桶側の滝
桶側の滝—【奈良県 五條市 大塔村 篠原】—
コメント
小規模な空間ながら、
その地場の強さは凄いものがありました。
奈良県の秘瀑です。
七面山の北西に地獄谷は流れています。
滝の記録
訪問日 2015年9月19日
活動の形態:中~上級滝巡り/レンタカー
感動度:限りなく~異次元
ヒウラ谷の出合よりも
さらに林道を進むと終点となります。
そこを流れるは舟の川の上流、
地獄谷と呼ばれる谷になります。
上流部はイブキ嵓谷と呼ばれ、
大峰山脈随一の険谷として
滝人の侵入を一切拒んでいます。
迷い滝の後、そこまでは簡単に行ける
という桶側の滝まで、
行ってみることにしました。
①地獄谷の下流部
水は恐ろしく澄んでいて綺麗。
左岸からも右岸からもいくつかの滝が
流れ込んでくる中、
底が減ってきたフェルトが粘れず
一回へつりで川に落っこちました。
こんな綺麗な瀞があって、
その先にはアメ止滝があります。
右岸が異様な姿をしていました。
ここは左岸を巻いて、
そこからが意外と悪かったです。
大岩がいくつもあるので、
腕力勝負で登ったりします。
苦戦しました。
日没が近づきつつあって焦ります。
足を前に進ませました。
②これぞ異次元空間
しかし、
見えてきた滝はあまりにも衝撃でした。
柱として厚みを持った水煙が
中段に叩きこまれてきますが、その前には
巨大な岩が横たわり、
瀑水はサイドにスライド。
ほとんどは後ろを通って、
横下の神秘的な穴から流れ出てきます。
この穴の向こう側には
エメラルドグリーンの世界が広がっていて、
滝前に大きく広がっている空洞と
その前の小石状のエリアはどれも、
「素晴らしい空間」
という言葉では到底形容しきれない
異次元のパワースポットでした。
どれか1つでもあれば
大好きな滝に成り得るような要素を
桶側の滝は同時に3つも4つも
持ち合わせているようであり、
非常にエネルギーが高かったです。
滝の規模が「普通」である
ことなどまったく気になりませんでした。
③明日へ
時間が遅くなりすぎて、
脱出は冷や汗ものでした。
一箇所、岩下りで足が届かないところがあり、
10分以上ルートを模索して意を決してジャンプ。
アメ止滝の高巻きの途中で完全に日没。
そこからは暗闇の沢をヘッドライトで
ひたひたと戻りましたが、
やっぱり日没の沢は良くないです。
そこからは町まで戻り、
翌日の双門の滝に備えました。
アクセス
Step1 五條市大塔町篠原集落へ
Step2 さらに道を進む
Step3 ヒウラ谷出合を過ぎる
Step4 終点から沢登り
(やや難所も有り易しくはないです)