訪問日:2026年10月10日+α
活動の形態:3級下~3級沢登り / Car share / 2名
装備:ラバー足袋(サワタビ) / 7.8 × 30m × 1、Sony システム (超広角)、Nikon (望遠)、TG、ドローン
感動度:かなり~限りなく(第一・第二スラブ)
所在地:新潟県 南魚沼郡 湯沢町 土樽
沢登りの茗渓として名高い西ゼン…
仙ノ倉谷は6年前の6月後半に単独で東ゼンへ入っていた。ラバー足袋を入手してヌクビ沢も訪れ、すっかりと谷川・上信越のスラブ沢の魅力を知ってしまったもぐと、パーティ過去最も難しい計画として臨むことになった。
① 台湾
当週は仕事で台湾に向かっていた。
自由時間もあったため、陽明山国家公園では滝めぐり。

小隱潭 (滝上に石橋が見える)

大屯瀑布 (クラック)
隙間時間に鳥も見れた

タイワンオナガ

シロガシラ (※ 亜種のタイワンシロガシラ)

クロエリヒタキ

クビワムクドリ
など…
慌ただしくしている中、西ゼンの日がやってきた。
② 林道 → 仙ノ倉谷
もぐはフェルトスタートでラバーも持っていく足元スタイルに。
僕はラバー 一本勝負(前回の東ゼンはフェルトだった)。
過去の記録をざっと洗ったところ、ロープ長は30mで足りると判断。
ハーケン、カム類も携行せず。

実際よりも露光量を上げた朝の堰堤

カラ類がいたのだが…
林道ではもぐがハイペースで歩いてくれた。

入渓する

異常な滑りを見せる仙ノ倉谷


当初生き物の匂いを全く感じなかったが、この辺りで哺乳類の糞を発見。木の実などが含まれている植物性だったことから テン であると推察された。

沢の対岸へヒタキ類(?)が飛ぶのを確認

開けてきて、太陽の谷になった。

蝶がたくさん舞っていた (アカタテハと思われる)

アオダイショウ

ジンエアー(韓国 LCC)の737-800のようだ。時間帯的には仁川発成田行きのLJ201便かもしれない。


この滝(L30m級ナメ)は6年前は左から取り付いて、通過できずに戻ることになった。
今回は迷わず右からいく。

途中で沢筋に戻ってナメを渡り…

二俣前の二段滝 (7m)
③ 西ゼンへ!
そうして二俣にやってきた。
前回は曇りの日だったのだが、今日は快晴となり、見事な風景が迎えてくれる。

西ゼン出合 (9:30)

東ゼンとの両門

登りながら東ゼンを眺める

3段18m滝を右から巻き気味に


美しい 6mチムニー滝 (10:48)


④ 第一スラブ

第一スラブが始まる…

左側のルンゼを上がりる

ニラのトラバースでスラブ基部へ


素晴らしい紅葉に迎えられた (11:24)

左側を快適に登っていく

第一スラブの絶景

ロープは出して肩がらみビレイを継続した

ここも右から登る (11:48)
この上の2段滝はだいぶ濡れるが、直登することで時間短縮。
⑤ 第二スラブ

ここも左側から
基部に至るところは厳しいトラバースが

逆光が眩しい (13:11)

12m滝前 (13:18)

技術的な核心はこの滝の左巻きだった。
高度感を若干間違ったのか、この滝を直登すべきだったのか、最後に滝の基部にいたるところのニラトラバースが高度感あり、足場も悪い最悪な感じで、一人なら集中してなんとかなるが、ここをもぐが越えられるのか…(確保支点含めて)と考えると、二の足を踏んでしまうシーンだった。
二人とも無事に通過できたのが何より。ここだけで50分近くを要した。

14:04 上部スラブを仰ぐ
悪いトラバースを終え、少し落ち着きながら高度を稼いでいく。
出口の滝のあたりの写真がないが、ヌメリ・高度感も多少あるので慎重に登った。
⑥ 現頭部

8m滝 (15:02)

もぐがリードしてくれた滝 (16:00) ※ ぬめりが強くフェルトに履き替えたもぐが華麗に登った

だいぶ上まで上がってきた (16:23)

6.5mは直登 (16:26)
このあたりもぐのペースも緩くなってきており、日没が迫っていた。

12m級段瀑 (最後の滝 17:03)

左岸には藪鳥の声もすでに光がなさすぎた
左俣に入った後、先人の記述を深読みして、分岐を間違えたようで、藪の中で日没。
⑦ 絶望からの一筋の道
寒さで動きが鈍くなり、
物理的にも藪の溝にはまって絶望しているもぐ。
パーティに暗雲が立ち込める。
リュックの奥底にあったパーカーを着込んだところ、
保温されて、力が戻ってきたようだ。
お助けやドローンを僕のリュックに回収し、少しずつ進んでいく。
暗くなると視界も悪くスピードも 3~4倍は落ちる。
諦めずに稜線を目指し、約3時間の藪を経て、
21:00に平標山東のコルに飛び出した。
寒さで少し震えながらスマホを見ると、電波が入っている。
カーシェアで遅延の可能性があることの連絡を電話で行えた。平標新道で起点まで戻る道は長く道が悪いのと、熊の生息圏であること、また相当な消耗をしているもぐが耐えられる可能性が怪しい。おそらく下山まで6時間はかかるだろう。そのため、平標避難小屋で一泊することも検討。
ただ、よく考えるとそのまま西側に下山してしまって、そこからのタクシー利用の可能性が浮かんだ。もぐは過去にこの道で平標山の一般登山経験があり、階段が整備されて歩きやすい道であることもわかった。タクシー会社にも電話が繋がり、下山後に改めて電話して運んでもらえる算段もつく。
この日の平標山はほぼ無風に助けられた。
気温は当然下がっており、僕も寒さに途中から震えたが、とにかく風がない。
星空は満天。食糧は豊富にあり、少しずつ標高を下げていくと寒さも和らいでくる。
林道に降り立つとそこでゆざわ魚沼タクシーさんと電話が繋がった。林道が地味に長く、だいぶ我々の登山口PA到着よりも早く到着されタクシーを待たせてしまった。
とても親切な方で、毛渡沢起点までお送りいただき、そこでGo決済で完了。
※ 総額17,100円、うち待機料金2,500円。
着替えた後、深夜2:00過ぎに運転を開始し、コンビニで補給して土樽PAで仮眠。カーシェアは10時までに返却して延滞を回避した。
まとめ
- 遡行: 出合周辺から素晴らしいスラブ滝。第一スラブから驚嘆のスラブ地形をすっと抜けていく過程が非常に面白く、紅葉も美しく思い出になった。ただし油断ならない中級沢。ぬめりが強く、油断ならない小滝の登りが数か所、ニラのトラバースも数か所
- 日没: パーティとしてはまだ力不足で、稜線前の藪で日没。藪で3時間。源頭部は標高1,600m超の笹藪で、終盤は暗闇の激しい藪漕ぎ。防寒の中間着がなく、衣類が濡れた状態で、寒かった。
- 探鳥: 壊滅。鳥の匂いが濃いところ、絵になるところでは粘り、そうでないところは颯爽と駆けるのが基本的な戦略だが、その形に持っていけない状況では、撮影を形にするのが難しくなるという学びを得た。
- 怪我: ナメラ沢での負傷による左肩は腱板損傷(棘上筋の部分以上)で、完治していない。一般的な沢登りはできるが、ボルダリングを控えざるを得ない状態が11月に入っても続いている。
