箒川 赤川本谷の滝

活動記録

訪問日:2026年6月14日
活動の形態:2級沢登り(※巻きルート次第) / Car Share / 4名
装備:フェルト足袋 (caravan), 30m×8.0mm × 1本, 20m×8.0m
感動度:かなり感動 (総合して)
所在地:栃木県 那須塩原市 湯本塩原

① 那須塩原へ

今回はもぐセレクションで、赤川本谷に決定。

10年前の冬に御滝に下降して、とても感動して記憶を持っていた。

2016年 当時は初級沢登りフィールドとして紹介されていた記憶はない。
思えばこの10年で新しく定番沢となったところも多くあるような気がする。

今回はもぐが、ジム仲間の2名をハントしてくれて、4名で向かう。

西那須野塩原ICで降りて、西へ。最後のファミマを逃さずに補給した。

車は日光市に入ってすぐの5台程度止められる場所に停める。

② 林道 → 尾根

沢登りのルートは定番化、効率化がどんどん進んでいるようで、今回の沢も、最もおりやすい尾根から入渓すると、平凡な区間に加えて堰堤の巻きが出るとのことから、堰堤の上に懸垂なしで降りるルートがベスト定番ルートになりつつある。


一方でこのルートは普通に尾根に導かれると、堰堤下に懸垂で降りる羽目になるようで、おおよそ標高1042mの分岐で左側の細い尾根を選択したら、あとは導かれて降りられた。

途中のちょっとしたコル

最後川筋に降りていく

③ 階段状の滝と6m魚止滝

降り立った

滝が見えた

美しい階段状の滝

もぐ、泳ぐ

僕は右からへつって、若干シャワーを浴びながら右壁を登ったがこの日最も難しい滝登りだった。

すぐ上

狭まったテーブル滝

段々が心地よい

倒木の小滝は登って遊んだ

良い雰囲気

左岸の支流を滝で受ける

左岸支流の滝もなかなか良い感じ

本流は前衛を従えて滝が落ちる

すごく居心地の良い滝で、 滝屋の歴史上 魚止滝と呼ばれている 6m滝だ。

左から登るが上部が少し悪いとのことで、ロープを出して確保した (登る際は中間支点は取らず)

④ 久々の御滝と巻き

その先の森

御滝が見えた (10年4ヶ月ぶり)

手前の流れから

お久しぶり!

以前の冬の特別な感じはすごく良かったが、夏は夏で別の美しさを感じた。

みんなはかなり滝に接近していた。

少し戻ったところは飛沫も来なくて安定しているので、良い休息拠点にもなる。

ここで事前情報を元に左岸から巻きに入ったのだが、最初は滝から少し離れた水が少し流れる棚を選択した。

ただ、ここが全てが崩壊する危険な取り付きで、5~6分粘ったが、危険なので退散。

そこよりももう少し滝よりの取り付きは、かなり不安定なものの、なんとか繋げられる感じで、安定した場所まで一気に。ただし、一部崩れ、落石を何回か落としてしまったので、より慎重な動きが望ましかった。

ロープは30mを伸ばしていき、1P目終了点までみんなに来てもらう。

その後、2P目に入ったが、ここが7~8m上がったところから急激に悪くなり、ハンマーも忘れ、チェンスパ無しの徒手空拳で挑んでいたが、大岩をどう越えるかというところがめちゃくちゃ悪く、大岩へのハイステップも決まらない。そこで、左に回り込みながら、どうしようもないので、頑張って木のツタを手繰り寄せて、この蔦がホールドとして機能し、どうにか難所を突破 (IV+ 確保なし)。

そこからノーロープでも行けるところに念の為3ピッチ目を張り、トラバース気味に上流側に向かっていくと、道に繋がり、明らかに正解な箇所を確認しつつ落ち口に出た。

すでに道に繋がったところ

御滝の落ち口から

⑤ 簾ある回廊

すぐ上

再び穏やかな森に

どこまでも赤川

スライダー状の滝

今回地味に最も感動した地に着いた。

事前にこの場所があることは調べていなかったのだが、荒々しい赤川本流に苔むした緑のスラブから幅30m近くに渡り優しく滝が流れている。

回廊の先に進むと

小滝

左岸から支流で羽黒滝を合わせる

⑥ 赤滝から黒滝へ

2連の釜小滝を振り返る

立派な赤滝(15m)

赤滝は、御滝よりも開放的な空間に落ちる。魅力的な一本だ。

右側から比較的簡単に巻ける。

小さなヒョングリ

顔のような2.5m滝に至る (銚子口滝)

実はこの顔の様な滝が赤川の源泉になっている特別な場所。

上流の黒い岩と源泉からの赤が混じり合う場所

赤川が一般的な渓谷へ変わる

この組み合わせはサワシバだろうか。

どこまで遡行しようか?と悩んでいたところ、電波が通じて、もぐに調べてもらい、黒滝がすぐ近くにあることがわかったので、先へ。

滝前の岩がいい味を出していて、この沢の遡行終了点としても絶妙な位置でのんびりできる地だった。

⑦ その後

ここからは右岸から適当に尾根を辿って詰めていくと脱渓できる。

途中尾根の最中には明らかなL字型の木(ミズナラ?)が生えており、その特殊な形にびっくりした。

この他にもう一本発見

今回参加のお二人も楽しんでもらえたようでよかった。

その後 福のゆ へ寄って、上河内SAにて夕食。

YASHIKI さんにも運転を変わってもらい、快適に戻って来れた。

完!!!

※ 御滝の巻きを手前から始めると、巻きだけで2級の沢に変貌する。

⑧ 赤川本谷のアウトドア史 (滝屋の秘境 → 沢屋の初級定番ルートに)

この機会に色々と調べてみると、
赤川本谷は、2010年代前半までは滝名で語られる滝屋の谷だった。
(当時は、雪田爺さんやあっきーさんの記録で見られていた)

一方で、2020年7月10日の沢登りガイド本(新版 東京起点 沢登りルート100)発売以降、主に翌年からルートとして選ばれる沢屋の谷へ変わった。

2021〜2024年にかけて、その変化がyamarecoなどの山行記録上でもはっきり見えるようになる

赤川本谷は、滝屋中心に始まり、滝名の由来は不明だが、滝屋の秘境として位置付けられていた。その後、一部沢屋が入るようになり、ガイド本を基点に定番化。沢登り文脈では滝名が薄まり、御滝の巻きに対応できれば初級沢として人気化している。

滝屋が引き継いできた滝名は、このルート本には記載がないため、新版100基点に無名滝として扱う沢屋記録には滝名がない。