滝いろ|奥多摩 日原川本流 (巳ノ戸橋-小川谷下流部 → 伊勢橋-八丁橋前)

活動記録

訪問日 2025年6月29日

活動の形態:中級滝めぐり or ウォーターウォーキング+α / 公共交通機関 / 2名

装備:フェルト足袋 / 8.0 mm × 30m + 8.0 mm × 20m

感動度:まあまあ~けっこう

所在地:東京都 西多摩郡 奥多摩町 日原

① 日原へ

早いもので今年5回目の東京、奥多摩の活動となる。

日原川本流を巳ノ戸橋から八丁橋付近まで繋げて、本流の世界をより見てみたい & 三又窪の滝への接近、小川谷下部探索なども目論んでいた。

鷹ノ巣山への稲村岩尾根は現在途中が崩れているようだが、巳ノ戸橋までは問題なくそこから日原川降り立ち入渓準備。

あとで調べたらここの巨岩は巳ノ戸橋岩と言われるハイボルであり、3段の課題「巳(み)」があるようだった…

② 中流部の谷と岩

水温を測ったところ14度。先週の尾白川と同様。

右岸から水量少ない枝沢が滝として加わっているところからスタートとなる。

いきなり岩間を乗っこせる場所

へつり進める

遡行し始めてしばらくで釣り師の方がいた。

挨拶を交わしたすぐ上には可愛い感じの岩があり、ほっこりスポットとなっている。

1.5m級のマントル10級課題

沢靴だと細かめのスタンスで這い上がる

そして切り立った岩が特徴的な左岸と川の中の存在感ある岩がある場所に到達する。

川の中の方は特徴的な「鼻」のようなものがあることから「鼻岩」と呼んでみる。

ただこれはデューク岩というようで、反対側に課題があったようだ…

そして左岸の切り立った岩峰群は岳嶺岩(※)というリードの岩で、A~E峰まで5つあり、我々はA峰の西面で休憩をしていたことになる。(※がくれいいわ)

ちょいジャブ

明暗差が激しい場所

進んでいったら小川谷の出会いと日原渓流釣り場を知らせるロープが本流にはかかっていた。

ここがポイントで、古の文献より「カジカノ滝」というものが小川谷出合より上流の本流にあると記述があったが、すぐにロープがあったのと、釣り場を紹介するページ内にいい感じの2段滝の写真があったので、写真の滝がカジカノ滝であることを確信した。

一方で左岸から加わる小支流の滝の存在も目に入ってきたので、ズームで捉えておく

このまま本流は釣り場に入れないので、小川谷へ進んでいく。

③ 小川谷下流部

出合の丸い岩

60cm小滝

思っていた以上に小川谷出会いは深く渓相が綺麗なところ、若干テンションが上がる。

一方で小蝿系の虫が多くそれは厄介、特にもぐにはたかっていた…

苔岩

苔岩2と渓相

しかし、地形図上ですぐに上に出てくるはずの橋が全く見えないまま過ぎてしまったので、どこで林道にあがろうかとなって、左手に橋が見えたところで脱渓開始。

尾根に上がって、ちょっとした詰め的なパートをこなして林道に上がった。(帰りに気付いたことだが、小川谷の橋は谷底から20~30mの高さがあり、木々が覆っているため全く谷底から橋を見ることはできない

④ 伊勢橋の上

ここからは戻って、日原林道に入り、渓流釣り場そのものを巻くことになる。以前も林道を歩いているときに「いい感じの小滝」とログにポイントを加えていた滝が間違えなくカジカノ滝だったのだ。(入漁料 3,500円が必要)

再入渓点としては滝上でもよかったが、少し先の伊勢橋を起点とすることにした。ここからのパートも気になっていたところ。

80cmの小滝が現れて、ここはもぐが積極的に水から突破を試みる。

ここは水流突破の弱点があり、何回もトライして楽しいところだった。

三角の形が特徴的な岩が門のようになっている滝

この辺の雰囲気は開けて大胆で南東北 吾妻連峰の沢のようだった。

この場所はとても美しい構成

石灰岩が随所に見られる

もぐがメタモン岩と命名。

2段2条3.5m滝

⑤ 大岩壁と三又窪

そこを越えると圧巻の石灰岩 大岩壁が見えてくる!

ここの雰囲気はめちゃくちゃ良い。

そしてまた狭くなって、人工物が目立つようになってきたら、石灰岩を運ぶトロッコも走れる橋が見えてくる。

三又窪の滝は、川から一度左岸側の林道に上がりそこから斜面を上がって小さな人工物を超えていたる。

カラフルで落差もあり非常にポテンシャルある滝なのだが、どういう経緯があったのか、ワイヤー、電線、チューブなど人工物で悲しい姿になっている。

特に落ち口から放出される水がチューブを通して出てくるのはなぜ?という感が強い。

追加で調べてみたところ奥多摩工業の石灰岩を搬送するトロッコ線がまさにこの三又窪(三ツ又)は、1967年に三ツ又鉱床の採掘が開始され、かつこの場所で約225mトロッコは高度を上げていってガニ沢→孫惣谷→天祖山方面に伸びていっている。そのような背景がなぜこの人工物を残しているのかは追加で調べていきたいところ。

近くには野いちごがいくつか広がっていた。(もぐはその頃、斜面で滑って激萎えしていた)

この後は谷は落ち着いていく。

4年前にKと八丁橋前から入渓したあたりでログが繋がった感もあって、ゆるい斜面を見つけて脱渓開始。動き方としては、この後 孫惣谷を遡行して戻るというのもあり得る展開ではあったが、いまいちやる気が出ず、帰路についた。

Screenshot

⑥ その後、まとめ

伊勢橋付近で装備を解除。この後せっかくなら釣り場に寄って釣りでもして帰ろうかと思ったが、16:00で終了とのことで、もう15:10程度となっている。

釣りは次回として、森林館に向かって巨樹の学習を進めた。

東日原から駅に移動

奥多摩駅

駅のツバメ

青梅では、クラフトビールが楽しめるお店(Craft Beer Bar 青梅麦酒)をチョイス。

フライドチキンセットとクラフトビールをオーダー。

程よく酔っ払って、グリーン車で帰路についた。

この日は全く難所もなく、もぐにとってもゆるふわな活動にはなったようだが、断片的であった日原川の中上流域が線となって繋ぐことができて、個人的にはとてもよかったと思う。今回の水量はかなり少なめであり、4年前の八丁橋より上流部遡行時のやや増水時に比べて1.4~5倍くらいは違うイメージだった。

渓相は平凡なところも多いが、時に美しく、しっかりと思い出に残った。

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