滝いろ|摺子谷 左俣大滝

活動記録



摺子谷 左俣大滝

摺子谷の滝—【奈良県 吉野郡 下北山村 下桑原】—

コメント

水量に恵まれた今回の遠征。

摺子谷の滝巡りは、
立派な左俣大滝を堪能できましたが、

自分の甘さによって、
右俣大滝は辿り着けませんでした。

滝の記録

訪問日 2016年9月23日
活動の形態:中~上級滝巡り/レンタカー
感動度(左俣大滝):限りなく

①西丿谷計画

無事戸倉谷を終えた翌日。
最近遠征で難所の翌日は、
緩めのところに行って
そのまま終わることが多く、

たまには自分に厳しくいこうと思って
西丿谷の「蛇の目滝」
を目指そうと思いました。

奈良県の国道を南に走り続け、
三重に入ってすぐ西丿谷林道へ。

林道は落石が多く、
何回も車を降りて落石を斜面に移動させ、
掃除をしながら進みました。

ゲートの手前で駐車しましたが、
雨が降り止みません。。。

そこから眺められる川の水量も多めです。

西丿谷は泳ぎもあるので、
このままだと厳しそうです。

45分ぐらい待機しましたが、
雨も止まなかったので断念・・・
すぐ近くの摺子谷に
転進することにしました。

②摺子谷までの林道

アプローチ拠点まではスムーズに行けて、
林道を歩いて橋についたら、左岸沿いを進むこと、
右俣と左俣にそれぞれ大滝があり、
距離的には左俣大滝のほうが近いことなどは
予習済みでした。

林道は歩きやすいです。
所々冠水して沢のようでした。

北山川の対岸には
雨後限定かもしれない滝もあって、
奇跡的に撮影中に鳥が横切りました笑↓↓

現在崩落箇所が2点あります。

その1

その2

こちらは、かなりやばい状況です。
通る場合はくれぐれもお気をつけください。

一箇所小沢の左岸に道っぽいのがあって、
摺子谷かと思いましたが、
沢の方角が違うことから更に進んで橋に。

ここが摺子谷の場所です。

③抉られた豪瀑

左岸から入っていきます。
堰堤を越して道沿いに進んでいきます。

途中から沢沿いに降りて、
進んでいきました。

すると、二俣っぽい箇所につきます。

まずは、左俣だなと思って、
水量が多い左側へ・・・

するとしばらくして、
門のような滝につきました。

そのまま突き進んでいきます。

連瀑

これを越えると・・・

上段のスペースが大きく抉られている
かっこよい30mほどの滝にたどり着きました。

これが左俣大滝か、、、
この見えない上に200m以上の部分が
隠れているのだろうか・・・
(注:違います)

と思ってしばし鑑賞していました。

④考える

先程の二俣まで戻って、
今度は右俣を進んでいきます。

このあたりで僕の今まで培ってきた滝感が
どうしようもない違和感を告げてきます。

たしかに、一番二俣っぽい場所は
この場所だった。しかし、かすかに脳裏にある
(おそらく3年くらい前に見た)左俣大滝の姿は
どうも先程の滝ではない。

+地形図を見てみると右俣のほうが
ずっと水量がありそうな感じで描かれている。

・先程の滝は右俣の前衛滝で、
左俣を見逃してしまったのだということ、

・右俣に見えたのは、
名も無きただの支流だということ。

ようやくつながってきました。

そしてまた上流に進むと、
確かに右岸からあんまり水量が多くない沢が
滝として段瀑でかかっています。

普通に無名の支流だと思ってました。
けっこう傾斜のきつい沢で、
弱点を見つけながら上り詰めていきました。

5m滝。

多条の滝

三段稲妻型の滝

⑤天使の放物線

目の前に崖が広がり、開けてくると
巨大な滝が目に入ってきました。

圧倒的な巨瀑の登場に
にやにやがとまりません。

一体近づいたらどんな姿を見せてくれるのか?

【摺子谷左俣大滝 170m (の110mほどか)】

流石に全景を一望にはできませんが、
これだけの部分を一度に見ることができ、
十分過ぎます。

早戸大滝のスケールを
4倍ぐらいにした滝で、
あまりにも美しい姿に見惚れてしまいました。

規模の割に小さい滝壺が可愛い感じです。

これは水量が多い時の姿です。

普段はあまり水量が多くないとのことで、
そういう、普段からこの姿ではないんだ
と言う部分のみが心にひっかかっただけで、

それがなければ、
日本を代表する1本と思いました。

盛ってる姿ではありますが、
この地域は雨が多いので頻繁に
この状態になるとも考えられます。

右俣大滝もあるので、
そちらもこの後目指します。

⑦悪化

左俣大滝への到達もぐだぐだでしたが、
これも全て準備不足によるものです。

十分にリサーチをせず、
ハーネス類は置いてきましたし、
水は1.3リットルだけもってきました。

左俣を下って、
再び門のような滝の前に。

ようは、
本流(右俣)の前衛滝を左岸から
高巻きすればいいんだろうと。

そう思っていました。

そうして左岸の斜面にとりつきますが、
滝に近い部分も、上部に上がっていっても
安全なルートが見つかりません。

⑧撤退

そうこう左岸の斜面で散々もがいてる間に
水がほとんどなくなってきました。
時刻も15:00を越えています。

一部ルートっぽいのは辿れましたが、
決定的ではなく、ハーネスがないので、
果敢に下りの斜面を攻めた際の恐怖が拭えず、
水も、時刻も精神を圧迫してきました。

悔しく、不甲斐なかったですが
ここは撤退となりました。

水さえあれば、リサーチさえしてれば、
ハーネスを持ってきていれば・・・

右俣大滝へ行けなかったことは必然でした。

当たり前のことをやる必要があるんだと、
調子に乗ってはいけないんだということを、
摺子谷は教えてくれました。

翌日は京都でのんびりと遊びました。

アクセス

Step1 下北山村の小口橋へ
Step2 少し林道を進んで広い場所で駐車
Step3 林道を歩く(崩壊地に注意)
Step4 橋から進む

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