ヌク沢大滝
ヌク沢大滝【山梨県 山梨市 三富川浦】
滝の記録
訪問日 2017年5月20日
活動の形態:上級滝巡り→2級沢登り(2人) / レンタ
装備:8mm30m×1, 沢タビ
感動度:かなり
①3度目
西沢渓谷駐車場は3回目。
1回目:七ツ釜五段の滝(2012年11月)
2回目:釜の沢 両門の滝(2013年5月)
約4年ぶりの駐車場から見える、
以前は名前を知ろうともしなかったこの山…
![](../wp-content/uploads/2023/10/Tosakayama_A.jpg)
鶏冠山です。
興味の幅が広がってきました。
②ヌク沢
ヌク沢は西沢・東沢の二俣より
下流になります。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nishizawa_Chokanzu.jpg)
途中、ナレイの滝
![](../wp-content/uploads/2023/10/Narei_A.jpg)
今回近づいて初めて
支流側の滝が見れました。
橋の手前
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_bridge.jpg)
看板
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_board.jpg)
すぐ上の堰堤を右から
やり過ごしてから入渓となります。
大滝だけ目指すなら
下流部は近丸新道を歩いてカット可能です。
③ナメと小滝を歩く
美しいナメ歩きから始まります。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_river_A.jpg)
僕の好きな感じの沢風景です。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_river_B.jpg)
未カウントの小滝もありました。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_kotaki_A.jpg)
④美しの滝群
そうこうしているうちの最初の1本へ。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_2dan5m_B.jpg)
右側から取り付いて、
ちょっと飛沫を浴びながら直上します。
次も似たような6m滝ですが、
この滝は横がかなり長いです。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_6myokonaga_A.jpg)
右から眺める…
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_6myokonaga_B.jpg)
そして2連続ナメ滝へ
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_2renname_A.jpg)
真ん中から振り返った下
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_2renname_B.jpg)
エネルギーの高い美瀑
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_2renname_D.jpg)
左からヌメる傾斜を直上。
振り返ってもいい景色です。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_2renname_E.jpg)
まだまだ続きます。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_river_C.jpg)
美しい渓相
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_river_D.jpg)
80度角に落ちる6m直瀑は
滝巡りの範疇を逸脱。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_6m_A.jpg)
向かって左側のクラックに突っ込み、
細かめのホールド・スタンスを繋いで
小さなバンドに足をつける。
ここからは滑りそうな
緩めのナメで結構怖い。
III+はある登りでした。
友人Kも無事突破。
(左から巻けると思います。)
7m滝
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_7m_A.jpg)
ドラム缶が横たわっています。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_7m_B.jpg)
⑤堰堤越えと分岐
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_river_F.jpg)
下部の滝群は終わりを告げ、
第2号堰堤に至ります。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_entei_1.jpg)
右から簡単に越えて、
ちょっと休憩しました。
ナメ
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_name_A.jpg)
4mのナメ滝
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_4mname_A.jpg)
倒木に埋まる5mナメ滝
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_5mname_A.jpg)
そして巨大な3号堰堤
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_entei_2.jpg)
この堰堤は大きく、
右から巻きますが、結構な高さまで
押し上げられました。
越えるとバックウォーターがあります。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_entei_2_B.jpg)
続いて出てくる4号(?)堰堤
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_entei_3.jpg)
この辺りで2俣となり、
さらに左岸支流から2条10mの滝が落ちます。
左俣をしっかり選択。
続く第6号堰堤を右側から越えます。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_entei_4.jpg)
写真ほど悪くは感じません。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_entei_4_B.jpg)
4m滝
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_hidari_4m_A.jpg)
3m滝
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_hidari_3m_A.jpg)
左俣の右沢と左沢を分ける分岐
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_hidari_bumki.jpg)
ここで大滝のある右沢へと進みますが、
どんどん少なくなる水量に
不安は募るばかりです。
⑥連瀑帯と大滝下部
左俣の右沢に入ると、
少ない水量の中に滝をかけながら
急激に高度を上げていきます。
2段10mの滝は左から取り付きます。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_hidari_migi_2dan10m_A.jpg)
山をサボっていたKはバテ始めます..
