴルジュだ。

秘境感もMAXだ。

一方でこの滝を登るのは非常に難しい。
落ち口がツルツルのハイステップになり、1名ではなすすべもなかった。

ここでのうどんは美味だった。

さらにここを脱出すると、この上に更なるゴルジュがあり、明らかに明らかに登れなさそうな滝が遠目から見える。しかし、ここは滝屋として、懸垂でゴルジュに降り立ち、見学に努めた。

3段ゴルジュ大滝を上から(登れないだろう)

ミニヌケマノの先にスラブ滝が

右岸からも流れが (2段8m滝)

10mのスラブ飛瀑

少しわかりにくいが、この滝は上部がしっかりと飛んでいて、飛瀑になっている。

わざわざ訪れる人の少ない、かなりのマイナー滝だと言えるだろう。

ロープを残置しており、残置ロープさえあれば、登れる傾斜があったので、脱出成功。

上から見るとわかりやすい。
このうえで明らかにゴルジュは終了。

⑦ 右俣へ (283m)

今までの記録では標高283mの二俣は本流である左俣に進んでいるものだけ見ていた。

今回は、ここまでの滝で十分満足できたこと、下山が早そうなこと、風景を見てみたいことから右へ。

平坦で何もない感じで、すぐにボサっぽくなり、水も伏流してしまった。

虫も多くて非常に不快な感じ…

完全に外れたな… という印象の中、少しナメが出てくる

雪渓が崩れた跡の藁みたいなものが散見された。

標高334mから様相が変わった。

3連のトイナメ滝

釜あり(上の4mは抜けが少し悪い)

釜がかなり深く冷たくて気持ち良い!

登れない滝 (順番が微妙, 右岸巻き)

⑧ 回廊と脱出

両手がつくような回廊があった

少し藁が邪魔だが見事な場所

難しい2m (ボルダリング6~7級)

2連6.5mの上部3.5mスラブ (超難所で登れず)

このスラブ滝の右岸巻きは一回枝がブチ切れて、ハンマーで別の木を手繰り寄せるなどしてギリギリで巻きを完遂。極めて悪かった。

そんな中スラブの3m滝が出現(353m)。

これが極めて難しく、右は明瞭なガバあるも、足が全く中間になく、進めず。
10分くらい粘ったが、これは難しい。

谷は開けてきており、両岸共に非常に急斜面の草付きで小さく巻くのは不可能に近い、非常に悪い地形。チェンスパ装着し、巻きに入るも、遠望から、このあと同様の異常に悪い小滝が続いてそうな危険な谷であることが容易に想像されたので、脱出することにした。

上部も悪そうだ…

タブノキ

標高439mの尾根でアオダイショウに出会った。

おっす!

ハイマツを越えて行く (標高570m以上)

尾根を着実に上がっていくが、今回1mmのブラメタを採用しており、この詰めではあんまりにも暑くて、かつ、水不足に陥ってしまい、精神的に追い詰められ始めた。

なんとか木六山 北西の尾根に到達。

⑨ しんどい下山と回復

ブラメタを脱いで、上をハードシェル1枚、ヘルメット、ハーネスも解除したところだいぶ楽になった。

ただし、水不足は深刻であり、常にチビチビと必要最小限以下を摂取していく。

眺望が開ける

どこかの山

下山中に登らされるという地味にやなシーンが何回かあったり、途中完全に崩れたトラバース道を通らざるを得ない箇所があったり、水不足で苦しい下山となった。

標高を下げるパートが終了して、杉川の横をトラバースして行く道になっても、時折フラフラしてしまったり、怪しいところがあったが、なんとか繋ぐ。最後柴倉沢の橋から駐車スペースまで登りという最後の一踏ん張りを凌いで終了。

着替えたのち、最寄りのセブンイレブンに急いで、DAKARA 600m × 2本と、カップヌードル カレー ビッグを調達。セブンの片隅で、少しずつ栄養を補給する中で、徐々に脳や肉体の回復が図られ、明らかに戻ってくる感覚があった。

⑩ その後

本当は近くのお手軽滝も見たかったが、そんな余力はなく、登山用品をヤマトで発送し、お風呂は本田旅館にあるので、寄らずに帰路へ。

夜は、旅館の近くの商店街の中のラーメン たごさくによって、タンメンを食した。

なんでも、店主の方が自転車をやられているようで、本日のフィールド チャレンジランド杉川にもよくみたいなお話を聞けて親近感が湧いた。

翌日は本田旅館を後にし、やよい軒 → スタバで作業をこなした後、クレイルクライミングジムへ。

しばらく登った後に、大西良治さんの講習を受けた。

いくつかボルダリングのアドバイスや、沢のことなどお聞きできて非常にためになった。

スラブの3級が最後には登れて満足

丸亀製麺を決めた

カーシェアを返却して帰路についた。

⑪ まとめ

杉川の柴倉沢は下流部のミニゴルジュは楽しいし、あまり中に入らないようなゴルジュに接近すると滝屋的には大満足できる。名前のあるヌケマノ滝よりも、3段の25mゴルジュ大滝は必見で、その上の10mスラブ飛瀑も良い空間。

一方で、上部は283mの左俣にしても今回の右俣にしても、突然悪溪と化すようなので、どう活動をまとめるのかが問われるように思う。いつかこのあたりの地で泊まりの活動もしてみたいものだ。