山吹沢(仮称)の滝
南ア 早川 山吹沢(仮称)【山梨県 南巨摩郡 早川町 初鹿島】
滝の記録
訪問日 2021年7月11日
活動の形態:2級上-3級下沢登り / 車
装備:8mm×30(2本), ミラーレス一眼(広角), ラバー足袋
感動度:けっこう
① 沢名
沢名が不確かだと、レポを書く気にもならない。
そんなこんなで、早川町の振興課の方に願いを託した。
結果現地の方も存知上げず、仮称案は三案。
初鹿島(はじかじま)はこの地の名前だが、実は一本東の天滝のある沢が「初鹿島川」で名前被り。
領域の境界線である「小縄」は、小縄地区の中央に早川に流入する沢があり、こちらの方が小縄沢感がある。
今回の沢流入部やや下流にかかる「山吹橋」から名称を拝借し、仮称として紹介する。
② 転進
雨畑川のギョウザを目指した活動。今日の下山後は餃子っすね!とか言っていたら、見神の滝すぐ先で林道が通行止め状態。
バリケードの先を少し見てみたら、完全に道が崩落していて、進行不可であった。。。
この辺りの立派な滝がある沢に心当たりがあったが、高巻きがメインとなると空会の目的にそぐわなくなる。
ここでK氏が調べた「初鹿島」地区にあるという、「初鹿島川」として紹介されている沢が、短いし良さげでは?という話に。
正直なところ、ギョウザの期待値に比べたら、40%程度の魅力に感じていたが、他にないのだから仕方がない。
見神の滝を見学
余裕っすねー!速攻で終わって、2本目はここかな?
なんて話しながら入渓。
③ 険悪
入渓そうそうミニゴルジュな雰囲気を出してはいるが、水が濁っている。。。
そうこうしていると、20m級の滝に到達。
この滝は僕がルートどりすれば、手前の左岸から2分で巻ける。
しかし、険悪なこの滝に挑戦する。
流芯左側の道は険悪でFJMさんも断念。
④ 核心トラバース
腰まで浸りながら、右側からトライを開始する。
慎重に足をあげていくが、結果的にランニングが取れないまま上部に。。
絶対に落ちれない中、異常な開脚のトラバースムーブが炸裂。。。
遠目からは、これは空四 赤グレードを確信した。。
⑤ 後続もゆく
2ndでビレイをしていた佐藤さんが登るが、リードのハーケン不足からこの時点では、中間での支点ができなかったと記憶しており、落ちたら相当振られるメンタル厳しい登攀が成功。
その後、水越さんにロープとハーケン類を預けて、登ってもらう。水越さんはうまくロープも使いながらエイドで突破。
SKTさんとKは苦しんだ。
二人とも核心トラバースにて墜落。SKTさんは滝中段で一旦止まり悶絶し、Kはタイブロックが中途半端な効きで下までずるずると。
細かいスタンスを拾って上部に上がり、核心部は中間に持てるカチが2つあった。
階段部分が[桃-]トラバースは 高度感含めて[紫]の難易度だろう。(注:全て空四グレード)
⑥ 中段の巻き
途中から加えられたハーケン支点を回収。
ロープが傷だらけになっていることが発覚…
中間スペースにて…
その間上段のルートは右岸巻きが模索されており、SKTさんにはチェーンスパイクをお貸しする。
ここの巻きはずるずるな上、ルートが細く、横の傾斜もついており、ロープ出しは必須だと思う。
巻きだけでもアルパイングレードIV+はある。
⑦上流部の探索
上に上がった時点でみなさん若干お疲れモード。
しかし時間はまだ9時!
下山には早すぎるということで、滝の上部へトラバース。
3段20m級の滝であることがよくわかる。
ここからは穏やかな渓相。
時にシャワーを楽しむことができたり、落ちても大丈夫なスラブに挑戦したり、色々と楽しむ。
⑧ルンゼトラバース
最終的にもう一つの大きな滝である「14m滝」前で記念撮影をして、詰めあげることになった。
ここの詰め上げはしっかり尾根まで上がるのが吉。
我々は途中トラバースをし続けたが、微妙なルンゼが2-3本現れて、その度に時間を奪われた。
特に最後のルンゼは崩れる土斜面の中、僕がロープを張ったが、土類が首の後ろから大量に衣服に流れ込み、過去最大級の不快さに突入。
⑨下山
まもなく尾根に乗って、あとは尾根沿いをのんびりと歩いて道路へと降り立つ。
天滝があるという沢を探索しに行ったが、堰堤しか見当たらずに退散。
⑩その後
その後不二ホテル温泉(身延町)にて汗を流し、しゃぶしゃぶ温野菜 (たらふく肉を食した)デザートのずんだがめちゃうまだった。
FJMさんと交代運転で目黒駅へ…
ありがとうございました!
【ログ】
⑪ まとめ
POINT
① 中間支点をどう取るか
② 上の段の巻きはチェーンスパイクが有効
③ トラバースはスリリング