飯豊 内ノ倉川 七滝沢の滝

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七滝沢の滝
【新潟県 新発田市 小戸】

コメント

やることも用事も多くて忙しい9月。

滝のベストシーズンだが、
僕の勝負は、真ん中の三連休一本のみ。

まだ知らない土地、
快活な空、冒険性、交通の便。
そして、表現の素地。

それら全てを満たしたのは、
飯豊の七滝沢だったのだ。

用語集

訳のわからない言葉が多い場合はこちらを!

滝の記録

訪問日 2019年9月14-15日
活動の形態:3級上沢登り(単独)/ 公共交通+TAXI
装備:8.0mm×20m (補助+ツイン計2本), 沢タビ, 寝袋, ツェルト, 撮影機材(三脚含む)
感動度:かなり~限りなく(七滝)


①公共交通と軽量化

今回は公共交通機関を選択。

僕らはただでさえ、
滝で疲れるのに、その後さらに、
運転で膨大に疲れていては、
回復する時間が足りなくなってしまう。

公共交通の場合、
装備には注意が必要。

様々な備品を車に
置いておくことができないので、
全て携行し続ける前提で、
準備をしなければならない。

準備を失敗するということは、
失敗を準備すること
とは、

ベンジャミン・フランクリンの名言。

週の前半から、
毎日装備を詰め続けた。

②スクールデイズ

金曜日の夜、
最終のMaxときにて新潟駅へと向かった。

早朝、新発田駅へ電車移動。

新発田の駅から、
タクシーで内ノ倉ダムをお願いする。

電車では少なくても
2つ以上の高校の学生たちが、
土日の部活に向かって、登校中。

野球部の男の子が口下手な感じで、
2人の女の子が好き勝手に話しながら、
たまに、男の子に会話を振る展開が甘酸っぱくて、
スクールデイズに心奪われていたけれども、

それが甘酸っぱいからといって、
これから向かう沢が、容易なわけはなくて、
むしろ全然そんなことはなくて、
スクールデイズは見せかけの世界ということから、

胸の鼓動、動悸は早まってきて、

しかも、タクシーのメーターが、
3000、3500、4000、4500と、
容赦無く上がっていくことも、
心拍数の増加に拍車をかけた。

とは言え、最終的には5900円。

無事、出発地点まで届けて頂いた。

③深まっていく

入渓の準備にて、
4人組のパーティに出会う。

いずれのメンバーさんも
中堅からベテランな感じで、
とても屈強そうであった。

少しお話をしたが、
向こうのパーティの皆さんのことを
聞き忘れてしまった。

僕が先に出発。

一人で歩いていると、
自分の抱えている課題はなんなんだろうと、
しっかりと向き合うことができたりだとか、

歩き、匂いを嗅いで、呼吸をし、
目で緑を見て、水の音を感じ、
しぶきを浴びて、全てのプロセスを経て、
自己対峙が深まっていく。

そんなことを考えながら、
内ノ倉川渡渉地点に到達。

問題なく渡渉できて、七滝沢に入渓した。

④始まって、泳いで、つって

進んでいくと

一箇所深い淵が形成されていて、
異様に疲れたので、休憩がてら、
カメラを出してみた。

カメラをしまい、泳ぎに挑戦するが、
左側からだと全く進めず流されるばかり。

そこに、ちょうど4人
パーティさんがやってこられたので、
今度は右側から泳ぎ進んだら、
あっさりと越えることができた。

しかし、その上は水量激しく、
とても行けそうに見えない。

この位置から右岸巻きに入るが、
足場乏しく、かなりしょっぱい斜面だった。。。

その先あたりを歩いていたら、
変なジャンプをして、
右足を軽くつってしまう。

そういえば最近、
ストレッチを怠っていたような。

⑤七滝に至る

少しずつ七滝が近づいてきたかな?