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_hidari_migi_2dan10m_B.jpg)
倒木が激しい連瀑帯
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_hidari_migi_renbaku.jpg)
終始左側からですが、
登り続けなので体力が消耗します。
これも連瀑帯の1つとしてもいいんですが、
最後の2段13mは別の滝と見ました。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nukusawa_hidari_migi_2dan13m_A.jpg)
左から越えるとついに、
大滝の下段100mが目に入ってきます。
わかりきっていた事ですが、
水が少ない…
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nuku_Otaki_gedan_C.jpg)
下段はあんまり感動しないので、
どんどん右側から登っていきます。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nuku_Otaki_gedan_E.jpg)
そうすると上部の
少し流れが違った部分が見れます。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nuku_Otaki_gedan_B.jpg)
ここは左から慎重に
落ち口を越えていきます。
⑦堂々たる滝と広場
辿り着いた、
ヌク沢大滝中段は凄まじい規模感。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nuku_Otaki_A.jpg)
こういう緩めの傾斜の巨瀑としては、
滑川大滝や幸兵衛滝を見たことがあり、
中段だけならヌク沢の方が規模は少し劣り、
水量的には圧倒的に足りないです
(雨後ならもっと期待はできるはず)。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nuku_Otaki_F.jpg)
それでも岩盤の迫力と
滝前の開けた空間の良さは
かなりのものがありました。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nuku_Otaki_C.jpg)
近丸新道を通れば、
下部の滝をショートカットでき、
堰堤の高巻きと連瀑帯・大滝下段の通過だけです。
ただ、「そのあたりを降りて戻る」
となると、正直オススメできません。
大滝を見るなら基本的には
登って越えるつもりでいくのが良いと思います。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nuku_Otaki_H.jpg)
しばらく昼ごはんと昼寝をした後、
ここでビレイの練習をしました。
自己確保の取り方と
確保器の使い方について、
この後の登攀に備えてレクチャーしながら、
僕自身も学びました。
⑧大滝登攀
そうして始まった大滝登攀
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nuku_Otaki_D.jpg)
中央に向かうルートは
難しいということを調べていて、
実際に見ても右側なら登れる気がしたので、
右側のルートへ。
途中Kが少し行き詰まったので、
僕が先に越えてお助け紐でフォロー。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nuku_otasuke.jpg)
残置ハーケンを支点にしました。
下からルートだと見えた
右壁のクラックが実際にもルートで
そこを這い上がってしばらくしたら中段のテラスへ。
富士山が望めます。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Fuji_from_Nuku.jpg)
さらに上の方もまだまだ大きく、
爽快な気分に包まれます。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nuku_Otaki_I.jpg)
右の木も生えたエリアを登っていきますが、
なかなか悪く、神経を使いながら進みます。
結局80m中段はお助け紐だけで突破しました。
⑨上段にて
上段に到達します。
中段を越えたことで愉快な気持ちとなり、
また上段も左からは
そんなに難しくなさそうに見えます。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nuku_Otaki_joudan_A.jpg)
僕は水流沿い、
Kはより木が生えた壁沿いを進みます。
しかし、微妙な傾斜は
意外にも滑りそうで確かなスタンスは乏しく、
途中で行き詰まります。。。
同時に彼も左で詰まってしまい、ピンチに。
そのため、僕がより壁沿いにあった
木の支点めがけてトラバースをかけ、
そこでお助けを下に伸ばし、僕自身はさらに上へ。
ある程度上まできてもらったところで、
上部は落ち口への微妙なトラバースが必要。
ロープなしでは恐怖が大きすぎたので、
さっき伝授したビレイをしてもらいながら、
なんとか落ち口トラバースを終える。
終了点で支点をとり、
逆に確保して2人とも突破。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nuku_shiten.jpg)
あとは上段上部の緩い箇所を10m弱登って終了。
安易に取り付き
危ない箇所があったのが、反省です。
大滝の上は平和的な空間に…
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nuku_heiwa_A.jpg)
ここでしばらく休みました。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nuku_heiwa_B.jpg)
⑩下山とまとめ
登山道まで這い上がるまで
割と距離があり、時間がかかりました。
その後
戸渡尾根→徳ちゃん新道経由で下山。
![](../wp-content/uploads/2023/10/Nuku_gezan.jpg)
16:00すぎには駐車場に戻りました。
一の釜→笛吹の湯によって帰路につきます。
反省点も多々ありますが
大迫力の大滝を仰げて、かつ登ったことで、
次の次元に足を踏み入れた気がする、
そんなヌク沢の遡行でした。
コースタイム
6:06 ゲート
6:19 ナレイの滝
6:35 ヌク沢看板(第1号堰堤)
7:09 2段5m滝
7:15 6m横長滝
7:17~23 2連ナメ
7:33 6m滝
7:52 第2号堰堤
8:38 第3号堰堤(巨大)
8:52 第4号堰堤
9:04 ヌク沢第6号コンクリート堰堤
9:16 奥の2俣
9:39 大滝下段
9:55 ヌク沢大滝中段直下
?休憩・昼寝・ビレイ練習?
11:18 登攀開始
11:33 中段の真ん中テラス
11:45 大滝上段
<かなり苦戦>
12:29 トラバース終了・確保開始
12:38 大滝突破
14:00頃 登山道
15:37 徳ちゃん林道終了
16:00 駐車場
アクセス
Step1 西沢渓谷駐車場へ
Step2 ヌク沢の看板のところから上流へ
Step3 分岐を間違わずに進む