大源太川 北沢本谷の滝
北沢本谷の滝【新潟県 南魚沼郡 湯沢町 土樽】
滝の記録
訪問日 2018年9月2日
活動の形態:2級沢登り 登攀系(単独) /レンタ
装備:8mm×50m, 沢タビ
感動度:けっこう~かなり(三俣の風景)
①新潟の谷
沢登り「初級」とカテゴライズされた、
谷川連峰北面の谷に車を進ませる。
初級ではあるが、登攀的には
厳しくなるだろうなとの予測はしていた。
朝になって湯沢を降りて、
大源太川沿いに進んでいくと、
四十八滝が近くにあるという。
しかし、この滝は落口が土管になっていて、
展望台からもまともに姿が見えない状態。
大源太山登山道入り口までは、
ほぼほぼ舗装路で、駐車スペースも十分。
電波は通じなかったので、
事前にコンパス登山届を出しておいてよかった。
登山道は20分ほど。
2回めの渡渉地点にて北沢に入渓する。
②小滝群
横向き4m斜瀑
3m瓢箪型
3mナメ滝
ここにて休憩
4条6m滝
右端からシャワーを浴びて登る
美しいところ
③3mCS滝の高巻き
ここからしばらくはいくつかの滝がある。
3m
2条4m滝
3mCSから始まる2段滝
この滝の直登は厳しく右岸巻き。
かなりきつい急斜面をトラバース。
上段?に降りても
登れなさそうな雰囲気があったので、
そのままトラバースを継続。
今年の小さめの巻きでは最悪の悪さで、
慎重に2段め落口上まで移動。
この地点には2本の
残置ロープスリングがあったが、
かかっていた木は両方折れそうな状態。
もう少し上の木にかけなおして、
12~3mの距離を、バックアップ懸垂で下降。
上段は上から見ると登れそうでした。
④狭まる谷
5mCS滝
左からシャワーというか、
瀑水を浴びながら越える。
谷の様子
もうちょっと先
しばらく小滝が続いて、
谷が曲がる箇所で7m滝。
ここは直登で、
傾斜的には立っていて緊張するが、
核心部は一箇所のみ、
スタンスホールド豊富でIII級。
こえるとしばらくで12mの斜瀑。
ここでも少し撮影。
⑤三つ俣
そうしたらいよいよ三ツ俣に到着。
左の北沢本谷よりも右の、
七ツ小屋沢のほうが水量が多く、
滝も立派である。
撮影を進めていたら、
小雨が降ってきてしまった。
この日は全国的にかなり雨で、
合間を見つけてのこの場所だったが、
追いつかれてしまったのか・・・
おむすびをほうばり、
エネルギーを補充して
本流の滝へ取り付いていく。
⑥核心部
下段は右側から岩場を進んだが、
少し嫌な感じで、ちょっと止まった後、
8m分を直上。
振り返る。
そこからはさらに2段15mで、
一旦左へ行った後、左から右へ、
シャワーを浴びながらヌメる傾斜のトラバース。
ここから最後は水流沿いに、
おそらくのルートは見えたものの、
やや外傾しているし濡れているし、
単独フリーのルートではないと判断。
右リッジルートは目に入らず、
少し右の岩場へ行き、巻きを模索する。
岩場に行くと2枚の残置ハーケンがあり、
1枚はけっこうぐらぐら。
そこから2m弱上まで、
高度感さえなければ行けそうな岩場があるも、
やはり単独では確保ができないので難しい。
2枚のハーケンは
微妙に距離が離れており、
これら両方から支点をとると、
角度が大きくて、支点に大きな力がかかる。
新たに打てる、
有効なリスは見当たらなかった。
決まっているほうの残置ハーケンに、
手持ちのロープスリングをかけて、
50m×8mmと確保器を用いて、
下に降りながら回り込みを模索。
岩場を回り込んだら、
木々が生えるエリアに、
わりとしっかりしたルンゼ状ルートが存在していた。
ロープは回収、スリングは残置。
上部で笹を伝って
高巻きを完遂することができた。
⑦右俣に入る
このあと、2段7m滝は普通に超えて、
チムニー3段15m滝は右から高巻き。
この後ながーいナメ滝。
そして沢は二俣となります。
ここで、水量の多い
右俣に入ってしまったのが失敗。
トポでは終わるはずの滝が続き、
快適とは言えないようなスラブが続く。
そして決定的に登れないスラブが・・・
⑧北沢本谷 右俣左岸スラブ
さらにここで下山ルートから遠ざかる、
左岸巻きを選んでしまったのが悲劇。
右俣の左岸スラブを登っていくことになるが、
そこの高巻きの傾斜がきつくてきつくて、
笹の密藪で足元の笹にフェルトが滑って滑って、
ふくらはぎが悲鳴をあげる。
左岸スラブも時にきわどい。
時折振り返る。
なんとか稜線が見えてきたが、
詰めの途中で、
またも藪に吸い込まれていく。。。
藪こぎでない詰めでは、
足元が踏ん張れるが、
これだけつるつる足が滑ると、
ハードさが3~4倍に。
諦めずに稜線へたどり着けて安堵でした。
⑨その後
すたこらと、ゆっくりペースで
大源太山に頭頂。
風が気持ち良く、展望も抜群に良い。
そして下山方面ははっきりと見えている。
のんびりと下山した。
コブシ
駐車スペース
風呂は万太郎以来の岩の湯へ。
お風呂浴びる前に仮眠しましたが、
なんか、回復効果が高かった気がします。
五時過ぎには運転を開始。
羽生PAでは江戸の街で大海老穴子天丼を食す。
早めに家に戻れました。
6:56 四十八滝
7:42 車発
8:05 入渓
8:21 ナメ滝前休憩
8:40 4条6m滝
10:01 5mCS滝
10:25 7m滝
10:46 三ツ俣
11:47 高巻き終了
~詰めで悶絶~
13:43 大源太山
15:27 車着
→温泉へ
⑩まとめ
北沢本谷はこれでも水量が多い方です。
三ツ俣の光景や何本かの滝で、
多少ユニークさがあるものもありますが、
あえて滝屋が来る場所ではないでしょう。
初~中級沢登りで、
詰めを間違えなければ2級下。
僕が通ったルートの体感覚は
2級上くらいありました(登攀系)
登攀は沢慣れした人には
簡単だと思いますが、
僕レベルではまだ少し早かったと反省です。
流域・山域的には新たなエリアで
とても楽しめました。