というあたりで、
2名の釣り人さんに追いつく。

できる限り水に入らないようにして、
先に足を進めた。

10m滝

ここはカメラを出して撮影。

良い感じの滝で、くつろぐことができる。

最短の右岸巻きで通過。

すると連瀑が始まっていて、
七滝に導かれた。

⑥名景「七滝」と接近

七滝の遠望風景は、
そこまで「圧倒的」とは言えないが、
お手軽であれば、滝の名所として、
人が集まってくるのは間違えがない感じ。

山水画を描いてみたら、
ものすごく映えそうな場所だと思う。

せっかく三脚を持ってきたので、
スローシャッターも切ってみる。

僕が読んだレポートはどれも、
七滝は一様にまとめて巻いていた。

だけど、予想よりもずっと
七滝の各段の地形には、
弱点があるように見えた。

なので接近を試みる。

最初の3m滝は右から空身となって攻めるが、

ボルダリング
6級レベルのムーブで越えることに成功。

そこは一段階、
七滝に迫ることができて、
なかなかな場所で撮影も開始。

そうして、右側からこの滝も越えた。

4人組パーティを振り返ると、
左岸からの高巻き道に入り始めている。

僕のすぐ前には激流が、
狭い通路となっている箇所がありここが難所。

足の良い置き場がなく、
1度流されかける。

右側の隅にわずかな弱点があって、
そこにかけて全力で突破。

主瀑に辿り着いた。

⑧七滝の迫力

連瀑の中の主瀑。

前後を挟まれて、なかなかの秘境感だし、
飛沫も岩盤もすごい。

ここは七滝の力を、
最も感じられる場所だろう。

そして、この場所を撮影し、
七滝の歴史に新しい1ページを
刻むことができたような気がする。

さて、なかなか絶望的な地形。

左岸は無理で、右岸巻きだが、

こちらも、かなり急な草付き斜面。

しかし、これは僕の守備範囲内。

粘って急なパートを越えたら、
あとは適宜灌木が出てきてくれる。

七滝沢は蜂の被害が多い。

今年も蜂で撤退のレポートがあったし、
後々聞いた話だと、今年別件で、
蜂に刺されてヘリが呼ばれた一件もあったらしい。。

人が通らない右岸巻きにも、
蜂の巣がたくさんあるのでは?と怯えながら、
丁寧に確認しながら進む。

主瀑の圧巻の横風景。

幸い蜂の巣は全くなくて終了。

主瀑の上の15~20m滝
+3m滝もセットで巻き終えて、
七滝を終えた。

今回沢に持ってきた、
マル秘アイテムのうち1つ。

それがレーザーによる距離計。

これがあれば、
滝の落差をより正確に測れるはず。

と、思っていたのだが、
太陽光が強すぎる中では、
レーザーポインターの赤丸が小さすぎて
少し離れると全然見えないし、
ほぼほぼ測定はエラーになってしまっていた。

⑨修行の厳しさ

この先、4m級の吹き出し系

全く突破は不可能で、
右から巻きとなるが、
この辺り、荷物も重く、
標高差もあり、バテバテで苦戦。

この先でしばし、休憩をとっていたら、
なんと、4人組パーティが後ろから来た。

主瀑で撮影もし、右岸巻きで行ったので、
てっきり、先に行かれているものだと思っていたら、
意外と、こちらのルートも悪くなかった模様。

そうして進んでいくが、

第二連瀑帯までの、
ゴーロ、大岩区間はとても長く感じる。

こんなハードな沢を紹介して、
多くの人が足を運んだとしても、
しんどすぎて、誰も幸せにならない!
それは、よくない!

そうなんども思わせられたこのあたり。

特になんで三脚を、
持ってきてしまったんだろうと後悔。

時に休憩しながらも足を進める。

⑩第2連瀑帯スタート

これが第2連瀑帯 前半の構成!

3m滝

普通に近づいていくと、
15m 急の美しいスダレ状の滝に行き着く。

気づけばカメラを出してしまっていた。

高巻き中に、
4人パーティとまたお話しする。

入渓準備をしていた時は、
「(この沢に単独で)大丈夫か??」と
思われていたようだけど、

沢の途中で何度かお会いするうちに、
信頼を得ていき、滝の美しさを語り合った。

「めっちゃ美しい滝ですね!!」

と、感動されていらっしゃった。

ここで1人の僕が先行し、
これが今回のお別れとなった。

連瀑は続く。

⑪連瀑の猛襲

そこで要求されるムーブは、
決して、容易なものではなく、

振り返ると、4人パーティは
何箇所か後続の確保でロープを出していた。

単独の沢登りは、
とびきりの野生感を得ることができるが、
それ以上にリスクが大きい。

全ての判断を自分で行い、
受け止めるのか、かわすのかを見極める。

この沢で要求されるムーブは、
尿前でのムーブよりも全体的に
1段階上だった気がする。

10mCS滝を左から巻く。

また戻って、微妙なナメを登り、
連瀑の高度を稼ぐ。

3段18m滝

無事越えることができた。

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⑫砂の回廊の癒しと宿

しばらく進んで砂の回廊が出てくると、
20mの大きな滝壺を持つ滝!
(もっと小さかったような気もする)

