川内 仙見川 尾長谷の滝

活動記録

訪問日:2026年8月22日
活動の形態:1級上沢登り / Car Share / 単独
装備:ラバー足袋 (モンベル), 30m×7.8mm × 1本
感動度:けっこう (深い森)
所在地:新潟県 五泉市 仙見谷

① オナガ

少し前のことになるが、我が家に幼い鳥が侵入してきたことがあった。

鳥の名はオナガ。水色の翼をもつ美しい鳥。

一方で、声は騒がしくお世辞にも耳障り良くはない。

丸みのある個体

サトザクラで周囲を警戒するオナガ

何枚か満足いく写真も撮れていた頃、やたら家の外でオナガ大集合みたいな鳴き声の時があって、確認のため玄関のドアを開けたところ、叫び声を上げた上で、ギャギャギャ〜と我が家に低空で侵入してきた。

最初は除湿機の裏でバタバタし、その後、棚の裏に移動してそこでもバタバタしながら時折大きく鳴くので、困ってしまった。

まだ十分に飛べないヒナ~若鳥なんだろう。どうにか逃してあげないとならない。

隅っこから少しずつ、動線を作って、玄関方面に移動させ、どうにかこうにか家の外に出てもらうことができた。

だが、その後しばらくして出てみると、近隣の方が心配そうに隣のアパートを見ていて、どうやらうまく飛べないようで、階段を一段ずつのぴょこぴょこ移動で移動しており、我が家に入る前後で負傷してしまったようだった…

我が家に侵入した若い個体 オナガぽっちょ は無事、自然界を生き延びることができたのか・・?
その答えがわからないまま、僕は仙見川支流、尾長谷に車を向かわせたのだった。

② 2度目の川内

6月に杉川 柴倉沢を訪れており、
独特のゴルジュや地層に良い印象を持った。

今回また新潟を訪れることになったので、滝的な探訪を試みたが、
前日夜の時点で、どうにも難しい候補地を攻め切れるだけの余力がなかったので、困難なく抜けられそうな尾長谷を選定した。(高桑信一さんの本では「平凡・6時間」との記述あり)

一旦、桑沢橋を越えて車を進めたが、適切な駐車スペースがない上に、アブがかなり車を囲んできて、 戦意低下…

桑沢橋手前のスペースにて駐車し車内で着替えて準備。アプローチを開始した。

③ 下流部、穏やかな森とアブ

起点となる桑沢橋

本沢 唯一の堰堤

アブのアプローチが見込まれるのと大滝もなさそうなことから、三脚は置いてスタート。
頭までジャケットを被っての行動を始めた。

ウリノキ

こんな出だし

メジロアブがまとわりついてくる。
その数20匹以上だろうか。

狭まり

濃い

0.5m滝

この辺りからアブMAXに (30匹以上)

美しい森に本能が気づく

岩が良い感じだ

あまりにもアブが多いので、ゆっくりと立ち止まって写真を撮ることもできないし、文章で地点の記録を残すことすら困難。記録に残せないこと、これがまず大きなストレスになると感じた。

ワンショットで決めて

そそくさと森を駆ける

この森は、いい感じじゃないか…

0.5m

ゴツゴツした岩場

小ナメ段でスマホ落としたかと思う (あった)

アブと戦った河原

止まり続けるわけにはいかない

スマホで記録打っている時にその指を強く刺されて、あまりの痛さに、手を離してスマホ水没。
その後しばらくで、完全な戦闘モードに突入した。

今纏っている全数を一通り退治しようと。だいぶ健闘したが、手のひらが痛くなってしまい進む。

④ アブと初めての滝場

途中でヘビを一回、そしてカワガラスも視認した。

相変わらず森が良い

なんだこの岩は…

途中、トンボ(ミヤマカワトンボ)がいる付近で休憩をしてみたりするが、効果があるようなないような。

実際トンボであれば、なんでもアブへの捕食圧をかけるわけではないようで、ミヤマとオニヤンマとでは、影響力が違うようだ…

また、メジロに対しては、たまにしか来ない人間を当てにするなと言いたいところだった。
来るか来ないかわからないような不安定な集客を当てにせずに、生活をしてくれと。(ただし野生生物に比べて人間はスピードが遅く、体毛も薄いので刺しやすいという突然現れるボーナス的な存在に位置付けられるようだ)

進んでいくと…

2段5.5m滝に到達 (2m+3.5m)

初めて滝認識できたこの滝に至るまで遡行開始から2.78km経過していた…

上段の3.5m滝は右の壁を登る

振り返る

ここでは大量のメジロに加えて、ウシアブとヒルがそれぞれ1匹ずついた。

すぐ上の3.5mトイ状滝

水流をゆく

この沢初めての滝場に少しだけテンションがup

⑤ 尾長谷の連瀑

この日、出だしが雨上がりで曇っていた。
そのため、日焼け止めを塗り忘れ、アブで持ってくるのも忘れて、やや萎える。

立ち上る木に目を引かれた

ワンシーン

オレンジに目を奪われる

記憶が飛んでいる箇所

ここに至るまで沢がめちゃくちゃ歩きやすいことは事実だ。

2条1.7m滝

こういう河原は特に襲撃を受ける
(2~3回目の戦闘実施)

