北ア 笠谷の滝
【岐阜県 高山市 奥飛騨温泉郷 笹嶋】
滝の記録
訪問日 2019年7月15日
活動の形態:上級滝めぐり/ 車
装備:8mm×30m+8mm×20m (計2本), 沢タビ, 撮影機材
感動度:限りなく~異次元 (洞穴)
①笠谷林道へ
海の日三連休の最終日は、
笠谷に設定。
(天生三滝の翌日)
もともと沢登りの世界の滝に、
あっきーさんが着目されて、
パンダさんと二人で滝の世界に、
紹介されたのが約5年前。
2台の車で林道を進んでいくが、
この道は少し荒れている。
油断するとパンクを起こしてしまうので、
慎重に進み、落石が非常に多い箇所は、
一度車から降りて、お掃除をした。
ゲート前に数台の駐車可能地があるが、
2台でも割と一杯感があり、
3台ならより「せま感」が出てしまう。
②林道歩きと鳥
林道歩きは大変長いのは、
裏返してみれば、
笠谷が長大な谷であるということ。
時折見えるその渓谷は、
非常に水量が多い。
途中、鳥の鳴き声に耳を奪われる。
③藪を越えて
林道は終盤、藪。
はんぺんさんはストックを一本持っていて、
バシバシと藪を叩き続けていく。
童心に戻って遊んでいるのかと思いきや、
後続の僕らのために、
夜中の水飛沫を、
払ってくれていたのであった。
途中途中崩落地があったり、
踏み跡が非常に分かりづらい地点も。
そして途中に滝も何本か見ることができる。
右岸支沢 3段20m 赤茶色の滝
林道は地形図よりも続いていて、
気づけば本流の左俣沿いに進んでいるので、
沢中で二俣分岐に悩む必要はない。
④入渓と水量
そして、水中を進んでいくが、
1.5m程度の滝が轟々と水を落とす。
僕は滝横を登って行ったが、
アンさんは震えていた。
アンさんは与左衛門、天生三滝と、
類稀な身体能力を活かし、
奥深い滝デビューを果たしていたが、
小柄なため、
水量の多い渡渉が不利であり、
谷も曇っていたため、
恐怖心が出てしまったそうだ。
1.5m滝は左からも巻ける。
右岸では岩塔が見事。
4m滝を右から越し、
3m滝にたどり着くと、
そこはもう大滝の手前。
大変に美しい緑で、
ここは滝横のスラブを登り、
お助け紐を出した。
⑤笠谷の大滝
それは屈曲部の大瀑。
固有名詞ではないだろうが、
大滝と呼んで全くおかしくない規模。
凄まじい飛沫が、
全身に降り注いでくる場所。
しばらく浴びながら、
コンパクトデジカメで撮った後、
草付き斜面を登って避難。
そのまま上がって、
緩くなった場所は
十二分に、休憩ができる場所で、
そこはそのまま大滝の高巻きの拠点ともなる。
⑥トラバース
僕は今回名古屋を拠点としたので、
出来れば20時過ぎに名古屋駅に戻って、
新幹線で戻りたいところであったが、
時間的にここで洞穴を持つ滝
を目指しにいくと、
それが間に合わず、
翌日帰りになる可能性があった。
あれだけの林道を歩いて、
お二人の洞穴滝見物の機会を奪うのは、
あってはならないだろうと前進を決意。
トラバース部分へと入る。
踏み跡を辿ると、
そのままトラバース地点と思われる箇所が現れた。
ここは、中間がざれていて、
足を滑らせると、長距離滑落してしまう。
はんぺんさんにビレイをしてもらい、
序盤に倒木にロープを通し、
途中で、ハーケンでランニングを取り、
ロープをフィックス。
その後、小さく巻き続けたら、
そのままあっさりと、
川床に降りることが出来た。
⑦洞穴と曇り
そこからはしばらく直進したら、
谷がいい感じに狭まりを見せる。
滝の入り口、門のような場所、
そこに近づくとついに洞穴を持つ滝が・・・
たどり着いた後、
僕らは夢中で滝に近づいて、
近くで滝を感じ、必死にシャッターを切った。
時に滝裏に周り、
大きな空洞から、裏見も敢行。
空は厚い雲に覆われていて、
太陽光はしっかりと遮断されている。
素晴らしい滝だけど、
天気だけ残念だねーと、
天を眺めていた。
⑧光の体験
そうしたら、なんと
このタイミングで、
滝壺に光が注いでくる。
青空が出でてた。
滝壺の水が煌めいた。
場がたちまち明るい空間へと変わった。
雲が動き、
光が差し、空が晴れる。
たったこれだけのことなのに、
場の印象が一瞬で変化。
とても印象的な光の体験。
(左下にはんぺんさん)
少し荒れてはいるけれど、
秘境感溢れる素晴らしい場に感謝。
⑨沢を脱出
帰路は、大滝上ではしゃいでいたら、
コンパクトデジカメ TG-5の、
PLフィルター一式を紛失・・・(笑)
フィックス沿いに短時間で戻って、
大滝は一瞬撮影。
ロープ連結で、降り立ち、
沢を下降した。
⑩林道を歩いて
帰りの林道、
睡魔に落ちそうになるも、
はんぺんとアンさんの楽しいお話で、
終始楽しく車に戻ってくることができた。
横を見れば両岸の崖が高く、
どれだけ谷が侵食をしてしまったのか、
想像を絶するほどである。
謎のお花は
あとで調べてみたら、
モクレン科ホオノキ。
完!!
(帰路中にスマホ電池残量がゼロになった)
⑪その後
時間がなかったので、
国道に出たところで、今回は解散。
岐阜県を一気に南下するが、
時間に余裕が出てきたので、
途中のSAでチャーシューメンを食べ、
駅近くでガソリンを補給して終了。
新幹線に間に合い、
日付が変わる前に、
最寄駅に到達しました。