ここは本当に、癒しの空間となっていた。

七滝沢は変化が極端で、驚くばかり。

ここは、今回持って聞きたマル秘アイテム、
その2のアクションカメラ
GoProでも撮影を行った。

その場の雰囲気がわかりやすく残せるのが、
とても良いと感じた。

もちろん、この滝に着く前も
何度も起動させてみたのだが、

ヘルメットにくっつけていたので、
今起動しているのか、録画しているのか、
というのが音でしっかりと聞き分けられないと、
撮れてると思ったところで撮れていなかったり、
そういったことも多い。

この滝は滝左のルンゼ内に、
残置ハーケン+スリングが2セットあり、
それを活用しながらルンゼを登るが、
相当に悪い。

直上し続けると、アウトなので、
すぐに右に移動して、落ち口に近づく。

ロープを活用すべく、
20mを出してはみたが、
良い支点は少なく、
そのまま慎重にトラバースして滝を越えた。

この後、
ミニゴルジュ、河原、ミニゴルジュと
ちょっとした波があるが、

穏やかな流れになって、

定番の河岸段丘(右岸)
の泊地を過ぎてちょっとした、
砂地を宿に定めて、行動終了。

時刻はまだ16時台前半であったが、
本日は十分にやりきった。

あのパーティが、本日中に
この辺りまで来られるのかは気になったが、
少し先に来てしまったため、
それはよくわからなかった。

いろんなものを木に干して、
なんだかスッキリした気分。

ツェルト+シュラフ
+軽めのダウンジャケットで完璧。

沢の癒し音を聞きながら、
ぐっすり、バッサリ、
どっさりと眠ることができた。

⑬ハーケンの衝撃

朝。荷物をまとめていく。

そこで衝撃の事実が発覚。

BD社のハーケンをかけておく用の
カラビナのゲートがなくなり、
ハーケンが1枚もなくなっていたのである!

七滝主瀑の巻きや、
連瀑帯のどこかで衝撃がかかった際に
取れてしまったのだと思われるが、

大きな滑落もしていないのに、
突然無くなっていて、
「ハーケンがありません」は命に関わる。

(現在原因を調べていただいている)

一抹の不安を胸に2日目をスタートさせた。

6m滝

朝で寒いし、
泳ぎたくない病が出てくる。

しかししかし、
右からトラバースし、
ツッパリでうまく、かわしたら、
泳ぎを避けることができた笑

中流部はとにかく穏やか

小滝

10m淵の奥にある1.5m滝。

泳ぎは、当然却下だが、
レポの左岸草付きは、
ロープを出すいやらしさだという。

しかし、地形をよく見たら、
右岸は最初の傾斜こそ厳しいものの、
その後は、木がいっぱいだ。

右岸巻きで終了。

⑭小滝を経て楽園風景

開けた場所に3mナメ滝

チョウジギク

3m滝は右から。

さらに6m急の奥に落ちる滝を、
左から越えると...

17~8m滝

ここも暖かくて、
1つの楽園風景であったと思う。

真正面からはゴーストが出てしまい、
対処できなかった。

スロー笑

右壁を直登。

一箇所、ロープなしだと、
丁寧に行きたい場所があった。

⑮三ツ釜と渋い小滝群

10m級三ツ釜

三ツ釜ではあるが、
奥多摩 海沢渓谷の三ツ釜の方が秀でている。

残置ある1m滝

淵は右からのトラバースで接近。
残置を思いっきり使うが、なかなか難しい。

ちょっと明るい場所をしばらく通過した後は、
渋い小滝群が始まった。

微妙なトラバースを連続で強いられた。

このあたり、ゴム優位かもしれない。

奥の二俣を左に進む。

6m滝

これを先人のレポで、
シャワークライミングしたという、
滝だと勘違いして、取り付いてしまう。

しかし、これがめちゃ渋い滝で、
真ん中に抜けていくのは断念。

「これは落ちたら、自力下山が、、、」

などと思うが、結局は
次の最適ムーブに集中するしかない。

右足をずぽっとクラックに突っ込んで、
2点支持になりながらも、
2-3秒たえて、上へ。

自分の目で見て、
判断しなければいけないと感じた1本でした。

⑯詰めて山頂へ!