中盤の森 ① (soso)

中盤の森 ② (good)

二俣の本流(左)に6mトイ状滝を迎える

ここが二俣で連瀑の始まり

実際こんな感じで多少の高さを感じる

トイ状はIII級の突っ張りで越える

2条6m滝に至った

この滝が本沢で最も良い美瀑

三脚がないため、小石で多少固定し、スローを切った。

尾長谷へやってきたZO!

直登するが、下部が脆くホールドかけた (III+)

下からは7mに見える滝

手前には地層が走る…

ミズヒキ

ウワバミソウ (ミズナ)
→ チューブみたいな茎が気になって調べた

この滝は右に取り付いてみたが、想像以上にシャワーを浴びるので、断念。

シャワーさえ嫌がらなければIV~IV+程度に見えた。
滝身左から小さく巻くが、もう少し手前からの方が安全。

巻いて落ち口を見に行くと 3段2mの流れあり

そこを見に行くには3.5m2条CSをクライムダウン

そうして連瀑帯は終わった。

⑥ 詰めへ

キララシロカネグモ

2条の流れ

倒木ある6m滝 (III-の登り)
タワシで滑りを払う

まろやかな流れ

谷の様相が変わってきている

オオシロカネグモ

蜘蛛類にとっては、沢屋は直接彼らを捕食するような天敵ではないが、沢を通れば網を壊し、せっかくの作業がパー。また逃げ損なうと、沢筋への落水事故まで起こし得る突発的な自然災害のような存在なのかもしれない。

カナヘビを見た

3段3.5m滝

エゾアジサイ

ボサボサの流れ

写真の記録はないが、5mぐらいの枯棚の右を登った時にボロボロで足元も含めてかなり悪い登りだった…

ユキツバキ

横向きに伸びていたのは、クマシデ ?

780m弱の登山道に辿り着いた!(時間にして入渓から5時間35分程度?)

⑦ 慈光寺へ

最近はのんびりペースの活動が多かったが、今回はアブもあって、強制的にそれなりの距離の谷をスピードを保ったまま抜けられたと思う。

下山路としては神戸山という656.6mの山を経由して尾根を下るのも目に見えたが、薮尾根でかなりの時間を食う可能性を考慮。登山道を慈光寺に抜けて、徒歩2時間強もしくはタクシーを呼ぶプランに決定。

途中望遠レンズを構えたが、やはり登山道で葉っぱが多い中での鳥撮影は困難。

途中送電線の鉄塔を経て、慈光寺に至る。

天狗おる鳥居

参道階段

荘厳な杉並木にパワーをもらう。

ここからもう少し降ると、黄金の里会館 という売店と休憩所を兼ねた施設があり、ここで完全休憩。

泉観光バス株式会社(あんしんタクシー)さんに繋がり、ここまで来ていただけることに。

残りの食糧を食べつつ、体制を整えて乗車。

途中スコールのような雨が降って、歩かなくてよかったなあと実感。14~15分 4000円で入渓点に戻ることができ、活動終了。この時間アブはおらず、ヒルも一匹もついていなかった。

⑧ その後:さくらんど → 大虹

さくらんど温泉に向かうと、とんでもない数の人に驚く。

なんでもこの日、【五泉市赤海盛り上げ隊】さくらんど夏祭り~With This is NIIGATA が開催されていて、五泉市のかなりの老若男女が さくらんどに大集合していた。

新潟市に戻る途中で再びお天気雨の中、スコールのような豪雨に遭う。

ところが、安田ICに乗る直前西から東に走っていると、目の前にとんでもない大虹が現れた。

これは!と思い近くのセブンイレブンで下車。

絶景の大虹に感動した。
(この機会に過去の虹を整理し、虹いろ をリリース)

セブンではアイスコーヒーを調達。

ヤマト運輸さんで荷物を発送して、駅周辺で車を返し、新幹線に飛び乗った。

⑨ まとめ

尾長谷は予想通り、困難さはなかったが、アブさえいなければ森の美しさと一部の滝登りを実践できる場所ではある。とはいえ、アブがいたことで、普段ない高速移動を実践する機会となったかもしれない。

尾長谷は確かに谷としては「平凡」であった。
ただ、その「平凡」に何を感じ、をどう活かすかは、プレイヤー次第だろう。

我が家でのオナガぽっちょの衝撃は、完全に消えることはないが、五泉市で見た大虹は、人生で記憶に残るtop2の大虹として、強く心に刻まれた。