小河内沢 雨乞の滝
雨乞の滝 (魚止めの滝 小河内沢大滝)—【長野県 下伊那郡 大鹿村 大河内】—
コメント
今回は平成生まれで、
同世代の滝男さんとの活動でした。
数少ない平成世代の滝屋の繋がりを
活発にしていこうという、
そんな野望から今回の企画が実現します。
小河内沢は小河内岳の西にあります。
滝の記録
訪問日 2016年6月19日
活動の形態:上級滝巡り(2名)/車
装備:8mm20m×1, 沢タビ
感動度:かなり
①平成滝屋オフ会ぽんぽこ
集合は早朝に道の駅秋葉路。
早く着いたので、
アスレチックのターザンロープで遊んで、
その後仮眠しました。
数十分後、僕の車の左隣に、
大きなクルーザーがやってきて、
ガラス越しに視認。
何故か自然と出る会釈。
存在を知ってから3年越しの対面でした。
②小河内沢
やって来たは、
長野県飯田の近く、大鹿村。
目指す雨乞の滝がある、
小河内沢はリニア中央新幹線が地下200~300mを
ぶったぎるように工事が計画されている沢で、
沢の水量が激減(半減)するなど、
環境への深刻な影響が懸念されています。
行った翌日に調べてみたら、
長野県ではまだ工事をしていない
とのことでした。
御所平付近で車を停めて、
分岐を右下に降りる林道の途中から山へ進みます。
その途中に子熊がいたようです(汗)
堰堤の上に降りて、
そこから上流に下って沢沿いを進みます。
③連瀑帯をゆく
しばらく進むと、
小さいものの、大きな釜を持ったF1に着きます。
こういう感じの
層で積み重なった地形は好きです。
泳ぐ気分にもなれず、
定石通り右岸の高巻き。
道はつながっています。
小滝を超えると、
2条4mの滝がありました。
この先に連瀑帯があります。
↓↓最下段
ここは真下まで行ってみました。
そしてその上が結構続いて見える連瀑。
右から岩場を繋いで登っていけるので、
そんなに険しい地形ではないですが、
わりと見応えはありました。
④もうしばらく滝
小河内沢は滝が多く、
この上もしばらく続きました。
【2条9m滝】
【2段稲妻型の滝】
【3mチョックストーン滝】
ここから36分ほどで開けたゴーロ帯となります。
⑤装備論
滝男さんは「ザイルを使わない派」
と自分のことを称していました。
「ものに頼らず、
自分自身の力で到達したい」と。
最初はよく意味がわからなかったのですが、
一定の水準で切っていて、
賢い選択かもしれないと思いました。
「ルートの困難さ」
にとらわれていくと、
どんどん危険な方面に進み、
その先には常に
死のリスクがついてまわるような活動、
それは何か違うんじゃないのか、
というのが安全管理面で1つ。
逆に目が見えない人が、
他の感覚が強くなるように、
ザイルに依存しないことで、
動きが洗練されるという能力面で1つ。
ゴーロ帯は長いですが
結局一番水量が多い沢筋を辿ればよいです。
途中山の中で歩きやすい場所もあります。
⑥中は空いて2条
山に入ってから到達まで3時間と5分間。
そこそこのいいペースで到達しました。
写真で見た滝はもっと水量が多く、
真ん中が繋がって全体的にひょんぐってましたが、
今回は2条に分かれて左側がひょんぐり、
右側は直瀑として落ちています。
規模が十分な点、
また滝前が開放的で
十分なスペースが在る点が良かったです。
⑦滝をつまみに
長いこと滝を見てきていると、
感動は到着した瞬間に集約されて、
よほど特別な空間じゃないかぎり、
意外とすぐ飽きてしまうというのは
ぶっちゃけていて笑、それでいて、
人間の脳の構造、感動への慣れ等、
けっこう本質をついていて納得しました。
帰りの途中でとてもかわいい岩を発見。
【小河内沢のゾウさん岩】
その後再び、F1。
帰りは2時間45分で林道まで行けました。
⑧まとめ
雨乞滝はまだ工事前にも関わらず、
水量が少なかったので、
繋がった姿は縁がなかったかもしれません。
コース的にはちょっと長い印象が強く、
でもしかし、滝は多くあって、
面白いかつ「困難さ」も僕らには適度でした。
熊は普通にいて、
また滝仲間の先輩が蜂に襲われた沢なので、
野生生物には注意が必要です。
14時15分前後に林道到着で、
帰りに少し余裕を持てた素晴らしい活動でした。
アクセス
Step1 大鹿村へ
Step2 小河内沢へ進む
Step3 御所平に駐車
Step4 分岐地点から林道下り山へ