3段11m滝と6m滝でメインの滝場は終了。

その後沢筋を進んでいくと、
突然青空が見えた!

早めに左に抜けてしまったがこれは失敗。

藪漕ぎ時間が倍くらいに
なってしまった気がする。

ピークハントには、
あまり興味がない僕だが、
この場所はほぼほぼ頂上。

少し歩いて日本200名山の一座、
二王子岳を登頂した。

人は多く、快適な中、
唯一不安だったのが、
水をほとんど飲みきってしまっていたこと。

下山には2時間30分かかるらしく、
恐怖がよぎる。

しかし、この下山コース、
二箇所の水汲み場があるので、
そこらへんは安心です。

⑰降りて妹背滝

僕の沢装備を見て、
おじいさんが話しかけてくる。

七滝行ったんか?1人か?

そうです!しんどかったです!

というと、満面の笑みを浮かべて、

「すごいね、すごいね」と仰られる。

なんでも、おじいさんは
この登山道を整備しているこのあたりの方で、
若い頃に随分と七滝沢に行ったそうだ。

少しにやにやしてしまったが、

冷静に考えて、ほんとうにすごいのは、
この歳になってもひょうひょうと
高低差1000mの登山道を行き来し、
多くの人ために働いているおじいさんのほうであった。

約2時間で二王子神社着。

妹背滝

七滝沢を姫田川 妹背滝で締めたのは、
僕が初めてかもしれない。

⑱街へ

着替えを済ませてどう町まで向かうか。

車道を約1時間歩き続けて、集落に着いて、
少年とママさんにお話を聞いてみると、
地域のコミュニティバスは
土日は走っていないとのこと。

そのまま諦めて、
テクテクと駅までの道を歩き始めたら、
一台の車が僕の前で止まった。

その方はえんどうさんという方で、

なんでも新発田の駅の近くに
行かれるとのことで、
車に載せて行っていただけることに!!

ログ終了。

道には収穫前後の稲がたくさん実っていた。

駅まで歩いていたら、
追加で2時間30分前後はかかっていて、
本当にありがたいことでした。

だいぶ徳を消費してしまったので、
また貯めていこうと思います。

その後、焼き鳥ショップ
(新潟酒場 七福 新発田店)で、
ラーメンとライスと焼き鳥盛り合わせをたらふく食べて、

新発田駅で電車を待って新潟に移動。

夜行バスで東京に戻って終了した。

⑲まとめ

七滝沢とはどんな沢だったかというと、

・そこまで圧倒的ではないけど、白い世界。
・初日と2日目のギャップ
・青空。淵。大量の魚。
・連瀑は猛襲
・複数の中滝
・独特の世界観。
・中流部の穏やかさ。
・ナメはそんなに多くない。
・標高差が異常。
・この時期アブはいなかった
・体の感覚を研ぎ澄ます。

そんなところが思いつきます。

下流部に関しては
だいぶ修行・鍛錬系要素が少し出てしまう。

七滝に突撃し、
第2連瀑帯にも挑んだ場合は、
グレードが半分ぐらい上がって、
3級上になると思います。

また、上記の内容で要求される、
ムーブの難易度は完全に尿前より1段階上。

ただ、夫婦滝の登攀のような、
出だしが渋いまま、高度感が出る滝の直登はない。

⑳徳と学び

良い滝体験をし、
さらには、良いパートナーを得たり、
今回みたいにお助けをいただくには徳が必要。

潜在意識が、その幸せを受け取っていいと、
自然と感じれるほど、受け取る一方じゃなくて、
普段から人の、社会の、
お役に立てているのか。


そして学びの道について。

必ずしも全ての人が、
毎週のように膨大な滝体験を
できるわけではないと思うけれどもむしろ、

たった1回の体験だけれども、
そこから人に伝えられるストーリーの質、
価値の量を10倍・20倍にできるということに
すごく面白みをさらには有意義なことだと感じています。

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