滝いろ|日原川 除ヶ沢の滝

活動記録

訪問日 2025年4月19日

活動の形態:1級~1級上沢登り / 公共交通機関 / 2名

装備:沢靴(フェルト足袋) / 7.5mm × 20m +8.0 mm × 20m

感動度:まあまあ~けっこう

所在地:東京都 西多摩郡 奥多摩町 氷川

① よげさわへ

18:00にクライミングジムに間に合うために、奥多摩駅からアクセスの良い(徒歩)除ヶ沢を選定。

駅前を左に折れて線路に進むと、青梅線がやってきた。

なかなかナイスな列車写真を捉えて坂を登っていく。

プールと体育館

奥多摩工業の施設

2億年以上まえの海底の珊瑚礁などがこの地で石灰岩となっており、我が国の発展を支えてきたのだという。

曳鉄線のトロッコ

廃墟感が溢れるスポットとして人気なのか2人組の男性がいた。

うちお一人は紫色で髪とコーデの統一感を持ち、フィギュアも携えていた。我々に塩羊羹を授け、登山を応援してくれるなどちょっとした主人公感を感じた。

ガチ廃墟マニアとは異なり、ポップカルチャーとの接点(フィギュア、色彩感覚)を持つ新しいタイプの文化系アウトドア派の人物なのかもしれない。

② 滝的な動き

入渓してしばらくのナメ滝

ちょっとした登りでも同行のもぐにはトレーニングになっていたようで、時にロープを出しながら滝ムーブを学んでいく。

足で張ってビレイする図

この滝も練習になっていたようだ

そして美しい滝

見える部分は2条4mだが、そこから上には2段連なる。

ここの滝登りも基礎的な動きの慣れがしやすい。特に今回は自分が無意識に実践しているムーブを人に伝えることで、こんな動きをしていたのか!という部分が客観視されることがあって面白かった。

③ 生物の躍動と登攀

さらに小滝が続いている中、もぐが激しく動く生物を発見した。

↑↑↑ こんな感じ

どこかで知識があったのか、カワネズミであるような気がして、凄まじいスピードで滝登りをしていく様に驚いてしまった…

滝が現れた

アーチ状に垂れ下がった樹が特徴的な一本だが、巻かれていることも多い。

我々は空会ということで、直登を試みる。

左の隅を登っていくのだが、途中もそれなりに悪く3m弱上がったところで明らかに悪くなる。

左手に確かなホールドが続くが足は緩いスラブ面への乗り込みが必要で、右側にホールドはない。

はてさてと思っていると、目の前にカワネズミが再出現!どこかに消えてしまったが、登攀中の至近距離で確認できたのは希少な体験…

↑↑↑ こんな感じ

ここでビレイをしてもらい、リスにハーケン支点がうまく決まった。

手と足が同じようなところに位置する慎重なもじもじムーブの中、不安定な1~2箇所を突破 (IV+)

上からビレイして、登ってきてもらった。

空四 ゆる紫グレード

④ 滝と大岩壁

逆くの字滝では、右手プッシュムーブを実践。

このスラブ滝では、微妙な傾斜で登攀を断念。登られている記録であった倒木はなくなっていた。

横から見るとミルフィーユ状を一部持ち、名瀑感が出るのも不思議。

同じくチャートと思われる地層。

この除ヶ沢は滝が連続している箇所のみ、チャート地層であり、前後は砂岩泥岩層であるようだ。

今回は4m級の滝を越えたところで右岸に脱渓ポイントを見出したが、見どころと思われる大岩壁をみに一人沢を進んだ。

上部がハングした大岩壁(高さ30~40m級)が幅30m弱にわたり続いており、かなりすごい感じ。

仰ぎ見る

岩壁の前はすでに除ヶ沢の水の流れは枯れているが、穏やかな森が広がっている。

⑤ デスツリーと帰路

この後は沢を脱出していくが、

上部には音を立てながら怪しく揺れる危険な森が広がっていた。

緊張感がありながらも美しい鳥の歌声も鳴り響く

尾根に出たところ

ミツバツツジが咲き誇る

下山は阿寺沢の方へ歩きやすい道が続いていた。

電車の時間を少し誤っており、バタバタしてしまったが、青梅駅で中央線グリーン車に乗車することで、全てを解決し、快適に帰路につき、自宅で早着替えも済ましたのち、ジムの講習会に間に合うことができた。

完!!!

⑥ まとめ

時間制限がある中でも、滝登りと沢の景観を味わいながら、集中して活動できた一日だった。

途中では、普段無意識に行っている自分のムーブを改めて認識でき、学び直す機会にもなった。チャート地層特有の滝の形成、上部岩壁の壮大な景観、入り口の廃墟的な施設、森の静かさを含めた多面的な魅力がgood。

空会のメンバーにもぜひ体験してほしいと思います。

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